FXコラム

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今週の相場観:2020年12月第2週

米感謝祭を経て、ついに12月入りした中、米株式市場は最高値を更新。

市場全般にリスクオン雰囲気の中でクロス円の買いが優勢でした。

 

来年に向けて米財政政策の拡張を背景とした米ドル売りトレードが活発となり、クロス円は堅調。

 

しかし、ドル円は木曜日に「ファイザー社のワクチン生産が2020年分は予想を下回る量しか出来ない」との報道でクロス円が売られた際、大きく売られたのが響き、前週比でほぼ横ばいの動きとなりました。

 

週後半のワクチン生産量報道で下落したドル円

ドル円は、104.10台からスタート。

東京時間はやや円高に動き103.80台まで下げたが、NY時間に入ると堅調な株式市場を見ながらクロス円買いに支えられて104.40台まで上昇。

 

火曜日、水曜日も多少上下はありつつも上昇を続け、104.50台、104.70台と上値を更新しました。

 

ただ105円到達に失敗すると徐々に売られ始め、木曜日は「ファイザー社のワクチン生産量が事前に報道されていたほどではない」とのニュースで、一時103.60台までの急落を演じました。

しかし、一旦落ち着きを取り戻すと再びじり高の展開。

 

金曜日の米雇用統計は雇用者増加が事前予想を下回ったにも関わらず、米国債の金利上昇を見ながらじり高継続し、104.20手前まで回復して引けました。

 

ドル売りで上昇したユーロドル

ユーロ・ドルは、1.1960近くからスタート。

ワクチンへの期待や米財政政策への期待から株価が堅調を維持する中、クロス円買いに後押しされ、ユーロ・ドルは週を通して強く推移しました。

 

月曜日は一旦1.2000に到達した後、ロンドンフィックスに向けて米ドル買いが持ち込まれた影響で、1.1930台まで下落と波乱の展開へ。

その後は米ドル売りトレードの勢いが強く、火曜日に1.2050越え、水曜日に1.2100到達。

 

木曜日には1.2170台まで上値を伸ばしました。

ファイザー社ワクチンの報道で多少下げ始め、利食いもあり1.2120台で週末クローズ。

 

EU協議難航で上値が重いポンドドル

ポンド・ドルは、1.3310近くからスタート。

月曜日はユーロ・ドルと同じく1.3380台まで上げたあと、1.3310台まで戻す動きでした。

 

その後もBrexit協議を巡る報道で一喜一憂。

上下動を繰り返して方向感が出ず水曜日まで過ごしました。

 

木曜日は協議進展への期待で1.3500まで一気に上昇。

金曜日も一時1.3530台まで上値を伸ばしました。

しかし、金曜日に協議難航の報道が出ると、1.3440台まで急速に売られて取引終了。

 

オーストラリア・ドルは、0.7390近くからスタート。

東京時間に0.7400越えを示現しましたが勢いは出ず、ロンドンフィックスでも売られて0.7340台まで下げました。

 

しかし、その後は株価上昇とクロス円の買いに終始支えられて、木曜日にまでに0.7450手前まで上昇。

多少戻して0.7420台で引けとなりました。

 

金利緩和ならドル安加速か

さて、相変わらずコロナ感染者数に歯止めはかかりませんが、市場はそれを完全に無視。

ワクチンの配布による経済活動の活性化、米財政支出拡大によるいわゆる「リフレトレード」が本流になっている感触です。

 

リフレ化では通貨の下落を伴いつつインフレが上昇、ただし景気も良くなり株価の上昇がメインシナリオとなりますので、目先米ドル売りに勢いがつきつつあるように感じます。

引き続きユーロを中心に、米ドル売りのポジションで臨みましょう。

 

年末まで残りわずかですが、今週はECBが開催されます。

資産買取り枠の拡大と、期間の延長がどの程度行われるかに注目で、ユーロを動かす材料となりそう。

前週のユーロ・ドルの動きを見ますと、資産家取り枠の拡大が予想を下回った場合のユーロ上昇に一段勢いがつくのでは。

 

また、16日深夜にFOMCでもQEガイダンスの強化などが予想されていますが、米国債金利の上昇が見られる中、FEDがどのように金利をコントロールしにいくかが注目です。

金利上昇を気にして一段緩和を進める姿勢を鮮明にすれば、ドル安が明確になってくる可能性もあり、こちらも注目しております。

 

12月に入り値動きも変に荒くなりがちです。

軽めのポジションで事故を回避して参りましょう!

 

それでは皆様今週もグッドラック!

 

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