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今週の相場観:2017年6月第3週

政治イベント盛り沢山の前週が終わり、今週は比較的穏やかそう。ですが、アメリカのロシアゲートが不穏な雰囲気です。

 

さっそく、前週のおさらいから始めていきましょう。

 

政治イベントが重なった6月8日

前週のドル円ですが、110.40近辺でスタートした後、元FBI長官コミー氏の証言を控え、トランプ大統領のロシアゲート疑惑への警戒感、テロ組織への支援をしたとされるカタールに対するサウジアラビアなどのペルシャ湾岸諸国の国交断絶宣言など、政治・地政学リスクが重石となり、109.1円台まで下落しました。

 

しかし、コミー氏の証言が、「トランプ氏が(フリン前補佐官の操作を)終わらせることを望んでいる」といった、すでに報道されている内容であったことから、トランプ氏の言動について違法性が問われる可能性はとりあえずは回避され、相場は110.30近辺まで反発して週末を迎えました。

 

ユーロドルは1.1280近辺でスタート。直後は上値の重い展開となりました。木曜日のECB政策理事会では、政策金利について「現状ないしそれ以下の水準を維持する」との従来のコミット面から「それ以下の水準」との緩和バイアスの文言を削除されましたが、政策姿勢のベンチマークとなる2年後のインフレ予想については引き下げ。実質は目先の「利上げを想定せず」とのメッセージが発せられたと市場は解釈し、ユーロドルは1.12を下回る場面も見られました。金曜日は小動きとなり、結局1.1195近辺で先週は終わりました。

 

オーストラリアドルは0.744台からスタート後、RBAによる金融政策は予想通り1.5%で据え置きとなったため特に動きはなく、1-3月期のGDPが市場予想を若干上回ったことが支えとなり、週を通じて堅調に推移、0.7530近辺まで上値を伸ばしました。

 

イギリス総選挙は苦い結果に

さて総選挙が行われたイギリスですが、またまたやってくれました……。

 

メイ首相率いる保守党は318議席と過半数である326議席を維持できず敗北。ポンドドルは選挙前日のニューヨーク引け1.295近辺から1.274まで200pips程度下落しました。先週末の1.2890近辺の引けからも下落となりました。保守党、労働党共に過半数に達しない、いわゆる「ハングパーラメント(宙吊り議会)」となる中、多数の工作が報じられています。

 

保守党は10議席を持つ北アイルランドの保守政党「民主統一党(DUP)」と連携することで大筋合意、あわせて328議席とわずかに過半数を上回る議席を確保しました。メイ首相は続投、予定通りEU離脱交渉を始めると、ドイツのメルケル首相に伝えたとされています。しかし、DUPは「自由な貿易維持」など比較的穏健な離脱を主張しており、EU単一市場からの撤退など強硬離脱(ハードブレグジット)を掲げる保守党との政策の違いは決して小さいものではないため、政権基盤が安定的とは言えません。引き続きポンドは上値を抑えられる展開が予想されます。

 

ロシアゲート疑惑の追及続く

一方、アメリカですが、今週はロシアゲートを巡り今度はセッションズ司法長官が13日に上院情報特別委員会で証言すると報じられています。これがまた新たな材料となるのでしょうか?

 

また、利上げ確実視され注目度が低くなってはいますが、FOMC声明文やイエレン議長による質疑応答にも一応警戒しておいた方がいいでしょう。政権に関するヘッドラインでドル円も不安定な値動きが予想されますので、引き続き、ポジション量にはご注意を。では今週もグッドラック!

 

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