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今週の相場観:2019年10月第2週

前週は米雇用統計やISM製造業・非製造業指数といった主要統計が材料となりました。

 

特にISM指数が悪化していることが確認され、しばらく続いていた米ドル高のトレンドが小休止という展開。

 

市場では後半に渡る経済指標の悪化を背景に年末を待たずして、10月のFOMCでの利下げを催促するような相場つきとなってきましたね!

 

弱い経済指標を受けて下落したドル円

ドル円は、108円近くからスタート。

 

月曜日はじり高。月がかわって10月1日火曜日、中国建国70周年の記念式典で警戒されていた習近平国家主席の演説が特に過激な内容もなく穏当なものであったことが米金利の上昇。

ドル円の上昇につながり108.50手前まで近くまで上値を伸ばしました。

 

しかし、NY時間に発表されたISM製造業指数が予想の50に対して47.8と、前月の49.1に引き続き景気後退を示唆する結果となりドル円は急低下。

107.60台まで下落。。。

 

翌日も株式市場で景気後退を警戒する売りが続きリスクオフ展開となり、ドル円はじり安となり107円付近まで下落します。

さらに翌木曜日には、米経済の強さの源泉とされるサービス業の景況感を占うISM非製造業指数が予想値55のところ52.6とこれまた悪い内容、ドル円も106.5まで急落です。

 

さて金曜日、注目の雇用統計はミックスな結果、雇用者増減は136千人増と予想の145千人増を下回りましたが、前月の数字の上方修正や失業率の低下などから一旦ドル売りに傾いた後は買戻しとなりました。

 

一時107円台を回復しましたが、10月利下げの可能性も織り込みにいく筋も多く106.90台まで売り戻されて引けへ。

 

ドル売りで上昇した他国通貨

ユーロ・ドルは、1.0940近くからスタート。

 

月曜日は米ドル高トレンドの継続から押されて1.0880台まで下落と心理的節目の1.0900をブレイク。

「このままズルズルと下落か」と思われましたが、上記の弱い米ISM製造業指数の発表から一転上昇に転じました。

 

火曜日に1.0940を回復、再度下値を探る動きもありましたが1.0900がサポートされると再び上昇に転じ水曜日に1.0960、木曜には弱いISM非製造業指数で1.1000丁度まで上昇。

 

その後は方向感出ず、金曜日雇用統計前後で多少上下して1.0980近辺で週末を迎えます。

 

ポンド・ドルは、1.2300近くからスタート後、週初は特に大きな動きはなく米ドル高機運の中、火曜日に1.2200直前まで下落。

 

その後はISM製造業を受けたドル売り1.2340近くまで上昇し、ただBrexitを巡る議論が混沌とする中、上値も重く。。

水曜には再び1.2230まで下落とせわしなく動きました。

 

木曜日に入ってISM非製造業が弱かったことやBrexit期限の大幅延期観測が出てポンド買いとなり一時1.2400越までポンドが買われます。

 

しかし結局はジョンソン首相が10月末までの「合意なき離脱」を騒ぎ出すリスクなどから買い上がりきれず一時1.2300割れまで再び後退、多少買い戻されて1.2330台で引けました。

 

オーストラリア・ドルは、0.6760近くからスタート。

 

火曜日に予想通りに0.25%の利下げがなされ、さらに会合後の声明文が想定以上にハト派的でさらなる利下げを想起させるものであったことから下落、0.6680割れまで下値を伸ばしました。

 

その後は週末にかけて米ドル安のトレンドとなり、豪ドルもつられて上昇。

追加利下げ観測にも関わらずほぼ週初めの水準を上回る0.6770まで買い戻されて引けました。

 

Brexitのヘッドラインニュースに注意

さて、エコノミストの多くが力強いサービス業を背景に米経済は景気後退を回避するとの見立てでしたが、ここに来て非製造業ISM指数が悪化と景気後退が現実味を帯びてきました。

 

失業率は過去最低水準に張り付いており、総合的に見ればまだ経済は持ちこたえるとの見方で問題ないように思いますが、市場は10月の会合での利下げを織り込み済みと言えそうです。

今まで続いてきた米ドル高トレンドはいったん小休止となるのではないでしょうか。

 

今週は米中協議に何らかの進展が見られる可能性があります。

 

トランプ大統領は「ディールを成立させる絶好の機会」とツイートしており、大統領選を前にして国民にアピールするチャンスであることから、多少ポジティブな話が出てくることも考えてやや円安気味のポジションで臨もうかと思います。

 

中国側に本当にやる気があるかは別問題ですが(汗)

中国は今後数十年を見据えて現在の交渉にあたっていると考えられ妥協は望みにくいかと。

 

ポジション量は少なめにせざるを得ませんかねー。

 

Brexitに関して英国、EUサイドとも動きが鈍いように見え、10月末までに「合意」がなされるかは非常に懐疑的です。

ヘッドラインニュースが入り乱れる展開もあり得るのでポンドの値動きには注意しましょう。

 

今年は一年を通して米中協議やBrexit関連ニュースに振り回されているわけですが、この手のニュースと上手く付き合うトレード方法を見つけないといけませんね。

例えばポジションを保有する時間を区切るとかが有効かもしれません。

 

今週も生き残りを目標に頑張って参りましょう!

 

それでは皆様、今週もグッドラック!

 

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