前週は、Brexitのトークはやや下火、米中協議は引き続き進展への期待が強く株式市場が強めに推移しました。
その他ではFOMC、米雇用統計など米国発の重要材料が多めの週でしたね。
FOMCにおいてパウエル議長の発言から、少なくとも現在の金利を相当期間は据え置くことが想起されたため、市場はやや米ドル売りで反応。
パウエル議長発言で下落したドル円
ドル円は、108.7台からスタート。
序盤は小動きでしたが欧州時間に入ってEUのトゥスク大統領から「1月末までのBrexitの延期を確認」といったニュースが聞かれるとクロス円主導で上昇スタート、NY時間には109円にのせる場面もありました。
米中協議は順調との報道もあり、もう少し上値にトライするかに思われましたが、月末にFOMCを控えていることやオプション絡みの売りが噂され値動きは重く。
火曜日も上昇しきれずじりじりと売られ108.80近辺の狭いレンジで横這い推移して、そのままFOMCへ突入。
FOMCでは、まず声明文で経済全般は堅調であることを引き続き主張、そして文中から「適切に行動する(必要ならば利下げに動く)」の文言が削除されたことから、市場は瞬間的にタカ派・ドル買いで反応し、ドル円も一気に109.30手前まで上昇しました。
しかし、その後のパウエル議長の発言の中で、「利上げの前には著しいインフレ率の上昇が必要」と聞かれたことから、インフレ率が低位推移するマクロ経済環境を前提として利上げへのハードルは高いと解釈され一転してドル売りとなり、会合前と変わらない水準まで売り戻し。
翌日は月末で、米債へのアロケーションが噂される中、米国債買いに伴う金利低下に加えて前日のパウエル議長の発言を受けた売りも加わり、一時108円割れと久しぶりにドル円が大幅に低下しました。
金曜日は注目の雇用統計!
結果は雇用者増減自体が市場予想を上回る強い内容に見えましたが、GMのストライキなどのかく乱要因もあり市場は反応しにくい模様で小動き。
一時108.20まで上昇後、賃金の上昇率の低さに眼が行き、上昇しきれずで不発でした。。。
ただその後、米中協議が順調に進展とのニュースから株価も上昇し、ドル円も支えられ108.20近くで引けました。
離脱延期をEUが合意し上昇した欧州通貨
ユーロ・ドルは、1.1080近くからスタートし週を通じて堅調に推移。
週初から上述の通りEUがBrexitの延期を認める方向であることが報じられていたため、売り込もうという投資家も少なく概ねポンドに沿って上下しました。
1.1120近くで迎えたFOMCで米ドル売りに傾いた見合いで買われて1.1150まで上昇、一時1.1170台まで上値を伸ばします。
やや騰勢を弱めましたが、金曜日も米中協議を背景にクロス円は強く、1.1160台で週末を迎えました。
ポンド・ドルは、1.2820台からスタート。
注目されていたEUの態度ですが、早々にトゥスク大統領から延期を一月末まで認めるとの報道が聞かれ1.2880を回復しました。
その後、選挙を巡る不透明感があり上下しつつも、「合意なき離脱」は与野党とも議論に入らないとの方向であることが明らかになってくるにつれて上昇傾向に。
一時1.2980近くと1.3000を伺う展開でしたが、一応は警戒売りも見られて1.2940台で引け。
オーストラリア・ドルは、0.6820台からスタートし、米中協議の進展期待と、FOMCでの米ドル売りをきっかけに終始上昇トレンドを維持。
FOMC後は一時0.6930まで上昇、多少売り戻されて0.6900台で引けました。
政治ヘッドラインが落ち着き市場はリスクオンに
さて、一部選挙を巡るごたごたはあるかもしれませんが、「合意なき離脱」はほぼナシとの見方が広がり、Brexit関連のヘッドラインでポンドが激変する機会は少なくなりそうです。
今後の政治ネタは米中協議の一本でしょうか。
選挙の年に入って来ますので、トランプ大統領も株価を押し下げに繋がるハードスタンスはなりを潜める傾向が強まり、いいニュースが多くなっていきそうにも見えます。
週末にも、ロス米商務長官から第一段階の対中貿易合意に楽観的との見方が示され、ひとまず市場のリスクオンの雰囲気は維持されそう。
また、一部で懸念されていたFEDのタカ派転は当面は回避された形となっており、しばらくの間は様子見で利上げなしとの見方が大勢を占めています。
となると、米金利高、米ドル高シナリオは実現せず、ここまで積みあがっている米ドルロングのポジション手じまいで、米ドルが一旦下落というシナリオがメインとなるかもしれません。
ECBのラガルド新総裁がどのような発言をするかも注目ですね。
当面緩和はナシとの態度が鮮明となればユーロが一段買われることになると思いますので、楽しみにしています。
ドル円は株価市場のリスクセンチメント主導で上下という感じでしょうか。
今週は米中の部分合意に向けた期待でクロス円、ドル円は堅調に推移する気がするので買い目線でいこうかと思います。
今年もあと2か月、生き残りを第一に頑張って参りましょう!
それでは皆様、今週もグッドラック!!
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