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今週の相場観:2018年11月第5週

前週は、米国が感謝祭休日となり金融市場は本格的にホリデーシーズンに。

 

そのため、米ドルが堅調に推移した週となりました。

 

前週末にペンス米副大統領が中国に対する批判的な姿勢を明確にする発言をしていたことから、世界的な景気先行き不透明が意識され、株式市場とオセアニア通貨の弱さが目立ちました。

 

米株安と金利低下にもかかわらずドル円は上昇

ドル円は112.80近辺でスタート後、週明けから上記のペンス発言を受けて米中貿易戦争の長期化が意識される中、豪ドル安が重石となりドル円も上値の重い展開。。。

 

NY時間に入ると米株式市場が下げ足を速めるにつれて、112.40近辺まで下落しました。

 

火曜日には株式市場の弱さが世界に伝播し、ドル円はさらに112.30まで押し下げられます。しかしそこから反転開始!

 

対欧州通貨で米ドル高となる中、ドル円も支えられ火曜NY時間には112.80を回復、水曜日には113.20まで上昇となりました。

 

木曜日は米感謝祭、金曜日は日本の祝日となったことで全般的に小動きとなりましたが、金曜日は週末の英EU交渉を控えて一時クロス円が下落したことで112.70近くまで売られましたが、結局113円近辺まで買い戻されて、終わってみれば米株安、米金利低下にもかかわらずドル円は小幅の上昇という結果に。

 

軟調な景気指標を受けて下落したユーロドル

ユーロ・ドルは1.140近辺でスタート。欧州時間には、「メイ英首相が何とかEU離脱交渉を成功させる」との思惑でポンドが堅調に。その影響もあり、ユーロも上昇基調で1.1460台まで上昇しました。

 

火曜日も1.1470台まで上値を伸ばしましたが、NY時間から米ドルの買い戻しが。

 

イタリア財政を巡る懸念もあってか1.1360まであっという間に下落と落ち着かない相場模様でした。

 

水、木はじり高となり一時1.1430まで回復しましたが、金曜日に発表された欧州圏の景気指標が弱い結果となり、ECBの利上げ観測後退や週末イベントを控えた警戒感により売り込まれます。結局、1.1340近くで週末を迎えました。

 

Brexit関連のヘッドラインで上下したポンドドル

ポンド・ドルは、Brexit交渉を巡る思惑で上下する展開が継続。

 

月曜日は1.2830近辺でスタートし、1.2900、1.2800をスイングしつつ、交渉に楽観的な見方を背景にやや上昇。火曜日はNY時間から米ドル買が優勢となる中、1.27台に下落と日替わりの展開でした。

 

木曜日に英政府高官から「交渉に大きな進展あり」との報道を受けて一気に1.2930まで上昇とやっぱり今週も荒い展開へ。週末にかけては欧州景気指標の弱さに引きずられて売り戻されて、結局1.2810近辺での引けとなりました。

 

オーストラリア・ドルは上述の通り、米ペンス副大統領の発言から米中の歩み寄りは見込み難しとの見方が重石となり、0.7310近辺とギャップダウンしてスタート。その後じり安展開が継続して0.7230近くまで売られて引けました。

 

引き続きBrexitに関わる荒い値動きに要注意

週末ブリュッセルでの首脳会議にて、英国のEU離脱案が正式に承認されました。

 

離脱期限の2019年3月末まであと約4か月となり、英議会、欧州議会が当離脱案を承認出来るかが次の焦点となります。

英・EU、離脱案を正式決定 議会承認なお不透明|日本経済新聞

 

英国内の政治的な混乱を見ていますと、今後ともヘッドラインニュースで上下に振らされる可能性が非常に高いので要注意ですね。

 

ただ、一応の首脳同士では合意が形成されましたので、一時的にリスクオンをもたらす可能性もあるのではないでしょうか。

 

それにしても値動きが荒い典型的な年末モードに入ってきていますので、うまくポジション繰りを考えないと危ないですね。

 

今後は景気減速に向かうかがテーマ

さて、米株式安と共に目を引くのが世界景気減速懸念を背景としたオイル安でしょうか。

 

WTIのオイル価格は9月末の73ドルから足元50ドルまで大幅に下落しており、エネルギー企業の株価下落を引きおこしています。

 

またアップルがiPhone生産計画を縮小しているとの報道から関連サプライヤー企業の株価も下落。注目すべきは、かつて繁栄を謳歌したGE、トップの逮捕劇が見られていたルノーや日産の株価下落でしょうか。

 

果たして足元の株価下落や世界景気減速懸念が本物で2019年も続くのかが、今後の為替最大のテーマと言えそうです。

 

12月の米利上げはほぼ確実視されていますが、米中貿易摩擦が米景気を下押しするくらいに効いてくるのか、来年は減税効果も剥落しますので成長率という観点からはやや厳しいのかもしれませんが、米トランプ政権のアメリカファースト政策により労働市場は非常に良好な状況を維持しているように見え、すぐに景気減速とはならないように思います。

 

ホリデーシーズン商戦などを見つつ米国内景気の先行きを見極めたいところです。

 

メインシナリオとしては、「米景気が持ちこたえ、米利上げ継続。ドル円の押し目買いスタンス維持、ユーロ・ドルはECBの利上げが視界に入るまではまだ戻り売りスタンス」、といったところでしょうか。

 

でもFEDが利上げペースを落とすそぶりを見せ始めたら米ドル売りの仕込み開始ですね!まー年末なので、くれぐれも無理しないで、そろそろゆっくり休むのが一番なのかもしれません。まだまだポンドも動きそうですし。。。

 

それでは皆様、今週もグッドラック!

 

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