前週は、円の強さ、カナダドル、オーストラリアドルの弱さが目を引きました。
ドル円は106.80近辺でスタート後、月曜日の東京朝は107円を伺う場面も見られましたが、森友学園にまつわる「書き換え問題」で麻生財務大臣が記者会見を行うとの報道で、条件反射的に円が買われ円高地合いへ。月曜日のNY引けには106.40近辺まで下落しました。
火曜日の東京・欧州時間は、注目の米CPI(消費者物価指数)発表を前にドル円が上昇、107.30近辺まで上値を伸ばしました。さて注目のCPIは前年比2.2%の物価上昇と市場予想通りの結果となりました。
森友スキャンダルや米ティラーソン国務長官の解任でドル円一段と下落
金融市場では予想以上のインフレ率上昇のリスクを織込んでいた節もあり、指標発表後は米金利の低下と共にドル円は下落へ。さらにトランプ米大統領がティラーソン国務長官の解任を発表すると下落圧力は一段と高まり、106.50近辺まで押し戻されました。
水曜も米トランプ政権の不安定さ、日経平均株価が不冴え、米小売り指標が不冴えで上値の重い展開が継続。木曜と金曜も日本政府の森友スキャンダルなどが重石となり下値を探る相場でした。
金曜日は105.60まで下値を模索、その後、米生産統計が良好な数字となったことや、米株の下げ止まりから若干買い戻され106円近辺で週末を迎えました。
ドル安の影響を受け、多通貨も下落
ユーロ・ドルは1.2310近辺でスタート後、上記のティラーソン解任後のドル安時に1.2410まで上値を伸ばしました。しかしその後は、森友スキャンダルなどを背景としたクロス円の売りに押される形で、ユーロ・ドルもじり安の展開となり、前週比で小幅安の1.2290近辺で引けました。
ポンド・ドルは1.3850近辺でオープン後、上記火曜日のドル安時に1.400手前まで上昇しました。その後は、1.400を何度か伺う動きを見せるも抜けきらず1.3950近辺と小幅高で週末を迎えました。
カナダドルは保護主義色を強める米トランプ政権の動きから、長期的に経済への打撃が大きいとの観測が強く、1.2812近辺から1.3096近辺と2%超と大幅に下落しました。オーストラリアドルですが、0.7850近辺でオープン後、0.7900を超える水準まで上昇する面もありましたが、木曜以降の豪ドル円の売り圧力の強まりから値を崩し0.7710近辺まで下落して週末を迎えました。
混乱し続ける米トランプ政権、世界経済も影響するか
米トランプ政権の人事混乱は留まるところを知らず。。。
コーン大統領補佐官、ティラーソン国務長官に続き、マクマスター大統領補佐官やケリー大統領首席補の解任の噂も出ている模様です。保護主義貿易に傾斜していく様に見えて、世界経済へ及ぼす影響が危惧されるところです。
企業関連ニュースですと、玩具販売のトイザラスが米国の店舗を清算するとの報道。アマゾンを始めとするオンラインショッピングの伸びで既存の小売業が圧迫されているのは周知の事実ですが、先週発表されたCPIも上記のとおりそれほど上昇しておらず、FEDの利上げがどこまで継続するかに注目です。
今週のFOMCでは利上げ実施が予想されていますが、今年4回の利上げに向けた強気のコメントが、パウエル新FRB議長から聞かれるかをまずは注目しましょう。
安倍スキャンダルがこれからどうなるか
しかし、日本の政治スキャンダルが騒がしくなってきました。
海外ではウォーターゲートにちなんで安倍ゲートと報道されている模様です。
財務省のお膝元で起きている公文書偽造疑惑ですが、はたから見ていると政治家が絡んでいるのが当然としか思えませんが、今回はうやむやにならないことを祈るのみです。
南アフリカでは、ズマ元大統領が大統領から退くや否や汚職で訴えられていますが、日本でもちゃんと司法が行政を抑える姿を見せてほしいものです。週末に発表された世論調査では、内閣支持率は第二次安倍政権では最低の30.3%との報道もあり週明け、ドル円、クロス円の上値は重そうです。
円より、ドルかユーロを選びましょう
ロシアと英国の関係もスパイ殺人を巡り悪化と国際的に政治的な不安定さが多く見られています。
「どこの通貨をポジティブと考えるか」ではなく、「どの国がましなのか」を考える時間帯が長くなりそうですね。
うーん、円はスキャンダルや突然のリスクオフで買いにくいので、やはりドルかユーロが主要国通貨では無難でしょうか。
クロス円はテクニカルでも弱気サインが転倒している模様ですので値動きが激しくなる可能性もあり注意ですね!ではFOMC週頑張って参りましょう!それでは、皆様今週もグッドラック!
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