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今週の相場観:2017年8月第1週

8月に突入しました。

世界中でバケーションシーズンになるため、相場が動きづらい「夏枯れ」と言われる時期ですが、今年の夏は色々な要因が絡んで相場が動いていますね。

早速、前週のおさらいから始めてみましょう。

 

ドル売りトレンド変わらず

前週は、ここ最近の米ドル安トレンドが継続し、再び主要通貨に対してドルが下落しました。

 

ドル円は、111.10近辺からスタートし、月曜日は小康状態。火曜日に強気の米企業決算を好感した株式市場の上昇を見つつ、リスクオン相場に。米国債金利の大幅上昇と共にドル円も112円手前まで上昇しました。水曜日は注目のFOMCでしたが、ほぼ事前の予想通りの金融政策維持の結果ながら、足元のインフレ率に関する声明文の文言が、”somewhat below 2 percent” から”below 2 percent”と微妙に変更されたことで、市場はFRBがインフレ率の低下が一過性のものでないと判断を改め、利上げが遠のいたと判断しドル安へ傾斜、ドル円は再度111円台前半へ押し戻されました。金曜日には、GDP統計がやや予想を下回ったことやオバマケア廃止法案否決を背景としたトランプ政権の議会運営へ再びフォーカスが集まり一段ドル安が進み、110.7近辺で週末を迎えました。


ユーロドルですが、1.166近辺でスタート後、FOMCまでは方向感の出ない展開、FOMCの声明文がハト派と判断されたドル安を受けて一気に1.174代まで上昇、木曜日は手のひらを返したような反動から1.168まで下落、金曜日に再びドル安から1.175台まで上昇して引けと、なんとも落ち着かない展開でした。

 

ポンド・ドルは1.300近辺からスタートし、FOMCで一時1.315まで上昇、翌日に1.307まで反落、そして金曜日に再び1.313台まで上昇して引けとユーロと同じ動き。オーストラリアドルも同様で、0.791台でスタート、FOMC後0.80まで上昇、その後0.806台までオーバーシュート後反転し0.795まで下落、金曜日のドル安を受けて0.799台で引けました。

 

FOMCを前後にギッタンバッタンとバケーションシーズン特有の落ち着きのない値動きが出てきている展開でした。しかし、トランプ政権の不安定さやインフレ率の低位推移を想定してのドル安シナリオが前面に出ています。インフレ率については何とも言い難いですが、トランプ政権が議会と折り合いがついていない状況は今後の財政政策の規模に直結するものと見られますので、ややドル安材料でしょう。

 

今週は雇用統計の発表

さて、今週は米ISMや雇用統計などの統計週です。米株式市場が全般に堅調に推移していることもあり、引き続き中銀のバランスシート縮小、利上げ継続のシナリオに変化はないとは思われますが、雇用や賃金上昇率が腰折れとなれば急速にドル安が進行する可能性もありますので、油断しないで結果に注目しましょう。

 

少し脱線しますが、金曜日の米決算で目を引いたのはAmerican Girl、バービー人形や機関車トーマスのおもちゃメーカーとして有名なMattel、失望決算を発表し、株価が大幅に下落しました。いいキャラクターや商品を持っていても、販売チャネルを上手くしないと容赦なく打たれる昨今の小売業界の厳しさを物語る動きでした。

 

価格引き上げが難しい世の中、やっぱりデフレ?とも考えたくなります。米国以外では豪州、英国で金融政策会合が実施されますので、こちらにも注意を払う必要があるものと思われます。最近ややタカ派的に傾く両行が突如市場で注目となる可能性もありますので。何しろ値動きが荒いです。引き続きバケーションシーズンは続きますのでポジション繰りには注意しましょう。では皆様、今週もグッドラック!

 

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