前週は、20日の週に引き続き市場全般にドル高の展開となりました。
特に、ECB会合後のドラギ総裁の発言がハト派的と受け止められたこと、カタルーニャ州独立問題を抱えるユーロの不安が再燃したため、13日の週のように米ドル売りからのドル高反転というスピード調整になりました。
予断を許さないユーロの不安
件のユーロドルですが、1.178近辺での市場オープン後、ECB会合までは上値を模索する動きも見られ1.18台で推移していました。しかし、上述の通りドラギ総裁が今後の金融政策の引き締めは非常に慎重に行うとのトーンであったことや週末に向けてカタルーニャ州が独立宣言を維持、スペイン政府が同州の自治権のはく奪に動くといった動きが見られユーロは下落。1.1610近辺まで週末を迎えました。
ドル円は衆議院選挙の与党対象が好感されて前週引けの113.5近辺から幾分ジャンプアップしてスタート。114円をブレイク、しかし勢いは続かず113.5を割りこむ水準に切り返し。米金利の上昇を受けて再び上値トライを繰り返しましたが、114.45までつけると再びカタルーニャの報道を受けた売りに押されて結局113.7近辺と、一週間で見るとほぼ横ばいで引けました。
ブレグジットへの不安がくすぶるポンド
ポンドドルは1.3200近辺からスタート後、水曜日に発表されたGDP統計が良好な結果となったことで1.3280近辺まで急速に上昇。しかしその後、Brexitへの懸念やユーロ安に引きずられて急速に下落。1.3130近辺と小幅の下落で引けました。オーストラリアドルはインフレ統計が下振れたことや、オーストラリアの高等裁判所が二重国籍のまま当選したジョイス副首相ら議員5人について当選を無効との判決を下し、与党が過半数割れする事態に。政権混乱が懸念され豪ドルは下落し、0.7820近辺から0.7680まで大幅な下落となりました。
カナダ中銀は金融政策を1.0%に据置きました。こちらは予想通りでしたが、会合後声明では将来に利上げついては慎重な姿勢が伺われ対米ドルで売りが先行。1.2650近辺から1.2810近辺まで下落しました。
雇用統計ウィーク
さて、今週はBOE(イングランド中央銀行)、日銀の金融政策の発表、米国でISM製造業や雇用統計の発表などの重要イベントがあります。
BOEでは0.25%から0.50%への利上げが予想されています。しかし、注目はカーニー総裁の発言でしょう。現在Brexit交渉が難航している局面で、継続的な利上げを示唆する可能性は低いと考えられることから、上値も限定的ではないでしょうか。
日銀の政策決定は現状維持が予想されており、影響は限定的と見ます。やはり今週も米国からの材料が相場の主導権を握りそうです。雇用統計もさることながら、次期FRB総裁人事がいよいよ大詰めを迎えている模様。イエレン政策の継続が予想されるパウエル現FRB理事の優勢が伝えられておりますが、タカ派とされるテイラー・スタンフォード大教授の可能性もありとの報道が。もしテイラー氏が総裁となれば一段の金利上昇、米ドル高となる可能性もあり注目です。
世間を騒がしているAmazonですが、医薬品卸売販売業への参入、との報道が出てきました。「伝統的なドラッグ小売店のCVSやWalgreensの収益が圧迫されるのでは」、との観測からこれらの企業の株価が下落しています。
CVSはAmazonへの対抗策として大手ヘルスケア保険会社のエトナの買収を検討しているとのこと。薬品販売に保険提供を絡め上流から下流までを全ておさえてAmazonへ対抗ということでしょう。数日中に発表との噂がささやかれています。Amazonを通したデフレ圧力は通常の小売りに留まらず広範に及ぶ可能性があり、一方的な利上げ継続、米ドル高とはならないということかもしれません。でも、自民党が舵を取る日本での低金利環境も継続するでしょうから、金利差の観点ではドル円は調整を経て115円を目指す展開ではないでしょうか!?
年末までに大相場があることをおおいに期待!では皆様今週もグッドラック!
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