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今週の相場観:2018年7月第5週

前週は、日銀の金融政策調整への思惑から、日本国債の金利が上昇。

 

ドル円も下値への警戒感が漂う神経質な展開となりました。

 

米ドルは小幅の下落となり、対欧州通貨で小幅の上昇とまちまちの動きでした。

 

米株式は堅調を維持するもせわしないドル円

ドル円ですが、111.40近辺でスタート後、G20 でのムニューチン米財務長官の「トランプ大統領はFEDの独立性を尊重、米ドル高は国益に叶う」といった発言がありつつも、日本国債の金利上昇を受けて円高傾向、月曜日の東京で110.95まで下落しました。

 

ただ米株式が堅調を維持する中で、ドル円の下値も限定的となり月曜日のうちに再度111.50まで買い戻し、とせわしない相場模様でした。

 

しかし30,31日に予定されている日銀会合への思惑から上値も追い切れず、ダラダラと売られ木曜日に110.60まで下落。その後は若干買い戻され、111.05でクローズとなりました。

 

ドラギ総裁のハト派発言で下落したユーロドル

ユーロ・ドルは、前週末のトランプ大統領の米ドル高けん制発言で買われた1.1720台からスタート後、東京時間で1.1750まで上値を伸ばしました。その後は上記のとおり米株高につられた米ドル買や木曜日のECBへ向けたポジション調整もあり、1.1650を下限に1.1700を挟んで横這いの動きでした。

 

水曜日のNY時間には、ユンケル欧州委員長と米トランプ大統領の会談があり「貿易摩擦の緩和を実施する内容で合意が成立した」との報道を受けて1.1740まで買われました。

 

そして木曜日のECBですが、「2019年の夏まで政策金利を据え置く」との発表がなされた前回の会合から、具体的な政策変更に向けた道筋が示されるかが注目されました。

 

しかし、ドラギECB総裁からは特に具体的な政策変更のタイミングを示されることはなく、市場ではややハト派と解釈されてユーロ売りで反応。1.1640近辺まで下落してから小幅買い戻され、1.1660近辺で週末を迎えました。

 

ユーロに沿って動いた他国通貨

ポンド・ドルは、1.3130台でスタート。概ねユーロに沿った動きで一旦は1.3160まで上昇後、1.3100を割りこむまで売られて反転上昇と方向感の出ない展開でした。木曜日はユーロに沿って1.3210まで上昇して、1.3100まで落とされて引け。行って来いの相場でした。

 

オーストラリア・ドルは、貿易戦争を巡る状況に大きな変化がない週でしたので、通貨自体も小動きとなりました。0.7410近辺スタートし、月曜日の東京時間に上昇した後下落、木曜日に上昇して落とされて引けるという欧州通貨と変わらない動きで0.7400とほぼ横ばいで引けました。

 

緩和姿勢を継続も政策調整により思わぬ動きも

さて、週末にも読売新聞から日銀が物価見通しを引き下げ、2019年は「1%台半ば」との記事を出していました。

19年度物価見通し「1%台半ば」に引き下げへ|読売新聞

 

インフレ見通しが低下する中で、緩和政策の大幅な転換をするとは考えにくく、引き続き緩和姿勢を押し出すことは間違いないとは思うのですが、マイナス金利政策の影響で懸念されていた銀行、特に地方銀行の収益性が大幅に下落しており無視出来ない状況になってきていることから、何らかの微調整を行うということなのでしょう。

 

すでに国債の買い取りも限界に達してきているため、緩和を続けるにはどのようにすれば良いのか頭を悩ませているという状況ではないでしょうか。

 

夏場にこのような政策調整の噂……、思わぬ動きになりそうで要注意ですね。

 

ソーシャルメディアに変調の兆し

また米株市場は全般に堅調ではありますが、フェイスブックやツイッターの株価が急落と、いままで成長の象徴であったソーシャルメディアに変調の兆しがあります。FEDの利上げ方向に転換はないとは思いますが、今週のFOMC、雇用統計、ISMなどには引き続き注意しないとですね!

 

今週は日銀会合、FOMC、雇用と大きなイベントが目白押しです!トランプ大統領の経済指標、発表前ネタバラシにも注意(笑)!

 

夏場の相場は荒れがちなので要注意です!毎回書いておりますが、市場と一緒に夏休みをとる感じで軽めのポジションで臨みましょう!それでは今週はこの辺で!皆様、今週もグッドラック!

 

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