FXコラム

マーケット情報

今週の相場観:2018年10月第2週

前週は、パウエルFRB議長の米経済について強気の発言で米国債金利が大幅に上昇したことなどをきっかけに円を除く対主要通貨で米ドルが底堅く推移しました。

 

9月のFOMC後の米ドル高継続といったところでしょうか。

 

パウエル議長の発言で上値を伸ばしたドル円

ドル円ですが、113.70近辺と年初来高値からスタート後、じりじりと上値を伸ばし月曜日には114円にタッチ。その後、一旦は達成感で水曜日の東京朝には113.50まで売り戻されました。

 

しかし、そこで再びヘッドライン。懸念されていたイタリアの財政赤字の水準が低く抑えられるとの報道を受けて、ユーロ円が急速に上昇。それにより、ドル円も上昇基調に転じ113,80まで回復し欧州時間を迎えます。

 

NY時間の発表されたADP雇用指数やISM非製造業指数が非常に良好な結果となったことで、米国債金利の上昇を見つつ再び114円を上方にブレイク。また、パウエル議長の講演において「著しく前向きな一連の経済環境にある」「かなりの期間それが継続できないと考える理由はない」と米景気について前向きな発言がなされたことで114.50台まで上値を伸ばしました。

 

木曜日は、米国債金利の急速な上昇を受けた警戒感から日米株価が下落し、ややリスクオフトーンになったことや米雇用統計前の調整の色合いもあり、113.60台まで一旦調整。金曜日は雇用統計前のロング仕込みもあってか114円をにらんだ水準まで回復してイベントを迎えました。

 

さて米雇用統計ですが、雇用者数増減は13.4万人と予想の18.5万人を下回りましたが、過去2か月の値が87千人上方修正でしたのでそこそこの数字となりました。

 

注目の平均時給ですが前年比で2.8%と伸びと予想通り、失業率が3.7%と予想の3.8%を上回る内容。

 

平均時給の上振れがインフレ懸念を増幅し想定以上に速いペースの利上げをもたらすとの警戒感がありましたので、予想範囲内の2.8%との結果に米ドル売りで消化、113,70近辺で週末を迎えました。

 

好調な米指標を受け下落したユーロドル

ユーロ・ドルですが、1.1600近辺でスタート後も、イタリア財政を巡る懸念から上値が重く1.1500までじり安となりました。

 

1.1500はテクニカルに重要な水準で一旦はそこでサポートされると、水曜日には上述のイタリア財政について前向きな報道が見られ1.160手前まで上昇を見せる場面も。

 

ただ好調な米指標やパウエル発言を受けて1.1500を下にブレイクし、1.1460台まで売り込まれました。

 

その後はジリジリと買い戻され、Brexitにおける合意が「進展している」との報道や米雇用統計後の米ドル売りを受けて1.1520台を回復して引けました。

 

ポンド・ドルは、Brexitを巡るヘッドラインによる動き以外はほぼユーロと同様の動きを辿りました。1.3030近辺でスタート後、月曜日には一旦1.310を回復も勢いは継続せず下落。パウエル発言後は1.2920台まで売り込まれました。

 

しかし、そこから反転上昇。ロイターでBrexit合意は近いとの報道が流れたことから1.3120まで上昇して引けました。

 

オーストラリア・ドルは0.7220からスタートし、下落基調が継続。米中貿易戦争が激化する中、中国株が下落基調であることも手伝って週を通じて下落します。最終的に手、0.7050と大幅に下落して週末を迎えました。

 

ドル円は上昇継続か

年末に向けて相場が煮詰まってきましたね。

 

大幅に年初来高値を更新したドル円ですが、一気に115円達成とはならず週明けも中国株の大幅下落を受けて、一時112円台まで調整しています。

 

しかし、これはスピード調整と言える押し目で、基調としてのドル円上昇トレンドは継続しているように見えます。

 

利上げ行き過ぎ懸念による本格的な株価調整という局面にならない限り、ドル円は年末に向けて買目線で行ける感じですね。

 

現在市場ではFEDによる最終的な利上げが3.25%なのか3.5%なのか見方が高官の発言や経済指標によって行ったり来たりしている状況です。

 

アマゾンなどの米大手企業で賃金引上げのニュースなどもあり、当面は賃金の上昇率とそれに伴うインフレ率の上昇に目がいきやすく、利上げが最終的には3.5%に到達と見る投資家が多いのではないでしょうか。

 

そういった意味では引き続き米ドル高継続のスタンスでいる方が得策に見えます。

 

ユーロはイタリアの財政懸念やそれに伴う格付けの変更が10月末までの注目イベント、ポンドはBrexit報道でやや不安を抱える展開が継続といった感じでしょう。

 

米中貿易戦争で打撃を受けているのは今のところ中国株にとどまっていますので、トータルで見て米ドル堅調スタンスで年末まで乗り切るイメージで頑張りたいところです!それでは皆様、今週もグッドラック!

 

 

≪ビットコインが取引できる海外FX業者≫
■国内銀行入出金で安心 BigBoss
BigBossの口座開設はこちら

■超人気海外FXブランド XM
XMの口座開設はこちら

■口座開設・入金・取引がスムーズ! IronFX
IronFXの口座開設はこちら