前週は、欧州での政局不安、トルコを始めとする新興国通貨売りの継続、そして米国債金利の上昇などを背景とした米ドル高の展開が再び強まった相場でした。
ドル円ですが、109.40でスタート後、月曜、火曜と米国債金利の上昇に伴うドル買いからじり高の展開。
火曜日には一部で警戒されていた米小売統計が堅調な内容であったこともあり、再び110円にトライし明確な上抜けに成功。一気に110.50近辺まで上昇しました。
米国金利がドル高をサポート
水曜日は週末にかけての米中通商会談に対する警戒から横這い推移、木曜日は再び米金利上昇を背景に上値を追う展開となり110円台後半に。
金曜日には節目となる111円にワンタッチしました。その後は米中通商会談の結果への警戒から米金利が低下となり、110.80まで売り戻されての引けでしたが、しっかりとしたドル高トレンドの週となりました。
ユーロ・ドルは1.1940近辺でスタート後、月曜日は1.2000近辺まで一旦上昇も上値の重さが確認されると、下落トレンドに回帰という展開でした。
火曜、水曜と米金利高を伴う米ドル買いに押され、1.1765まで売られました。イタリアの政局が不安定ということも売り材料となり、金曜日には1.1750まで売られ、若干買い戻されて1.177近辺で週末を迎えました。
ポンド・ドルは、1.3540近辺でスタート後、ユーロ同様に月曜日には1.3610まで上昇を見せるも一旦高値で抑えられると、下落に転じ火曜日には1.3450まで一気に下落と落ち着かない展開でした。
木曜日の東京時間に、英紙が「欧州連合離脱の予定されている2021年後もEU関税同盟に残留する案をEU側に伝える見通し」、との報道が好感されて一気に1.3560まで買われましたが、勢いは続かず市場全般の米ドル買いに押されて結局1.3470近辺で引けました。
オーストラリア・ドルは雇用統計が堅調な内容であったことも支えとなり、0.7540近辺から0.7510と小幅の豪ドル安で推移。新興国通貨の売りが激しく、南アフリカランド、トルコリラは米ドルに対して4%程度の下落、ブラジルレアルも3%後半の下落とこちらも米ドル高トレンドの強さが目立つ展開となりました。
米中関税回避でさらにドル高か
さて、やや不透明感のあった米中通商会談。当初は予定通りの共同声明が発表されないと暗雲立ち込めましたが、予定より一日遅れて土曜日19日に中国が米製品の「購入を大幅に増やすこと」で合意したとする共同声明が発表されました。
中国側が対米貿易黒字を「少なくとも2000億ドル」削減すると提案したとの報道も聞かれていましたが、共同声明には数値目標は盛り込まれませんでした。
しかし、双方が関税を賦課することを回避することで合意したとも報道されており、一旦は貿易戦争が回避された格好です。今後、詳細については事務レベルで協議が続く見通しですが、全体として世界経済の成長見通し、株式市場にはプラスの材料と言えそうです。
週明けはリスクオンのセンチメントからドル円やクロス円が上昇、ドル円は112円を達成する可能性も高いのはないでしょうか。
米国債の金利上昇に歯止めがかからないうちは、現在の米ドル高トレンドが継続する見通しが強そうです。何がきっかけで止まるかは事前に分らないものですが、あるとしたら過度の金利高を受けた株式市場の大幅調整か、米中が再び衝突、何らかの形の新興国ショックといったものでしょうか。
うーん、今週も米ドル高継続のメインシナリオにうまく乗れるような取引を心がけるのが無難な気がしますね。トレンドはお友達です。はい。それでは皆様今週もグッドラック!
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