ポッカリと抜けてしまう情報ってあるんだなぁと思ったのが、「プレミアムフライデー」。先週の金曜日に「これは今もまだ続いているものだったのか!」と衝撃を受けました。2月に1回だけやってみたものだと思っていたら!誰からも、「プレミアムフライデー」の話を聞いたこともなかったのですが、どの業界の方が午後3時に終了されているのでしょうか。
知人と「景気がいいんだか悪いんだかわからないね」と話をしていたら、彼女の会社では来月リストラがあるんだそう。海外企業の日本支社なので、日本人社員が13名ほどいるらしいのですが、そこで3名が削られるんだそうです。「去年、『調子に乗って人を取らない方がいい』って何度も言ったのに採用した3名分がここにきて仇だよ!」とプリプリしていました。「外資系企業は怖い」というのはこういうところなんでしょうね。
ビックイベント・雇用統計
さて、本日はアメリカの雇用統計です。
アメリカには「デュアル・マンデート (Dual mandate, 2つの使命)」というものが1977年に使命として定められました。その使命とは「物価の安定」と「雇用の最大化」です。これらの実現のため、FOMCと雇用統計が注目されています。
特に注目されるのは「非農業部門就業者数」。農業以外で働く人たち、いわゆるサラリーマン的なお給料をもらっている人たちの数です。先ほどの知人の会社もアメリカ系なのですが、事前にアナウンスがあるだけまだマシでしょう。アメリカの会社では本当にすごいスピードで人がいなくなります。
日本人から見ると「いやいや、一時的な忙しさかもしれないから、少し様子見て、採用しようよ!」と言う局面で、サクサク・ジャンジャン採用し、「今は少し景気悪いけど、来月はわからないし、もう少し後で人員削減でもいいんじゃない?」と言うタイミングでもバシッとリストラします。そして翌月、また補充なんてこともあり、「採用教育のコストを考えたら、絶対無駄だと思う」なんて日本人的には考えてしまうのですが、これがアメリカ流なんでしょうね。
日本だと、一時期「派遣切り」なんて言葉がありましたが、そんな感覚で正社員の出入りがあるのです。
なので、この就業者数はかなりタイムリーに景気が反映されると言われており、数字が良いとFRBが「利上げ」を検討→ドル高になりやすくなります。とは言え、前月の数字や市場予想より良いか悪いかで為替は動きます。
この「雇用統計」では実は失業率、非農業部門就業者数、建設業就業者数、製造業就業者数、金融機関就業者数、小売業就業者数、週平均労働時間、平均時給など、複数の項目が発表されます。「平均時給は下がっているけど、非農業部門就業者数は伸びている」ということはどういうことか、「非農業部門就業者数は伸びているけど、失業率は悪化」はなぜか?」など、数字からいろいろ考えてみると、その国で「今」起きていること、「未来」に起こりうることが見えてくるかもしれませんよ!
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