FXコラム

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今週の相場観:2017年11月第2週

前週は、BOE(イングランド中央銀行)が約10年ぶりに0.25%から0.50%へ利上げを実施しました。

 

しかし、会合後に発表された中銀声明がハト派的なものと解釈されたことから、会合後には急速にポンド・ドルが売られる展開となりました。

 

今回はまずそのポンド・ドルからおさらいをしていきましょう!

 

上昇のポンド・ドル

1.313近辺でスタートした後は、9月、10月と非常に強く推移した米ドルが月末を控えたポジション調整の売りにやや押される中でポンド・ドルは上昇。木曜日の会合を控えて1.325近辺で推移していました。

 

上述の通り利上げ後の声明文がハト派的であったこと、Brexitを控えて景気見通しが不透明であることを受けて、利上げが急速に進むことはないとの思惑から一気にポンド売り。上昇分を相殺する1.3050近辺まで下落し結局そのまま週末を迎えました。

 

転々のドル円

ドル円は113.7近辺でスタート後、月末に向けてやや材料に欠ける中、米金利の低下と共にポジション調整の売りが優勢となり113円を割り込む場面も。しかし、31日のNYタイムからは、トランプ大統領の「財政改革はクリスマスまでに」との発言から切り返し、再び113円半ばまで回復。

 

FOMCも特にサプライズなく114円近辺でじり高に推移して雇用統計を迎えました。

 

そして注目の雇用統計ですが、雇用者増加数が予想を下回ったことや賃金上昇率が下落したことから、ドル円は下落して反応。113円台半ばまで下落、しかしその後失業率が低下していることや、ISM非製造業指数が強い内容であったことから反転上昇へ。114.4まで上値を伸ばしました。

 

ただトランプ大統領の訪日などを控えて、北朝鮮を巡る地政学リスクなども意識され上値追いは限定的となり、114.10近辺で引けました。

 

地味なユーロ・ドル

ユーロ・ドルは小動き。1.1610近辺でスタートし月末に向けた米ドル売りの中、1.165近辺まで小幅上昇。その後雇用統計で一瞬1.170近辺まで買われるも下落し、結局ほぼ変わらずの1.1610近辺で引けと主要通貨で一番地味な動きでした。

 

軟調なオーストラリアドル

オーストラリアドルは0.7680近辺でスタート後、米ドル売りの中0.7720まで上昇するも、金曜日に発表された小売統計が軟調となり結局0.7650まで下落して引けました。インフレ率も低下していたことからなかなか上値が重そうです。

 

今週はトランプ大統領のアジア歴訪に注目

さて、先週の日銀決定会合は無風、FRB次期議長はタカ派のテーラー氏ではなく、イエレン現総裁の政策の継続が示唆されるパウエル氏が指名される、など全般にイベントが無難に通過した感じです。

 

今週は、米トランプ大統領のアジア歴訪が地政学リスクの高まりを引き起こさないかを注意しながらポジション繰りをした方が良さそうですね。再び中国や北朝鮮との舌戦から無用な値動きが発生するかもしれません……。

 

それ以外は特に大きなイベントは予定されていないものの、米株式市場の堅調さには驚かされます。個人的に注目したのは、携帯電話のベースバンド、チップ関連のBroadcomがQualcommを買収するという話。その額はなんと10兆円規模!

 

Intelに対抗するために規模の追求でしょうか。一方で、長らく噂されていたソフトバンク参加のSprintによるT-Mobile合併の話は立ち消えた模様です。買収成立となればドル円の買い需要が出たかもしれず、ドル円115円へ向けたサポートかなとも見ていたのでちょっと残念です。。。

 

しかし、114円台をなんとかキープしていますので、まだ上値を目指す展開も十分に考えられます。年末に向けて115円からさらに上値を目指すような展開に期待です!北朝鮮、何もしませんように。では皆様今週もグッドラック!

 

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