先週は、ECB理事会で景気見通しを引き下げ、政策金利の据え置き期間を後ろ倒しが発表されてユーロが下落。
またEUサイドからの妥協が全く見られず「合意なき離脱」に向けて悲観的な見方がやや強まったポンドが下落と欧州通貨の弱さが目立ち、リスク回避的なドル円の下落も若干出てきました。
株式市場につられて下落したドル円
ドル円ですが、111.90近辺からスタート。112円の設定されている大型のオプションの防戦売りが意識されて上値が重く月曜は111.60までじり安でした。
火曜日は一転、ISM非製造業指数が予想を上回る強さを見せ112.14まで上値を伸ばしました。
しかし米株も値動きが重く112円定着はならず!またじり安モードへと戻り水曜日は再び112.60近くまで下落。
112円と111.50円のオプションに囲まれてレンジ・トレードに終始していましたが、木曜日のECBで欧州圏の景気見通しが大幅に引き下げられ、それに伴い株式市場も下落を始めると、東京時間の金曜日についにレンジを下にブレイク、111円を割り込みました!
NY時間に入り米雇用統計が弱い内容となると一時110.80まで下落。一旦は買い戻しが入り111.20近くで引けました。
ECBの利上げ延期で大きく下落したユーロドル
ユーロ・ドルは、1.1400の上値の重さが意識される中、対ポンドでの売りも重石となり週明けからじり安に。
1.1360からスタートし月曜日には1.1310まで、火曜日にはISM非製造業を受けて米ドル買いで1.1290まで下値を伸ばしました。
水曜日の膠着を経て木曜日のECBを迎えましたが、そこでECBの予想以上にハト派的なスタンスが示されました。
今までは2019年夏まで利上げしないと言っていましたが、これを2019年末まで先延ばし、経済見通しも大きく引き下げられたことで売りが強まり1.1310から1.1170台まで下落と久しぶりに大きな動きとなりました。
金曜日は弱めの米雇用もあり一旦買戻しが入り1.1230台で引けました。
好転の材料なく売られたポンドドル
ポンド・ドルは、1.3240近くからポジティブなギャップオープン!「EUから譲歩の用意あり」との報道を受けて堅調なスタートと思いきや、翌日にはコックス英法務長官とEUバルニエ氏の会談で事態打開見込まずとの報道で1.3100まで急落しました。。。
12日のメイ首相の離脱案採決に向けて、「週末までに何かポジティブな報道があるのでは?」との観測が強かったわけですが、全く事態が好転するような材料が出てこなかったため、売り圧力、ロング筋のストップも巻き込んで下落に。1.2990まで下値を伸ばし、多少買い戻され1.3010台での引けとなりました。
オーストラリア・ドルは0.7100近辺からスタート、米中貿易協議でクリアな結果が出なかった中、豪中銀がハト派色を強めており、次の一手は利下げとの見方が強く売り優勢となりました。
週を通じてじり安となり0.7040台で引け。
EU離脱関連のニュースに要注目
さて、先週はポンドの反落、ユーロ・ドルの下落、ドル円のレンジを下回る下落と多少の動きが見られました。
今週はメイ首相の離脱案の英議会採決が12日に控えており、またその後「合意なき離脱」を選択するかどうかの採決と英国発のニュースが多く、為替市場の値動きも相当に激しくなりそうです。
ユーロ・ドルも長らくブレイクされていなかったレンジを下に抜けて来ていますので、もしかしたら下落のトレンドが出てくるかもしれません。
米雇用統計が弱い内容であったものの、相対感で言えば米国の景気は悪くなく、なかなか米ドル売りに傾けにくいというのが現在のメインシナリオと言えそうです。
ハト派色を強め年内利上げを断念したユーロがどこまで下落出来るか楽しみではあります。
英国も最終的に「合意なき離脱」を選択する可能性は非常に低いと考えられるため採決の結果を受けて一旦下落となれば買い時かもしれません。
2回目の国民投票実施ともなれば大幅に上昇する可能性もあり、一応心の準備はしておきたいところです。
また、株式市場がやや調整色を強めていることもリスク回避の円買いを誘発する可能性もあるため、下値には注意でしょうか。
膠着状態からやや値動きが出やすい相場展開になってきています。
ポジションの調整などなど気を付けて参りましょう!
それでは皆様、今週もグッドラック!
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