ついに、トランプ米国大統領が誕生しました!このニュースを筆頭に、先週も主要国における政治的イベント・発言が注目された相場となったのではないでしょうか。
まずは、先週のおさらいから始めてみたいと思います。
イギリスのブレグジットの行方
まずメイ英首相のBrexitに関する演説ですが、事前にメディアで大々的に報道されていただけに「サプライズなし」と市場では解釈されました。主な内容としては、
(1)英国は欧州の単一市場に残ることはない、
(2)最終的な離脱案に対して、上院、下院両方の承認を得る、
(3)関税同盟を含め、英国はEUとの貿易協定を独自に、自由に模索したい
といったもの。移民政策重視の立場から(1)と(3)についてはすでに先週から織り込み済みでしたが、(2)の離脱案に国会の承認を要するという点が、わずかながら英国のEU残留の可能性(?)を残す、または離脱に時間がかかると解釈されたことから、ポンドが大幅に買い戻されました。
週初、ハードBrexitが報じられて1.204台まで下落しましたが、1.237台で週末を迎えました。
トランプ政権誕生のアメリカ
ドル円は相変わらず落ち着かない展開でした。火曜日にトランプ次期大統領の「米ドルはすでに高すぎる」との通貨高牽制発言をWSJ(ウォールストリートジャーナル)が報じたことから、114円台から112円台半ばまで下落しました。
しかし、水曜日にはイエレン総裁の発言を受けて、2017年の利上げは3回との主張が優勢となったこと、ベージュブックで労働市場が徐々に逼迫してきていること、インフレ統計の上昇、などを理由に買い戻され、再びドル円の上昇につながり115円近辺まで上昇。
そしてお待ちかねのトランプ大統領の就任演説ですが、アメリカ第一主義の始まりを告げる内容でした。演説中の具体的な文言を見てみると、
「これまで自国を犠牲にして他国を豊かにしてきた」
「雇用も国境も富も米国に戻す」
など、保護主義を強調したものでした。そしてホワイトハウスのホームページ上で、TPPからの撤退、NAFTA再交渉などが示唆されました。特に、財政支出などに関して、具体的な金額などの示唆はなく目新しさ欠けていたことから、米ドルには売り圧力となりました。
結局ドル円は前日の115円台から先週末とほぼ変わらず114円台半ばで週末を迎えました。
トランプ大統領の就任にあたり、ワシントンでは反対派の大規模なデモが行われ、大物歌手のマドンナも登場。就任にあたりこれほどの反発を招くのも珍しい現象です。オバマ前大統領とは正反対と言えるでしょう。金融市場では、トランプ氏が任期を全う出来るかを疑問視する声も出ています。暗殺されるのではといった声も。。。
米中間の緊張
スイス・ジュネーブの国連欧州本部で中国の習近平国家主席は、「大国は互いの核心的利益と重大な関心を尊重しなければならない」と述べ、核心的な利益とみなされている台湾についてのトランプ氏の見解を批判した格好となりました。米中の通商政策が世界経済へ与える影響は非常に大きく、今後も両大国から目が離せません。いきなり飛び出すヘッドラインニュースに振らされる展開も予想されますので、ポジションサイズに気を付けて参りましょう。今週もグッドラック!
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