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今週の相場観:2017年5月第1週

こんにちは。始まりましたね、ゴールデンウィーク。読者の皆さんの中には、先週末から連休に入っていらっしゃる方もいるのでしょうか。羨ましい限りです。今週はゴールデンウィークだけでなく、欧州などの祝日も絡み、商いは薄そうです。

 

さて、まずは先週のおさらいから。

 

相場の流れを変えたフランス大統領選

前週は、現地4月23日の日曜日に行われたフランスの大統領選第一回投票の結果、事前の大本命の組み合わせであったマクロン氏(独立系中道)とルペン氏(極右、国民戦線)による決戦投票が確定しました。マクロン氏優勢の見方が強く、反EU政権樹立の可能性が大幅に低下したとの見方から、月曜日の朝からユーロドルやユーロ円が大幅上昇とリスクオンの相場に。

 

ドル円に関しては、月曜日の東京時間から110円台でギャップオープン、その後もトランプ大統領が減税案を発表との報道を受けて111円台まで上昇しました。トランプ大統領就任100日目が意識された形ですが、実際の発表は「法人税を15%まで引き下げる」など、実現可能性を度外視した従来の方針の繰り返しとなり、一旦111.8円台まで上昇しましたがその後失速、日銀の政策発表は特に変化なく無難にこなし111.5円台で週末を迎えました。

 

ユーロドルも、フランス大統領選挙の結果を受けて大幅に上昇してスタートしました。21日金曜日引けの1.073近辺から1.09台でのギャップオープンとなり強含み、その後は木曜日のECB政策発表を控え足元の景気改善を反映した声明文の文言変更が検討されているとの報道も手伝い1、.095台まで上昇。実際のECB会合後の会見で、「資産買入れプログラムが終了するまで、利上げは開始しない」、「政策変更の順序を議論する必要はない」という、ドラギ総裁の発言が市場の利上げ開始論を冷やす形となり、ユーロドルの1.1達成はお預け。結局1.089台で週末を迎えました。

 

その他では、カナダドルやオーストラリア、ニュージーランドドルなどの対米ドルでの下落が目立ちました。カナダドルは、アメリカがカナダ産の針葉樹製材に20%課税の計画が報じられたことを受けて下落。トランプ政権が国との貿易交渉にフォーカスを強めるに辺り、中国を最大の貿易相手国とするオーストラリア、ニュージーランドの景気が悪化との懸念からオセアニア通貨もプレッシャーを受けました。特にニュージーランドドルは、対米ドルで2%以上の下落と今後とも値動きが不安定化する可能性もあり要注意です。

 

決選投票は5月7日

さて、今週末の5月7日に予定されている仏大統領選の決選投票ですが、予定されているイベントは5月3日の大統領候補によるTV討論会のみです。ルペン候補があまり討論会に強くないことを踏まえると、大型テロなどの発生などの事態がない限り、ルペンリスクが再燃する可能性は低いと考えられます。マクロン氏勝利が確定すれば、長らく意識されていたユーロ相場1.1台への回復も視野に入る展開も想定されます。

 

アメリカでは、企業決算の発表が継続中です。建機大手のキャタピラーが中国経済の回復、エネルギーや輸送関連の需要期待から売上げ見通しを上方修正。自動車大手のGMも好調な決算を発表し、株式市場は良好を維持しており目先のリスクオン相場を牽引しています。一方で、ISMや雇用統計の主要統計が予想外に弱い数値となれば、トランプ政権への期待で支えられてきた米景気回復観測やそれに伴う利上げ織り込みが一段と剥落する可能性があり、一時的な米ドル安をもたらす展開も想定されますのでポジション繰りに注意しましょう。

 

それでも、日銀の動きの鈍さを考慮すると、中期的な米ドル円の上昇シナリオは維持されると思うのですけどね。それでは皆様今週も、グッドラック!

 

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