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今週の相場観:2019年12月第4週

前週は、年末モードということもあり全般に値動きは鈍かったです。

しかし、ポンドの下落が顕著でした!

 

保守党の勝利で、EUとの合意が英議会を通過した後の各国との交渉がすんなり行かなければ、結局は合意がないままの離脱にもなり得るといった懸念が台頭したためです。

 

早速、先週のマーケットをおさらいしていきましょう。

 

株式市場は好調も上値が重いドル円

ドル円ですが、109.40台からスタート。

 

株式市場強く推移していることもあり、全般にリスクオン基調でじりじりと上げていましたが、NY時間に発表されたNY連銀発表の製造業景況感指数が上振れたタイミングで109.70手前まで上昇しました。

 

火曜日以降は、リスクオンモードであるものの110円の大台を前にオプションに絡んだ売りも観測されて上値が重く売り戻され、水曜には一時109.40、木曜日には109.20まで売られる展開。

 

ただ、株式市場は好調を維持、金曜日も米国の主要3株価指数が最高値を更新。

 

ムニューチン財務長官が「米中合意の署名は1月初旬になるだろう」との発言、トランプ大統領からは「中国習主席ととても良い話し合いをした」とのツイートもリスクオンモードを支え、109.40台まで回復して週末を迎えました。

 

離脱の強硬姿勢にポンドは上げを帳消し

ユーロ・ドルは、1.1120台からスタート。

 

週初はリスクオンを背景としたユーロ円の買いに支えられて月曜日に1.1160手前、火曜日には1.1170台まで買われる場面もありましたが、1.1200手前の売りが厚く上値の重さが意識されたことや、ポンド売が重石となり徐々に売られていきました。

 

水曜、木曜には下値を試しつつもなんとか、1.1100を維持しましたが、金曜日には12月ユーロ圏消費者信頼感指数が予想を下回ったことも売り材料となり1.1100を割り込み、ストップを巻き込んで一時1.1060台まで下落。

しかし、その後多少買い戻され1.1080近くで引けました。

 

ポンド・ドルは、1.3330台からスタート。

月曜日は保守党の勝利、スムーズなEU離脱が意識されじり高となり1.3420台まで買われました。

 

しかし、火曜日の東京時間早朝に「過半数を獲得している保守党政権が貿易協定に合意がなくとも2020年には離脱する」と報道されると1.3340台から1.3230台まで急落。。。

欧州時間にも売りに拍車がかかり1.3100まで売られました。

 

EUサイドからもウェイアンドEU次席交渉官が「2020年末の英国のブレグジット期限は深刻に捉えるべき」と述べ、1年で貿易協定がまとめるのは非常の困難との見方から売り攻勢は続き一時1.3000割れまで売られ、1.3000近くで金曜クローズに。

 

オーストラリア・ドルは、0.6880台からスタート。

0.6900手前の売りで上値が抑えられると、来年の2月には利下げとの見方からやや売られて火曜、水曜には0.6840割れまで下げました。

全般に米中貿易協定が前進して、株式市場が非常に強いこともあり徐々に買い優勢となり金曜日には一時0.6900を上にブレイク、0.6900丁度で引けました。

 

来年もBrexit絡みで上下の展開か

さて、保守党の大勝利で終わった英総選挙を受けてポンドが急上昇したのも束の間、選挙前の水準まであっという間に戻ってきました。

 

EUとの離脱協定が英議会を通過した後、いわゆる移行期間に入るわけですが、EU各国と英国がそれぞれ貿易協定を2020年末までにまとめて綺麗に離脱できるか疑問が残るというのがポンドの売り要因となっています。

 

ジョンソン英首相からは、「貿易協定が整ってなくとも2020年末に離脱」との発言も聞かれていて、そうすると結局合意なき離脱と変わらないという解釈でしょうか。

 

2020年も引き続き、Brexitのヘッドラインでポンドが上下する展開が続くのかもしれません。。

 

一方、米中合意観測を背景にして、米株価指数は軒並み最高値を更新しています。

来年の大統領選挙をにらむと何だかんだ言って、米中の協議は進展していくという見方が強いということでしょうか。

 

それにしてもドル円の上値が重いですね。

まー、すでに年末モードの中、売りが厚い110円を攻める材料が不足ということでしょうか。

 

市場がお休みモードの時はトレードもお休みが一番ですかね。

来年も米中協議とBrexitのヘッドラインと付き合わないといけなそうですので……。

 

引き続き年末までゆっくりして鋭気を養いましょう!

 

それでは皆様、今週もグッドラック!

 

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