前週も、ユーロ、ポンドなどの欧州通貨に対して米ドル高が顕著な週となりました。
ドル円は、心理的な節目となる110円に到達しましたが、一旦は利益確定の売りが先行し値動きは限定的です。
堅調に上昇しているドル円
109円近辺でスタート後、月曜日は日本が休場でアジア時間は静かにスタート。ロンドン時間からドル買いが再開し109.40まで上昇しました。火曜日もISM製造業指数が市場予想対比で若干弱い結果となりましたが、米ドル高トレンドの勢いは収まらず109.90まで続伸。
110円を目前にして迎えたFOMCは予想通りの政策金利の据え置き。注目の声明文では、「思ったようにインフレ率が上がらないという懸念が払拭された」、とのFEDの現行の利上げスタンスへ自信を深める内容を受けて一旦は上昇。ドル円は110円をブレイクしました。
しかし、上値は110.5近辺で抑えられ、また声明文の中に「Symmetric 2% objective」と Symmetricという文言が加えられたことで、多少インフレが目標の2%を上回っても、急いで利上げするのではなく従来の段階的な利上げスタンスを維持するとの見方が市場で強まりドルの上値は抑えられえました。
木曜日は米中通商会議に対する警戒感や雇用統計を前にしたポジション調整も見られ一時109円割れまで下落。金曜日の米雇用統計は雇用者数の増減はやや弱い内容でしたが、失業率3.9%と4.1%から低下と引き続き米労働市場が堅調であることを示唆する内容。ただし、平均時給の上昇率が予想を若干下回る2.6%となったためインフレ懸念は高まらず、一旦ドル円は低下で反応し、108.6台まで下落しました。
その後は株価市場の上昇に支えられ109.10まで買い戻されて引けました。
引き続き軟調な他通貨
ユーロ・ドルは1.2130近辺でスタート後、引き続き軟調な展開。
テクニカルの節目となる1.220を下方にブレイクしていることや週前半の米ドル高トレンドの中、火曜日には1.200も下方にブレイクし軟調に推移。金曜日のアメリカ雇用統計後、1.200手前まで買い戻される場面もありましたが再び下値を試す展開となり、1.1910まで売られました。
その後はユーロ円と共に買い戻されて1.1960で週末を迎えました。
ポンド・ドルもユーロと共に売られる展開でした。1.3780近辺からスタートしほぼ週を通じて売られ1.3530で引けました。オーストラリア・ドルも0.7580でスタート後、週前半は強い米ドルトレンドで0.747まで売られましたが、前の週も大幅に売られていたこともあり、そこからは一旦は買い戻しが入り始め0.7530まで上昇して引けました。
ニュージーランド・ドルも0.7085から0.7020まで下落と引き続き軟調でした。
大幅に下落している新興国通貨
さて、前週もFOMCや米雇用統計を無難にこなし、米ドル高トレンドが継続という展開でした。
やや気になるのがメキシコ・ペソやブラジル・レアル、トルコ・リラといった新興国通貨が対米ドルで大幅に下落していることです。
指標となる米10年国債金利が3%近辺まで上昇してきますと、わざわざ新興国のリスクを取る必要はなく米国に資金を振り向けるという投資行動が多くなります。特に新興国を巡るファンダメンタルズに大きな変化がなくとも、大幅な通貨安や株安に見舞われることで、市場全般にリスクオフの展開になることもありますので注視したいところです。
しかし、本丸の米株市場はアップルの最高値更新にも象徴されるように順調に推移している間はまだリスクオン、米ドル高継続のトレンドを追いたいところです。
リスクオンを意識しつつもポジションサイズは控えめに
前週のコメントでも書きましたが、季節的には株式市場に利益確定も売りが入りやすい「Sell in May」を頭の片隅に置きつつポジション量に気をつけて行きたいところですね。
ドル円も一旦は110円に到達したことや、ユーロ、ポンドに対しても相応にドル高が進んだこともあり、何かしらの要因で一旦調整する可能性もあります。
それは米株の調整かもしれませんし、新興国株式、通貨市場の変調、はたまた米中通商協議、北朝鮮を巡る報道が要因になるかもしれません。または10日発表の米消費者物価指数が低めに出るといったことが引き金になる可能性もあります。
米ドル高トレンド追随のスタンスをメインとしながら、いろんなことに注意といった感じですかね。
調整時の値動きは荒くなると思われますのでポジション量を控えめにドル高に賭ける感じで儲けたいところですね。それでは皆様今週もグッドラック!
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