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今週の相場観:2018年7月第4週

前週は、トランプ米大統領の米ドル高けん制発言に市場が反応し、全般的に米ドル安傾向となりました。

 

それに端を発して、本格的な調整相場に。クロス円通貨ペアは全面円高となっています。

 

トランプ大統領のドル高けん制発言でドル円下落

ドル円ですが、112.40近辺でスタート後、月曜日は日本が休日にて小動き。火曜日も東京時間は地味な動きでしたが、欧州時間から上値を追う格好となりました。

 

株式市場全般にリスクオン雰囲気であったこともあり、火曜日には112.90まで上昇。水曜日には1月来の113円台に突入しました。年初来高値の113.40水準を目指すかに見えましたが、水曜日の113.20が今週の高値でした。

 

そこからは木曜日のNY時間のトランプ大統領のドル高けん制発言で112円近辺まで急落!また金曜日にも「中国と欧州が不当に安く誘導している」といったドル高けん制発言や、「日銀が金融政策の副作用を軽減するために政策に柔軟性を持たせることを検討している」といったニュースを受けてドル円は一段と下落し、111.40台で週末を迎えました。

 

政治的ヘッドラインを受けて他国通貨は下落

ユーロ・ドルは、1.1690近辺でスタート後、月曜に火曜日欧州時間まではユーロ円の上昇にけん引されて1.1750手前まで上昇。しかし1.1750のトライに失敗するとじり安傾向へと反転し、木曜日には1.1600を割りこみました。すると、そこでトランプ米大統領のドル高けん制発言が木曜金曜と出て反転上昇。1.1720台での引けとなりました。

 

ポンド・ドルは、1.3220近辺でスタート後クロス円の上昇にけん引されて1.3300へ迫る上昇を見せましたが、火曜日に再び政治的なヘッドラインを受けて下落に転じました。EU離脱法案についての修正案審議で、保守党穏健派の議員がメイ政権の意向にNOを突き付けて、メイ首相の統率力の低下が改めて鮮明になってきたことから一時1.3070まで急落。

 

水曜日にはインフレ関連統計が弱めに出て下落し、木曜日は小売売上市場が軟調で下落と政治・経済指標両面で下落となりました。ユーロ・ドル同様、トランプ大統領の米ドル高けん制発言を機に買い戻されましたが1.3130台と週間では下落して引けました。

 

オーストラリア・ドルは、貿易戦争懸念とドル安けん制発言のはざまにあって小動きでした。0.7420近辺でスタート後、水曜までは0.7340までじり安。木曜日は強い雇用統計を受けて0.7440まで買われましたが貿易戦争懸念で上昇は長続きせず再度0.7320まで下落しました。その後はトランプのドル高警戒発言で0.7410台まで買われ、週間でほぼ横ばいで引けました。

 

今後もドル高けん制により荒い値動きか

さて、貿易戦争の激化に加えて、トランプ大統領は通貨戦争をしかけるつもりなのでしょうか。

 

なかなか下がらない米ドルに耐えられなくなったのか、米ドル高けん制発言と利上げを継続するFEDを批判するコメントを出しています。

 

輸入関税政策は長期的には景気へ悪影響を及ぼすことから、「実際景気減速した時のスケープゴートとしてFEDを利用するのでは」、との観測がささやかれております。

 

中央銀行は景気が良く、インフレ圧力が高まっている限りは淡々と利上げ継続といたって普通の姿勢でいますが、トランプ大統領の中銀批判はトルコのエルドアン大統領と同じく完全にルール違反ではあります。しかし、そんなこと全く気にしないのが今のトランプ政権のやり方なので、引き続きドル高けん制発言に左右される時間帯は続くものと考えた方が良さそうです。

 

また金曜日のNY時間に出た日銀関連のニュースもきな臭いですね……。

 

利回りのコントロールバンドの拡大を検討する可能性が報じられています。素直に読めば日米金利差の縮小が期待されますので大きく円高に振れかねない材料ですが、当然ながら急激な円高を産業界、政府は避けたいはずですのでどのようなことになるか注目です。

 

どちらにせよ、こういったヘッドラインで値動きが荒くなりがちだと思いますので、あまり腰の入ったポジションは取りにくいですね。まーー、こういう時は無理せずゆったり構えたほうが良さそうですね。市場と一緒に休みを取る感じで!!それでは今週はこの辺で!皆様、今週もグッドラック!

 

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