前週はイースター休暇の続きから始まりました。
月曜日は米株下落でリスク回避。その後木曜日までは貿易戦争への懸念がやや和らぐ中で米ドル高で進行。
金曜日にトランプ大統領が再び追加の関税政策を示唆したことから米ドル安となり、落ち着かない相場展開でした。週間ベースで見ますと小幅なドル高で金曜クローズを迎えました。
米中貿易摩擦で不安定なドル相場
ドル円ですが、106.30近辺でオープン後、欧州時間まではイースター休暇の影響で方向感はなし。NYタイムに入るとISM製造業指数が市場予想を下回ったことや貿易戦争懸念から株式市場が下落、ドル円も一時105.70まで下落しました。
その後は日米株式市場が持ち直す中、水曜日までじり高で106.7まで上昇。中国からの報復関税が報じられると106円ちょうどまで下落しました。
しかし、一旦106円がサポートされると、市場は出尽くし感から雇用統計を前にドル円を買い戻す動きが優勢となり、木曜日には久しぶりに107.50まで上昇しました。
金曜日の米雇用統計では、雇用者増加数は103千人と予想の185千人を下回りましたが、賃金上昇率は予想通りの前年比2.7%とFEDによる年内追加利上げ2回を動かすような結果とはならず市場の反応は限定的でした。
一方で、トランプ大統領が1000億ドルの追加関税政策を指示し、中国もそれに対して激しく抗戦するとの報道を背景に米株が大幅下落となる中、ドル円も下値を模索し106.93近辺での引けとなりました。
より安定なほかの通貨
ユーロ・ドルは1.2320近辺小でスタート後、月曜日はイースター休暇で欧州時間まで動きなし。
NY時間に入り米株の下落からリスクオフのユーロ円売りにつられて1.2280近辺まで下落。その後は米雇用統計発表まで米ドルのじり高傾向となり、一時1.2210近辺まで下落しました。
そして米雇用統計が上述の通りそれほど強い内容とならなかったこともあり、ユーロが買われる展開に。米株安も手伝い1.2280近辺まで買い戻されて週末を迎えました。
ポンド・ドルも方向感の乏しい展開。1.4020でスタート後は、水曜まで1.4100と1.4000のレンジ内をいったり来たり、木曜日に1.3970近辺まで下落し方向感が出るかと思うも束の間、金曜日は一転ドル安で1.4090まで上昇して小幅高で引けました。
オーストラリアドルも動意に欠ける展開。週間ベースで0.7680から0.7685とほぼ横ばい、米中貿易戦争で鉄鉱石の需給が揺らされる懸念もあり上値は重い雰囲気です。
カナダドルは1.2900から1.2780へと大幅に上昇、NAFTAに関係する交渉が進展を見せているとの報道を背景に力強く推移しました。
中米貿易戦がドル円に対する影響
さて、先週は米雇用統計を含む主要な経済統計がいくつか発表されましたが、全て米中貿易戦争を巡るニュースと株式市場の値動きにかき消された格好となりました。
今週もトランプ大統領が発表した1000億ドルの追加関税政策に対して中国がどのような対抗策を発表するかに振り回される週となりそうです。
また米企業の決算シーズンが本格化してきますが、こちらは貿易戦争の影響を受ける業種以外は無難な結果となることが見込まれています。
ですので、ドル円の値動きパターンとしては何もネガティブなニュースがない日は株価堅調&為替市場もリスクオンでドル円上昇。米中貿易戦争絡みのネガティブなニュースが出たときはドル円下落、と全く予想がつかない展開となりそうです。
ポジションは控えめにしましょう
テクニカルで見ますと、CME(シカゴ・マーカンタイル取引所)の国際通貨市場(IMM= International Monetary Market)で取引されている通貨先物のポジションデータで見ますと、円ショートは一掃されていることがわかり、展開次第ではドル円が上値を伸ばすことの出来る環境ではあります。
一方でユーロのロングポジションの積み上がりは歴史的な高水準にありユーロ・ドルの上値を重くする一要因と言えそうです。
貿易戦争トークが沈静化すれば堅調な景気見通しを背景としたドル高シナリオがポジションの面からもサポートされそうですが、短期的にはヘッドラインに振り回される可能性が高いのでポジションは控えめに、といった心積もりがいいかもしれないですね。
それにしてもいつまで我慢すればいいのでしょうか……、とは言え焦らず参りましょう。
それでは、皆様今週もグッドラック!
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