前週は、再び主要通貨に対して米ドル安の展開となりました。このトレンドは引き続き毛依存されるのでしょうか?
まずは、前週の相場の状況からおさらいしてみましょう。
週間を通じてのドル安展開
ドル円は112.50近辺でスタートし、月曜日は小康状態。火曜日の東京時間に、「オバマケア代替法案に対して、上院共和党から複数議員が造反、法案通過の見込みがなくなった」との報道が出たため、ドル円が下落開始。米国債の金利低下も手伝い一時111.7まで下落しました。
水曜日は、ECB(欧州中央銀行)の会合を前にしたユーロ円のロング解消に追随してドル円も一時111.50近辺まで下落。下値を試しつつもまた112円近辺まで戻す展開。そして木曜日東京時間の日銀会合では金融政策に変更はなく、黒田総裁会見も目新しい発言は聞かれませんでした。しかし、「展望レポート」が見込むインフレ達成時期がさらに後ずれし「2019年頃」とされたことで、緩和政策の長期化が見込まれドル円の買戻しが進み、112.4台まで上昇しました。
ドラギ総裁はユーロ高を容認
注目のECB理事会の声明文では、インフレ見通しが悪化すれば量的緩和を追加する、いわゆる「緩和バイアス」が残されました。声明文事態はややハト派に見えたものの、9月からの緩和縮小が既定路線であることや、ドラギ総裁から直接のユーロ高牽制発言もなかったことで、ユーロドルが急速に上昇。その米ドル安がドル円の下落に繋がり、日銀会合後の上昇をすべて吐き出し、111.9近辺で下落しました。金曜日は米製造業大手GEの決算が低調で株式市場が下落。米国債金利も低下したことから、じりじりとドル円が下がり、111円割れは回避したものの、111.13まで下落して週末を迎えました。
ユーロドルは1.147近辺でスタート後、火曜日のオバマケア修正法案議会通過困難との報道を受けて一時1.158台まで上昇。その後はECB会合を前に、ポジション調整からじり安となり1.15近辺で木曜日のECB会合を迎えました。結果は上述の通りで、緩和バイアスは残されましたが、ユーロ高警戒トーンが発せられなかったことから1.1650まで上昇。金曜日の米ドル安を受け1.1660上昇して引けました。
ポンドドルは1.3100近辺からスタートし、火曜日に発表のインフレ統計が市場予想を下回ったことから、利上げ期待が後退しじり安の展開。その後、特に目立った取引材料がない中、木曜日はユーロポンドの上昇にも押されて再度じり安の展開。1.3000近辺で引けました。オーストラリアドルも上昇を継続。0.783近辺からスタート後、火曜日に発表の金融政策会合の議事録にて、「名目の中立金利は3.5%程度」との議論があったことがタカ派的と捉えられ、0.795近辺まで一時上昇。その後も米ドル安トレンドを背景に買われ、一時0.80を伺う水準まで上昇。じりっと調整が入り0.791台で引けました。
今週の重大イベントはFOMC
さて、今週はFOMC会合が予定されており、市場では金融政策の据え置きが予想されています。イエレン総裁がインフレ率の見通しに対してやや不透明感を感じていることが示されていることやトランプ政権の議会運営が難航していることなども考えると、速やかな財政出動、インフレ率の上昇、それに伴う積極的利上げとのシナリオはやや遠のいているように思われます。やや米ドルを買いにくい時間帯でしょうか。しかし、日本もインフレ率が上がってこないとなると、この瞬間期待で買いやすいのはユーロや、オーストラリアドルということなのかもしれないですね。
さて米企業の決算シーズンですが、大手金融機関は無難な結果。そして、世界の設備投資のバロメーターの一つである、GEの決算は収益性が悪化していることが観測され株価は下落。金曜日の株式市場の重石となりました。エネルギー関連の部門がやや引き続き弱い結果となった模様です。しかし、リスク性資産全般に悪影響を及ぼすほどのイベントとは言えませんので、まだリスクオフの円高とはならないように見えます。
ユーロは8月末に予定されているドラギ総裁のジャクソンホールでの演説まではそれほど大きなイベントはありません。バケーションシーズンが本格化する中、金融市場で何かをきっかけに為替が大変動!ということもあるかもなのでポジション繰りには注意しましょう。では皆様、今週もグッドラック!
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