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今週の相場観:2018年4月第1週

ついに4月になりました。もう1年の4分の1が終わってしまったわけで、時の流れの速さに驚くばかりです。。。

 

さて前週は、貿易戦争への緊張がやや後退し、主要通貨に対して米ドルの買い戻しが見られた週でした。

 

政治リスク後退でリスクオンへ!

ドル円ですが、貿易戦争の懸念から大きく値を下げた前週の104.7円近辺からスタート後、株価市場の落ち着きを見ながらリスクオンのドル買い戻しの動きに。

 

月曜、火曜と一本調子で上昇し105.9まで上値を伸ばしました。水曜日は、中国の習近平国家主席と北朝鮮の金正恩労働党委員長が北京で会談したとの報道を受けて、北朝鮮を巡る地政学リスクが後退するとの見方からドル円の上昇は継続。一時107円までの上昇も見られました。

 

その後は米新規失業保険申請件数などの経済指標が引き続き強い内容となったものの、107円をつけた達成感もあり、イースター休暇に向けてダラダラと下落。106.30近辺で週末を迎えました。

 

ユーロドルは1.2350近辺でスタート後、上記の株式市場の落ち着きを背景に、リスクオンのユーロ円の買いに支えられて大きく上昇。火曜日には1.2480近辺まで上昇しました。

 

そこからはユーロ円が132円の節目ブレークに失敗したことや、ECBによる金融緩和政策の縮小がそれほど早く進まないのではとの観測もあり、じりじりと値を下げる展開へ。1.2320近辺と小幅安で引けました。

 

ポンドドルも、1.4140近辺でスタート後は週明けのクロス円の上昇を背景に一本調子で買われ1.4250手前まで上昇しました。しかし、ユーロと同様にクロス円の上値が抑えられるとポンドドルも失速し1.4020まで売り戻されて週末を迎えました。

 

オーストラリアドルなどのオセアニア通貨も似たような値動きでした。0.7700近辺でオープン後、火曜日の途中まで買われ続け0.7760まで上昇しました。その後は豪ドル円が82円の上値をブレーク出来ず、じりじりと下落、今後貿易戦争のトークが出てきた時に影響を受けやすい通貨とみられていることもあり上値は重く、0.7680近辺と小幅安で週末を迎えました。

 

イースター前のポジション調整の影響もあったか

さて、先週の値動きを要約しますと貿易戦争懸念が一旦は収まったことによる米ドルのショートカバーといったところではないでしょうか(今朝、中国の対米報復関税が発動という報道がありましたが)。3月末という四半期末であったことや、ユーロドルでの米ドルショートのポジションの積み上がりなどを考えると、イースター休暇前に米ドルを一部買い戻しておこうというテクニカルな値動きであったように思われます。

 

現実に目を向けると、トランプ米大統領は中間選挙前に人気を取らなくてはいけないため、今後も貿易を巡る米中のつばぜり合いは継続し、株式市場も落ち着かないという相場展開が長く続くことになるのではないでしょうか。世界の貿易縮小は世界経済の成長見通しを引き下げ、ひいてはグローバル企業を多く抱える米株式市場の伸び悩みに跳ね返ってくる可能性もあり、為替市場に大きな方向感をもたらす材料ですので今後も注目です。

 

日本の森友問題は佐川氏の証人喚問で特に新たな展開を見せず、政府には影響なし、という幕引きになりそうですね。何も変わらない政治には本当にがっかりします。

 

今週は雇用統計ウィーク

短期的には、今週は経済指標が豊富な週です!

 

日本からは日銀短観、米国からはISM製造業や雇用統計などの重要月次統計が発表されます。今回の米雇用統計でも注目は賃金の上昇率でしょうか。メインシナリオとしての年内追加利上げ2回を覆すような高い賃金上昇率が見られるのか?インフレは起こっているのか?に注目です。

 

再三、取り上げてはいますが、小売りから今後保険関連のビジネスに乗り出すとされるアマゾン効果を考えると、個人的には米経済で大きなインフレが見られるとは思わないというスタンスです。さてさてどうなるでしょうか。

 

月曜日はまだイースターで欧州勢が不在となりますので、値動きが不安定になる可能性もあります。日本の新年度に絡んだ動きもあるかもなのでポジション繰りには注意しましょう!雇用統計に向けてやや米ドルを買い上がる動きが今週も継続するかな?という目で見てみたと思います。それでは、皆様今週もグッドラック!

 

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