前週は、米株市場を中心とした世界の株式の調整下落が再開。
市場全般にリスクオフの展開となりドル円、クロス円の下落が目立った週でした。
米株下落で荒い相場つきとなったドル円
ドル円ですが、112.50からスタート後、月曜日は112.90と上値を目指す展開に。火曜日は日本株と米株の下落を受けて一時112円まで下落しました。
水曜日には東京、欧州時間で112.70台まで持ち直したものの、米株の下落で再び112.10まで売りが優勢。木曜日の東京時間にはついに112円を割り込み、一時111.80まで売られました。
その後、米株の上昇が見られたため12.60まで一旦反騰しましたが、金曜日には再びリスクオフとなりNY時間には111.40まで一気に下落。週末に向けて米株が下げ幅を縮小したことを受けていきなり112円まで買い戻されるという荒い相場つきを経て、111.90台で週末を迎えました。
イタリアの財政問題で下落したユーロドル
ユーロ・ドルですが、1.1510近辺からスタートし、月曜日の欧州時間まではリスクオン的なユーロ円の上昇もあり1.1550まで上昇。しかし、NY時間の株価調整で一気に1.1470まで下落と荒い月曜日でした。
火曜日は小康状態を保つも、水曜日はイタリアとEUの間で財政を巡る不協和音を伝える報道が重石となり1.1380まで売り込まれます。
木曜日はドラギ総裁が来年夏場に開始すると見られている利上げに向けた地ならしをする発言をしましたが、最近の経済指標の弱さに言及したことで市場はハト派と解釈し、ユーロは1.1330台まで押し下げられます。
一気に8月安値の1.1301までトライかと見えましたが、金曜日は引けにかけてユーロ円の買い戻しが見られたことで、1.1400台まで買い戻されてクローズとなりました。
平行線を辿るBrexit交渉に重い値動きのポンドドル
ポンド・ドルは、ほぼユーロ・ドルに沿った動きでした。
月曜日は1.3070からスタート後、一旦は1.3090まで小幅上昇も、1.2970まで下落。火曜日の小康状態を経て、水曜日は1.2870まで再度下目をトライ。木曜日は1.2800ちょうどまでさらに売られました。金曜日も売りは止まらず、は1.2780まで下落した後、ポンド円の買い戻しもあって1.2830近辺での引けとなりました。
Brexitを巡る交渉になかなか決定的な進展のない中、終始重い値動きとなりました。
オーストラリア・ドルは0.7120近辺からスタート。米中貿易戦争の行方に大きく影響を及ぼすような報道もなかったことで他の通貨と比較して小動きとなりました。0.7120でスタート後は、木曜まで0.7060と0.710でレンジ推移、金曜日は0.7020まで下落する局面もありましたが、0.7090まで買い戻されて引けと地味な動きでした。
米中間選挙を前に思わぬ円高に繋がる可能性も
さて、今週はISM製造業や米雇用統計の米主要統計が発表されます。
12月の利上げ実施が確実視されているので、影響は限定的かもしれません。
ただ、株式市場に調整色が強い中での発表ですので、弱い内容となった場合、将来の利上げ期待が弱まり、思わぬ米ドル売りに繋がる可能性に注意したいところです。
また週末にはトランプ大統領が、日本が市場を開放しない場合は「日本車に20%の関税をかける」との発言しており、中間選挙を前に人気取りのため過激な発言がされやすい時期となっています。
思わぬ円高に繋がるような展開も一応頭の片隅においておきたいところです。
相場展開としては、米株式市場が落ち着きを取り戻せるかどうかにかかっており、落ち着きを取り戻せれば米国債金利も上昇し、米ドル円の上昇基調回復。再度株式市場が調整となればリスクオフの円高というところでしょうか。
個人的には米中間選挙前にして、投資家サイドがポジション調整、一旦利食いに入っているために株式市場が下落していると考えますので、11月6日の選挙実施までは落ち着かない展開の継続を意識して軽めのポジション繰り、リスクオフの思わぬ円高に備えたポジション繰りで臨もうかと思います。
欧州通貨はユーロ円の動きに注目
一方で、欧州通貨ではユーロ・ドルもドラギ総裁のやや景気警戒的な発言で、一旦8月安値の1.1301を目指しに行くかに見えます。
こちらもリスクオン・オフに左右されやすいユーロ円の下げが相場をけん引しそうですので、株式市場を見ながらポジションを考えるといったところですかね。
相変わらずイタリア財政やBrexitを巡る交渉に係るヘッドラインでどちらの方向にもスイングしてしまうので、あまり考えすぎない方がいいかなと思います。
11月に入り、今年もいよいよ大詰めです。米中間選挙後のリスクオンを期待して体力温存の週としましょうー。
それでは皆様、今週もグッドラック!
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