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今週の相場観:2019年10月第4週

前週は、Brexit合意への期待の高まりを受けてポンドの上昇が継続。

 

ユーロもつられて対ドルで上昇となりました。

 

米中協議に関しては部分的な合意の成立もありドル円も堅調でした。

 

Brexit関連ニュースに反応し上下したドル円

ドル円は、108.30台からスタート。

 

月曜日は前の週に高まっていたBrexitの合意について、「政治家のレベルでは合意できる」との報道が出ていましたが、詳細を詰めていけば「やはり実務的には難しい」といった報道も出てきて、やや腰折れ気味にドル円も一旦108円手前まで売られました。

 

揉めつつも最終的には「合意なき離脱」を回避との期待は強く持ち直し、月曜日は最終的には横這い。

火曜日には再びBrexit合意期待の高まりとの報道を材料にクロス円主導でドル円も上昇し108.90まで上値を伸ばしました。

 

ただし、109円手前のレベルでは国内の輸出筋の売りオーダーが多かったことや、107円割れの水準からほぼ2週間上昇が続いていたため利食いも見られて一旦は下落に転じます。

 

その後も、Brexit絡みのニュースでEUサイドと英国が合意との報道が流れると木曜日には109円を目指す場面が再度見られましたが109円の壁は厚く、上値は108.95近くまで。

週末に向けては英国議会において離脱案を承認するかの議論が予定されていることへの警戒感から小幅に売られて108.40台で引けました。

 

合意期待で上昇も議会承認が警戒されるポンドドル

ユーロ・ドルは、大枠ではポンドに上下に沿った動きとなりました。

 

1.1030台からスタートし、月曜日は前週の上げの反動から小幅に下落。

火曜日には一時1.1000割れとなるも英国発の合意期待報道から上昇に転じ1.1050手前まで上値を伸ばしました。

 

上下を繰り返しながら木曜日のEU、英国の離脱協議合意との報道で大台の1.1100を突破、週末に向けても勢いは止まらず1.160台まで上昇して、週末を迎えました。

 

ポンド・ドルは、1.2640台からスタート。

月曜日は上記の通り前週の上昇の反動と、実務レベルの合意へはまだ道は長いとの見方で若干下落し1.251台まで一時低下しました。

 

しかしいずれにせよ「合意なき離脱」は回避との見方や、近いうちに合意が発表されるとの見方は根強く上昇傾向に、火曜日には1.2800、水曜日には1.2900手前まで上昇、そしてEU、英国の合意が発表された木曜日には1.300手前まで上昇しました。

 

ただ英国議会の離脱案承認のカギを握る北アイルランドの保守政党DUPは「現在の離脱案は指示できない」と声明を発表すると、一時1.28000割れまで下落と激しく動きました。

 

しかし、週末に英国議会での協議を控えて警戒感は強いものの、合意への期待感は根強く、もし議会で承認されなくても総選挙で保守党が勝利すれば現在の離脱案が最終的には議会を通過するとの見方もあってか買戻し優勢で、1.2980台まで再び戻して高値引けとなりました。

 

オーストラリア・ドルは、0.6790台からスタートし、週前半は米中部分合意がなされたものの中国がさらなる交渉を望むとの報道があり下落傾向でした。

 

16日には一時0.6720近くまで下値を伸ばしました。

ただその後はBerixtの合意期待から市場全般にクロス円が上昇したことや、木曜日に発表された雇用統計が強い内容であったことから上昇に転じ、0.6850台まで上値を伸ばして引け。

 

Brexit絡みでの激しい値動きに注意

さて、米中協議は一旦部分合意となりましたが、来月に開催されるAPECでトランプ大統領と習近平会談が実現する見通しで一段議論を深める予定であり、それまでは一旦ヘッドラインは少なくなりそうです。

 

一方で盛り上がりを見せているのがBrexit協議です。

 

EUサイドと英国が合意に到達したものの、前回もここから英国議会で離脱案が全く承認されず、メイ元首相は退陣に追い込まれました。

19日に予定されていた採決は行われず延期となっており、EUへはジョンソン首相の署名なしの離脱期限延期を求める書簡が送られたとの報道がありました。

 

その反対に、10月末の離脱を諦めないとする書簡を同時にサインして送っているとのことです。

 

不透明感からややポンド売りで始まるかもしれませんが、市場の読みとしては、総選挙すれば保守党が勝利し、時間が多少ずれても合意をもって離脱を達成との見方が強く、ポンドは押し目買いが優勢となりそうです。

 

ただ、値動きは非常に激しくなっていますのでポジション量には注意ですね。

 

ドル円は109円手前を前にもたついていますが、米中協議、Brexitともにややリスクオン方向に議論が進んでいることや、米国企業の底堅い決算を手がかかりに米国債金利も上昇してきましたので、最終的には109円を突破し上値を目指す展開になるようにも見えます。

 

慎重に買っていきたいところです。

 

今週もBrexitのヘッドラインで荒れそうですが、ややリスクオン気味、ドル円、クロス円とも上かなーという目線で臨もうかと思います。

 

10月末のFOMCで利下げが行われるか微妙なところです。

製造業関連の統計は弱いものの、まだ経済は堅調を維持しているようにも見えますので今回は据え置きという判断になりそうな気がします。

 

その時ドル円がどう動くは米株次第となりそうですので、結局読みにくいですねぇ。

あまり予断は持たず、市場の動きについていくのを心がけて過ごそうかと思います。

 

それでは皆様、今週もグッドラック!!

 

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