前週は、経済指標はなりを潜め、米中貿易やBrexit関連のヘッドラインが相場をけん引。
中でも英ポンドの上昇が顕著に見られました。
米中協議の部分合意で上昇したドル円
ドル円は、106.70台と前週の引けの106.90台から下に窓を空けてスタート。
週末に米中の実務者レベルで協議がまとまらず、包括的な合意を目指していたトランプ米大統領の意図に反して、中国サイドから「米国との議論の範囲を狭める意向」とのコメントが発せられてややリスクオフ気味な雰囲気でした。
ただ株式相場が持ちこたえるとドル円はスルスルと上昇し、NY時間には107.50手前まで上値を伸ばしました。
米国サイドからは「政府系ファンドの中国株式取得を制限する可能性」が報じられると再びリスクオフ。
106.80まで下落とせわしなく上下します。
しかし、「最終的に部分的にでも何らかの合意がある」との報道・思惑もあり、再びじり高となり水曜日には107.60まで再度上昇しました。
そこで待っていました!かのように木曜日朝方に合意にはほど遠いとの報道香港の高級紙から出て一旦107円手前まで売りが。。。
しかしこのリスクオフは短命に終わり、結局 部分合意への期待から上昇傾向へと動きます。
中国の使節団とトランプ大統領が当初の予定通り会談を行う、トランプ大統領からの「交渉は非常にうまくいった」とのツイートで一段上昇し、金曜には部分的に合意成立。
10月15日からの関税引き上げ回避の報道などで一時108.50まで上値を伸ばしました。
ただ12月15日実施分の関税についてはいまだ決定がなされておらず、詳細の発表も限定的であったことでやや売り戻され108.30近くで引けへ。
離脱合意への期待から大幅上昇したポンドドル
ユーロ・ドルは、1.0980近くからスタートし、狭いレンジで月曜日を過ごしました。
火曜日はリスクオフのクロス円売りで1.0940まで一時下落、しかしそこからドル円、クロス円の上昇に足並みを揃えて水曜日には週初の1.0980レベルまでスルスルと上昇。
木曜日はECB理事会要旨が発表され何人かの理事が「利下げには賛成できない、量的緩和にも反対している」ということが明らかになり、次の利下げへのハードルが高いことが想起され上昇、1.1000を超えると1.1030まで上値を伸ばしました。
またBrexitの議論に大きな進展が見られてきたとの報道や、上記米中の部分合意などでクロス円は強く一時1.1060越えまで上昇、1.1040まで小幅に調整して引けました。
ポンド・ドルは、1.2310台と下に小幅に窓を空けてスタート。
月曜から水曜はBrexit合意に向けた進展に乏しくジョンソン英首相がメルケル独首相に対して「合意は根本的に不可能」と伝えたなどと報じられて1.2200近くまで下落。。。
以降はその近辺でダラダラと低空飛行していました。
しかし木曜日から一転。
アイルランド首相バラッカー氏とジョンソン氏の会合で、今月末の離脱合意へ道筋が見えるという見解で一致と報じられ、木曜日に1.2200近くから一気に1.2460台まで上昇。
さらに金曜日にはEUトゥスク大統領も英国の10月末離脱に向けて楽観的と報じられ一段と上昇、一時1.2700を上にブレイク、1.2660台に多少売り戻されて引けました。
オーストラリア・ドルは、0.6760と小幅に下に窓を空けてスタート。
週前半は米中の包括的な合意に至らずとの見方が大勢であったことから上値は重く、水曜にかけて0.6720割れまでじり安の展開でした。
木曜の朝方に協議難航にの方で0.6710割れまで売られましたが、そこで持ちこたえると今度は部分的への合意、実際に部分合意の報道で上昇となり、金曜日には0.6800を上方にブレイク、0.6790台で引けました。
いよいよ迫る離脱期限
さて、米中協議は一旦部分合意となりましたが、本質的な合意にはほど遠く、交渉は今後も長く続くテーマとなりそうです。
ただトランプ大統領は大統領選を控えていますので、政権交代もなく長い時間軸で交渉できる中国に時間的余裕があるため、短期的にはトランプ大統領が選挙前に何らかの譲歩をして一定の成果を確保というのが短期的なシナリオでしょうか。
いずれにせよヘッドラインに振り回される時間は続きそうです。
またBrexitの交渉が大詰めを迎えます。
EU首脳会議が17、18日に開催されますのでここでジョンソン案が採択されて晴れて、10月末に合意離脱となるかに注目です。
ただ最難関であったアイルランド首相との会談を経て「道筋が見えた」と言っていますので、合意離脱の可能性は高まってきていると言えそうです。
リスクオン、クロス円の上昇につながるかもしれませんので、波に乗りたいところですね。
また、これから7-9月期の決算発表シーズンとなります。
貿易戦争真っ只中、米企業が健全な業績を維持で来ているのか、今後の米景気を占う上で非常に重要かと思いますので要注目です。
実際に早期米利下げを促すほどに米企業の決算が落ち込むのか、米中協議、Brextiトークの3点が今週のテーマでしょうか。
いずれにせよ政治ネタが多く読みにくい値動きになりそうですので、注意して参りましょう。
それでは皆様、今週もグッドラック!
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