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今週の相場観:2017年10月第4週

台風が接近する中、衆院選挙の投票日がありました。みなさん、投票所には足を運びましたか?私はもちろん、在外投票をきっちり行いましたよ。

日本は、台風が過ぎて久しぶりの晴れのようですね。

 

さて前週は、2週間前に見られたスピード調整の米ドル売りを経て、再びドル高トレンドへの回帰となりました。

 

全体としては、最高値更新を見せる好調な米株市場、それに伴う米国債金利の上昇を背景とした米ドル高という流れでした。

 

米国予算案可決でドル高

ドル円ですが、111.8近辺でスタート。その後は22日に予定されている衆議院総選挙の世論調査で与党優勢、そして安倍政権の存続可能性が高いなどの報道を受けて終始底堅い動きでした。与党続投となれば、日本国債の金利を抑える現行の政策の存続が予想されるだけに、米金利の上昇にそって素直にドル円も上昇。一時的に金利が低下した木曜日に多少調整はありましたが、金曜日には米予算決議案可決による税制改革への期待感から米ドル買いが強まり、結局113.5近辺まで上昇して引けました。

 

ユーロ・ドルは、1.182近辺からスタートし、他の通貨同様に米ドル高の流れで下落。水曜日18日には1.173台まで下値を探る展開となりました。19日には注目されていたカタルーニャ州に展開が。プチデモン同州首相は独立の移行撤回を拒否したため、なんとスペイン政府は同州の自治権を停止する手続きを開始すると表明。報道後一旦はユーロ安となりましたが、すぐに回復。どうやらカタルーニャ自治州問題はスペイン国内の動きに留まり、ユーロ圏の存続を大きく揺るがすものではないという市場解釈がコンセンサスとなりつつあるイメージです。今後も同州独立問題は燻るものの、結局はECBの政策スタンスがユーロの行く末を決めると言えそう。

 

ポンド・ドルは1.328近辺からダラダラと下落。全般の米ドル高傾向に加えて、やはり欧州連合(EU)離脱を巡る交渉が難航している報道がしばしば聞かれ上値が重い展開。金曜日には1.310を割り込む場面も見られましたが、一旦1.3190まで買い戻されて週末を迎えました。オーストラリア・ドルは0.789近辺からスタート後じり安。金曜日に発表された良好な雇用統計を受けて一時買戻しとなりましたが、ニュージーランド・ドルの下落も足かせとなり0.7820近辺で引けました。

 

ニュージーランド・ドルは0.718近辺から0.696まで大幅な下落。財政規律の緩和(財政悪化、通貨安に繋がり易い)、金融政策にインフレ目標に加えて完全雇用の追加(景気優先で通貨安政策に傾きやすい)、移民流入制限、などが新たな連立政権で実施される可能性が高まり一段の下落余地も考えられます。

 

FRB新人事やいかに!?

さて、週末にトランプ米大統領はFRBの次期トップに関して、パウエルFRB理事とテイラー・スタンフォード大教授を検討していると明らかにしました。数日中に発表との噂が聞かれています。

 

パウエル氏が選ばれれば現在のイエレン体制をほぼ踏襲する緩やかな利上げ継続、市場への影響は軽微となると予想されるでしょう。テイラー氏は、厳格なルールに基づく金融政策を標榜しており、現在の米雇用状況を考えると予想以上のペースで利上げが実施される可能性があり、一時的に米ドル高要因でしょうか。下馬評ではパウエル氏の昇格人事を予想する向きが多数です。

 

日本の選挙ですが、自民党政権の存続で決着がつきました。引き続き経済政策をメインにどこまで、「年金財政や生産性の向上に向けた中長期的な政策が打てるか」というところが今後の日本経済を見る上で重要です。為替市場としては、景気優先の安倍政権存続を受けて円安方向に一旦動いていますが、概ね政策は現状維持ということで影響はさほど大きくないと予想されます。

 

選挙の影響というよりも、現在のドル円の水準は9月の高値を上抜けてテクニカルに114,115円を伺える水準でもあるだけに、年末米利上げを控えて市場は一段上値を目指す可能性もあるのではないでしょうか。大きな動きに期待ですね。では皆様今週もグッドラック!

 

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