先週は、インフレ率の伸びが予想を下回り利上げ観測が遠のいたことによる米ドル売り。
一方で、「合意なき離脱」が回避され、離脱時期の延長が議会で承認された英ポンドの上昇の対価での米ドル売りと全般に米ドルが弱含みました。
日銀会合を受けて反落したドル円
ドル円ですが、111.20近辺からスタート、前週に発表された弱めの米雇用統計の余波もあり、週明けは下攻めからスタートし東京時間に110.90まで低下しました。
一旦サポートされるとその後はしばし111.50と111円の間でもみ合いでした。
東京木曜の早朝に英下院で「合意なき離脱」が否決されるとポンド円の上昇に支えられドル円も上昇を開始、東京の正午には111.60台まで上値を伸ばしました。
その後、金曜日の日銀会合に向けて何らかの追加緩和措置が出るのではとの思惑からか、スルスルと111.80台まで上昇しました。
さて日銀会合ですが、景気判断は引き下げたものの特段新たな緩和措置は発表されず肩透かし気味。。。
会合前に111.90まで期待で上昇していましたが、111.40台まで反落、北朝鮮を巡るヘッドラインも下押しに加担しました。
その後一旦111.70台まで回復しましたが、NY時間に入り弱めの景気指標が発表されると再度111.40をタッチ、111.50近辺と小幅の円安で週末を迎えました。
ユーロ・ドルは、週を通して上昇という意外な展開でした。
1.1230近くからスタート、年内利上げは断念とハト派的なスタンスを明確にしたECB会合を経て下値攻めかと思いきや、ポンド・ドルの上昇にけん引されて終始じり高の展開、特に欧州圏独自の材料はない中、1.1340台まで上値を伸ばし、多少売り戻され1.1320台で引けました。
ポンドドルは英下院での採決を前に激しく上下
ポンド・ドルは、激しい動きでした。
1.3000近くからスタート後、月曜日にはメイ首相が急遽EUバルニエ氏と会談との報道で、「12日の離脱案採決に向けてEU側から十分な譲歩が得られたのでは?」との思惑で1.3290近くまで上昇。
12日採決前にメイ首相から「法的拘束力のある修正」を確保したと発表しましたが、コックス英法務長官から「法的なリスクに変化はない」と否定的コメント、これで離脱協議案の否決が決定的となり一時1.3000まで暴落しました。
しかし翌日13日、「合意なき離脱」をするか否かの採決に向けて、これが承認されれば英国からの合意なき離脱の意思がないことが明確化するとの思惑で上昇開始。13日に「合意なき離脱」否定が可決されると一時1.3380台まで上昇しました。
その後は一旦調整に。14日は離脱時期の延長が予想通り可決されましたが動意は薄く、金曜日は下値攻めで一時1.3200まで低下しました。
そこがサポートされるとするすると上昇を開始、次の焦点となる21,22日に開催される欧州首脳会議に向けて何かしらポジティブなニュースが聞かれるのではとの思惑でしょうか。
1.3290台まで回復して引けました。
オーストラリア・ドルは0.7040近辺からスタート、米国の小売りやインフレ指標の弱含みを見つつじり高、火曜までに0.7090まで上昇。
ポンド・ドルの動きにつられてレンジ推移しましたが、ポンドが高く引けたのと歩調を合わせて0.7080台で週末を迎えました。
合意なき離脱回避へ向けポンドは上昇傾向か
さて、先週はポンドウィークでしたが、今週もEU首脳会議で英国の離脱時期延長を認めるかの協議がありますので、今週も引き続きポンドウィークとなりそうです。
延長は認められるというのがコンセンサスですが、ネガティブなヘッドラインも出てくる可能性があり、値動きが荒くなりそうです。
ただ全体としては「合意なき離脱」の回避に向けた方向感になっていますので、一段とポンドが上昇する可能性が高まっている気がします。
また米国ではFOMCが開催されます。
インフレ指標や景気指標の弱含みが見られていますし、パウエル議長からは「忍耐強く」のスタンスが明示されていますので、今回の会合では政策金利は据え置き、今後もデータ次第とのスタンスで大きな波乱要因にはならないと思います。
しかし、やや市場が弱気のFEDを織込んでいるようにも見えますので、多少のドル高要因かなという感触です。
株式市場が堅調を維持していますので、EU首脳会談で離脱延長、FOMCがそれほどハト派色を強めないとなるとドル円も上値を狙いに行くかもしれませんね。
色々な材料が交錯しますし、値動きも荒くなると思われます。要注意して参りましょう!!
それでは皆様、今週もグッドラック!
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