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今週の相場観:2018年2月第4週

前週は株式市場を始めとするリスク資産が持ち直す中、為替市場では米ドル全面安となりました。

 

主要通貨の中では、特に円の強さが目立ちましたね。

 

ドル円ですが、108.80近辺でスタート後、12日は日本が祝日でほぼ横ばい推移、火曜日から下落の再開となりました。

麻生財務相のドル安容認発言

火曜、水曜は米国株式が持ち直す中でしたが、日本の株式市場で下落が継続したことも円買い要因となり火曜にはあっさりと108円を下方ブレイク。水曜には107円を下方にブレイクしました。

 

木曜日には日本株が持ち直したにもかかわらず106円前半まで下落。。。金曜日には105円台半ばまで下値を伸ばし、106.30近辺まで持ち直して週末を迎えました。

 

その間木曜日に、麻生財務相から「特別に介入しなければいけないというほどの円高ではないし、円安でもない」との発言が為替市場ではドル安容認発言とも取られ、ドル円の下落を後押ししたように見えました。

 

また金曜日には黒田日銀総裁の再任との報道あり、大規模金融緩和政策の継続観測から一瞬ドル円が上昇しましたが、影響は一時的でした。

米インフレ率の影響を受け反転上昇する他通貨

ユーロ・ドルは、1.2250近辺からスタート後、水曜日ロンドンタイムまでじり高、1.2400手前まで上昇しました。

 

水曜日に発表された米国のインフレ率が上振れたことから米国の利上げ機運が強まるとの思惑で一時ドル買いとなり、1.2300割れまで下落しましたが、その後は特に材料のない中、反転上昇となりました。

 

金曜日の東京時間には年初来高値を更新する1.2555を付けましたが、その後は米国の3連休を控えていることもあり利益確定の売りに押され、1.2410近辺までじり安となって引けました。

 

ポンド・ドルはほぼユーロ・ドルに沿った動き。1.3830近辺からスタートすると水曜までは上昇傾向で1.3930近辺まで上昇。一旦米国インフレ率を受けて1.3800まで戻すも1.4150まで反転上昇し、その後週末前の利食いで1.4030近辺まで戻して週末を迎えました。

 

オーストラリアドル、ニュージーランドドルも米ドル安を受けて、07810近辺からから07910近辺、0.7255近辺から0.7390近辺までそれぞれ上昇しました。

 

リスクオフの円高の勢いが続くかも

さて、米金利の上昇とそれに伴う米株式市場の下落を発端とした世界同時株安、VIX指数に代表される金融市場のボラティリティの上昇により高まったリスクオフの円高の勢いが継続した週でした。

 

通常は株式市場が落ち着いてきたことを受けて円安に振れても良い環境かなと思いましたが、全てを無視しての円高。。。

 

先物市場のポジションを見るといまだにドル円のロングがそれほど減少してないようなので、もう一段下値を探る展開かもしれません。

 

しかし高値の113円台からすでに8円程度の値幅を示現していることもあり、そろそろ下げ止まりの可能性もあるのではないでしょうか。

 

大きくトレンドが出て大体10円ぐらいの値幅で留まるケースが多かったことや、日米金利差の拡大を考えると現在の円高はやや不自然に見えます。しかし麻生財務相の円高容認とも見える発言を見ると、裏でトランプ政権にプレッシャーをかけられている可能性も否定できず、その場合は100円も視野にいれないといけないかもしれません。

 

米中の貿易摩擦で日本も巻き込まれる?

米中の貿易摩擦が緊迫してきており、米国は鉄鋼やアルミの輸入制限を前面に押し出し始めています。

 

標的は世界の鉄鋼生産シェアの半分を占める中国の過剰生産を標的としていますが、米国の貿易赤字縮小の文脈では日本も巻き込まれかねず、それを回避するためのドル安容認という裏工作も。

 

普通に考えればドル円は買いたいところですが、ちょっと思い切ってはいけない感じでしょう。

 

ユーロ・ドルのユーロ買いのポジションも相当に積みあがったままなので、金曜日の下落がポジション調整のきっかけになるか注目です。

 

いずれにせよ、値動きが荒い展開が続きそうなので控え目に頑張って行きましょう~。

 

それでは皆様、今週もグッドラック!

 

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