前週は、週末に向けて米中合意観測が盛り上がり、米株中心にドル円がリスクオン相場に。
クロス円の上昇も見られ、とりわけ英国の総選挙で与党保守党が勝利したことでポンド上昇が目立ちました。
米中合意とFOMCが材料に
ドル円ですが、108.60台からスタートし、週前半はFOMC前で非常に限定的な値動きでした。
11日にクドロー国家経済会議院長から15日に予定されている追加関税発動について、「最終的な決定はまだ」の発言で多少弱含む場面もありましたが、下は108.40、上値108.80台のレンジ内での推移に留まりイベント待ちの様相でした。
水曜深夜のFOMCでは、予想通りに政策金利は据え置き。
経済の見通しも若干改善といったトーンであったことで一時108.80から上を目指すかとも思われましたが、パウエル議長が「インフレが継続的に見られない限りは現行の政策を維持、必要があれば利付国債の購入(量的緩和)を行うことも考える」など、ややハト派的な発言。
ついにトランプ大統領の望み通り米ドル安方向の反応となり、ドル円も108.80台から108.40台へ下落となりました。
翌日はNY時間からトランプ大統領から米中の合意は間近といった発言や、第一弾合意の事務方での話はまとまりトランプ大統領の書面待ちとの報道から一気にリスクオン!
株価は上昇、ドル円も108.60台から109.40台まで上値を伸ばす力強い上昇を見せました。
金曜日の東京明け方から英総選挙の結果を受けてポンド円の上昇につられて、ドル円も109.70まで上昇しましたが、流石に小休止といったところか、109.40近くまで戻して引け。
ユーロドルは堅調
ユーロ・ドルは、1.1060台からスタート。
特に材料はない中、じり高となり1.1100まで買われましたが、ブレイクに失敗するとそのままFOMCを迎えました。
FOMCでは上述の通りややハト派的なパウエル議長の発言で1.1140まで上昇。木曜日は1.1150台まで上値を伸ばすも、ECBのラガルド新総裁のコメントは非常にバランスの取れたもので特に材料視されないながら、利食い売りで小幅調整。
その後は、米中合意観測で米ドル買いの波にのまれて1.1100手前まで低下。金曜日早朝に英国総選挙の結果を受けてポンドが上昇したことにつられて、1.1200手前まで一気に上昇しますが、ポンドと共に利食い売りもあって1.1120近くまで売られて引けました。
英総選挙で爆上げのポンド
ポンド・ドルは、1.3140台からスタート、選挙前の世論調査の結果などで一喜一憂しての上下を繰り返しました。
1.3200ブレイクしたかと思うと1.3100割れまで下落するなど、金曜日の早朝まではポジション調整の色合いが強い展開。
選挙結果は予想以上に与党保守党が議席を伸ばしそうだとの出口調査が発表されると、一気に200ピップス以上の上げ相場!
1.3100台から1.3400ブレイク、一時1.3500越まで上値を伸ばしました。
その後は、週末ということもあって出尽くし、利食いとなり1.3330台で引け。
オーストラリア・ドルは、0.6840台からスタート。
月曜日は下げましたが、火曜日以降は米中合意観測を元に上昇を続け、英総選挙の結果が出てきた金曜日早朝には0.6940近くまで大幅な上昇を見せました。
その後、米中の第一弾合意による出尽くし感もあって、0.6870台と小幅の上昇でフィニッシュ。
市場はすでにホリデームードに突入
さて、今年の市場の不透明要因であった英国総選挙、米中第一弾合意の材料がそろい、米株市場は薄い中ではありますが最高値を更新、とリスク資産買いが優勢となって雰囲気の良いホリデーシーズンとなって来ました。
ドル円もするすると110円まで行ってしまうかもというチャートにも見えますが、さてどうなるか。株式市場があまりにも強いので心配にもなってきますが、2020年も世界の中央銀行が引き締めに走る展開は考えにくいとしますと、まだまだ上昇ということなのかもしれません。
そうなると、リスクオンによるクロス円の上昇というのがまたテーマになるかもしれませんね。
また英国は1月末までにBrexitを実施がメインシナリオとなりますので、貿易交渉や経済の構造調整を経て継続的なポンド上昇シナリオが示現するかに注目ですね。
何年間ものショートが溜まっている状況ですので、もうちょっと上昇トレンドが継続するかなと個人的には思いますが。米中協議は第一弾合意を実現して15日発動予定だった追加関税発動は延期。
しかし、合意内容について米中の説明に若干祖語がみられるなど、なんとも微妙な雰囲気です。
来年も結局は米中交渉に振られる展開になりそうですので、年末までゆっくり安で鋭気を養いましょう。
それでは皆様、今週もグッドラック!
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