今週の為替相場は、ユーロが良い調子です。
フランス大統領選挙に続き、ドイツ最大の州「ノルトライン・ウェストファーレン州」にて、メルケル首相率いるキリスト教民主同盟が勝利したというニュースがユーロを押し上げています。
ユーロ通貨ペアが好調
前週は、仏大統領選(決選投票)におけるマクロン氏勝利という明るいニュースから始まりました。
上値をどこまで伸ばすかが注目されたユーロドルは5月5日の引け1.0998から、マクロン氏勝利が伝えられた月曜日アジア早朝に節目の1.100を昨年11月以来突破しました。 しかし、1.1020まで上昇した後は好条件の出尽くし感から利食い優勢の動きとなり、結局月曜日には1.092台まで下落。その後も市場全般にドル高傾向となる中、一時1.085を下回る局面もありました。金曜日に米国で発表されたインフレ統計や小売指標が弱めの内容となったことを受けて若干買い戻されましたが、1.093近辺と結局週間では下落となりました。
6月利上げは起こるのか?
ドル円ですが、仏大統領選挙の結果を受けて上昇基調でした。6月のFOMCで利上げが予想される中、週前半から米国の金利が上昇。日米金利差拡大を受けて114.3台まで続伸。しかし、その後は金曜日に発表されるインフレ統計、小売統計を見極めたいとの動きから若干上値が重くなりました。注目の統計が弱めの結果となったことで、6月利上げ予想は揺らがないまでも、一段の積極的な利上げを織込むには不十分との見方から113.38台まで下落して週末を迎えました。
BOE(イングランド中央銀行)は市場予想通り現行政策を維持。インフレ率の上昇に対して警戒感を強める姿勢も見られなかったことから、当面はEU離脱交渉等を控えて緩和政策の長期化が可能であることが暗に示された格好で、ポンドドルは1.298台からスタートということもあり、大台の1.300超えが注目されましたが、BOEで緩和政策の長期化が暗示されたことで1.289まで下落となりました。その他、ニュージーランド準備銀行は政策金利を据置きつつも、声明文にて現行の低金利政策を当面維持することが示されたため下落。0.692近辺から スタート後、一時0.682近辺まで年初来の安値を更新、多少買い戻されて0.686台で引けました。
今週のトピックは
さて、仏大統領選という大きなイベントが消化された今、これから注目すべきトピックは下記の通りです。
・FOMCの6月利上げ
・その後の利上げに向けた地ならし
・トランプ政権の税制改革の進捗
・北朝鮮などの地政学リスク
こんな感じになるでしょうか。韓国では、文在寅(ムン・ジェイン)新大統領が誕生しました。北朝鮮に対する温和派、中韓関係重視が伝えられる中、米軍によるTHAAD(高高度防衛ミサイル)の配備についてどのような動きを見せるか注目です。
懸念材料は、米国の株式市場の上値が重い点。米雇用統計が堅調な内容となる中、来月の利上げはほぼ確定なのですが、米経済の牽引役とされる個人消費に力強さが見られません。伝統的なデパート、Macy’sやKohl’sの1-3月期決算が不冴えとなる中、両株価は大幅に下落しています。一方で、Amazonによるオンラインショッピングの隆盛が既存のデパートから消費を奪う構造変化の真っ只中とも言えるので、事態の見極めが難しいところです。
米国の自動車販売の鈍化がみられますが、こちらもUBERの隆盛、カーシェアリングの拡大などの構造変化のためとも言え、マクロ経済全般で個人消費がどの程度の強さなのか判断するのはなかなか難しく、一筋縄ではいきません。今週は、米国で経済指標も特になく、方向感の出にくい展開が予想されます。ポジション調整を中心に、ファンダメンタルズに絡まない値動きに振り回されないように気を付けましょう!それでは皆様今週も、グッドラック!
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