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今週の相場観:2017年2月第2週

前週は、米国で主要な経済統計の発表や、FOMCと材料の多い週でした。

 

製造業ISM、ADP雇用者数統計などは良好な結果となりましたが、FOMCを控えて米ドルの上値を押し上げるには至らず。FOMCの声明文ですが、3月での利上げを示唆する内容とはならず、市場ではハト派的解釈され、米ドル安傾向を醸成する結果となりました。

2月第1週の主要通貨のおさらい

3日に発表された米雇用統計は、雇用者数の増加が市場の予想を上回りましたが、FRBがインフレ率動向の判断材料として注視している平均時給の上昇率は前年比+2.5%。前月の2.8%の上昇から鈍化しました。FOMCでも積極的な利上げが示唆されなかったこともあり、市場では年内利上げ回数について、3回ではなく2回との見方が優勢となり米ドルの上値が重い状況が継続しました。

 

結局ドル円では、112円台半ばまで円高が進行。ユーロドルも1.078台まで上昇し、為替市場全般で米ドル安傾向となりました。

マイナー通貨・株式指数のおさらい

また鉄鉱石などの主要輸出産品価格が堅調を維持していることや中国経済が堅調との見方から、豪ドルの上昇が継続、対米ドルで0.75台半ばから0.76台後半まで上値を伸ばしており、年初の0.72近辺から大幅な上昇を見せています。

 

トランプ大統領が金融規制緩和に向けた大統領令に署名したためJPモルガンやゴールドマンサックスといった金融株が大幅に上昇したこと、利上げ回数の期待が3回から2回に引き下げられたこと、を受けて、ダウ、SP500といった主要株式指数は再度上昇に転じています。いわゆるリスク回避的な円高は起きにくい環境です。

 

しかし、トランプ陣営から度々ドル高をけん制するような発言が聞かれていることから、今後とも政治イベントで為替市場が動くリスクに注視する局面が続きそうではあります。経済面での主要イベントは現地の14日に行われるイエレン議長による議会証言ですが、FOMCや雇用統計の結果を踏まえれば3月利上げを示唆する可能性は低いと考えますが、一応注目です。

今週のドル円

さて今週のドル円ですが、注目は今週末に予定されている日米首脳会談でしょうか。

 

日本政府は既に、米国内でのインフラ投資に共同で取り組み、雇用を生み出すような経済政策をまとめる方向で調整しているとの報道が聞かれています。また、日本国民の年金原資を運用する最大の機関投資家「年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)」が米国のインフラ事業に何らかの形で投資するとの報道もあります。

 

言葉は悪いですが、表向きは米国の「お財布」状態です。

 

しかしインフラ投資などに協力することで、円安について牽制をしないといったディールを裏側で取り付けることが出来れば、日本株にとってプラスということもあるのではないでしょうか。日本政府の手腕が大きく問われ、為替市場の行く末を決めるイベントともなりえますので注目です!

 

いずれにせよ政治ネタ一発で市場が大きく揺れる環境ですので、ポジション量には注意しましょう!
ではでは皆様、グッドラック!

 

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