先週は、FOMCがハト派的になったことによるドル売り。
また、EU首脳会議における英国の離脱期限の短期延長にかかるポンドの上下。
さらにはドイツ製造業PMI指数の悪化によるユーロ売り。
と、全般に材料が多く出て値動きが荒い週でした。
ハト派なFOMCを受けて下落したドル円
ドル円ですが、111.50近辺からスタート。月曜日、火曜日はやや上値が重く111.20程度までじり安に。その後水曜日は堅調な株価にも支えられて111.70まで上昇しました。
ただFOMC前に警戒感強く再び111.50程度まで売り戻されてFOMCを迎えます。
注目のFOMCはかなりハト派的な内容となりました。
FOMCメンバーによる景気見通しの引き下げ、年内の政策金利据え置きが示唆されたことに加えて、9月にはFEDのバランスシート縮小を終了し緩和的な状況を維持することが発表され、一気にドル安に傾きました。
ドル円は111.50から110.50へと1円下落、明けて木曜日は日本が休日の中、111円近くまで買い戻されました。
しかし、金曜日は上記のドイツ製造業PMI指数の悪化で世界的な景気悪化懸念から円買いが強まり一時109.70台まで下落、多少買い戻されて109.90台で引けました。
景気悪化をにらみ売られたユーロドル
ユーロ・ドルは、FOMC前後で激しい値動きを見せました。
1.1330台でスタート後、FOMCまでは1.1330から1.1360と非常に狭いレンジでの推移。FOMCがハト派的に内容となったことで一気にドル売りとなり、ユーロ・ドルも1.1450近くまで上昇しました。
ユーロ・ドルの上昇トレンドが形成されるかに見えましたが、今年も相場はなかなかトレンドが出にくく、翌日にはポンドの下落にお付き合いして1.1350まで戻すという荒い動きに。
金曜は1.1400に向けてじり高となっていましたが、そこで数年来の弱さとなるドイツ製造業PMI指数が発表され、ユーロ圏を含む世界景気悪化の懸念から再度ユーロ売りとなり1.1270台まで下落。1.1300まで多少戻して週末を迎えました。
Brexitを巡り激しく上下したポンドドル
ポンド・ドルは、再び激しい動きでした。
1.3300近くからスタートし、20日から開催のEU首脳会議で英国の離脱期限の延長が認められるかに注目が集まる中、もしもの延長拒否の可能性もあり、上値が重く週前半は1.3200から1.3300のレンジで推移しました。
注目のEU首脳会議では一部市場で期待されていた長期の離脱期限延期ではなく、4月12日までの短期延期が認められ、また同時に英メイ首相も離脱案が英議会で承認されなければ「合意なき離脱」といった姿勢を見せたため、ポンドは一時1.3000まで下落。
その後、さすがに合意なき離脱を突きつけられれば議会も離脱案を承認し、ソフトBREXITへ動くのではとの思惑もあり、1.3210まで買い戻されて引けました。
オーストラリア・ドルは0.7080近辺からスタート。
狭いレンジで動いた後、FOMCを受けて0.7170まで一気に上昇を見せましたが、こちらも長続きはせず週末に向けて世界景気懸念を背景にじり安となり、ほぼ変わらずの0.7080台での引けとなりました。
下落が落ち着けばポンド買いチャンスか
さて、FOMCで明確なハト派姿勢が示されたにもかかわらず、ドル安トレンドが発生しないという難しい展開です。
米国で年内据え置きが濃厚ではありますが、ECBも年内利上げ開始をほぼ断念しておりどっこいどっこいというところでしょうか。
今週に3回目の離脱案採決が英議会で行われる予定ですが、まだ大勢が判明していない模様で、ポンドの値動きも荒くなりそうです。
ただ英国のブックメーカーでは合意なき離脱の確率は急落しているようですので、一旦は下落かもしれませんが、落ち着いた後はポンド買いのチャンスかもしれませんね。
ただ最悪のケースも想定しないとなのでくれぐれも控えめにということでしょう。
また市場で話題となりました米国金利での逆イールドの発生、3か月物金利と10年物金利が逆転しました。
この現象が起こると弱体企業の業績にプレッシャーがかかり易く、株価も一本調子で上がらず企業間の選別が厳しくなるので結果となして景気後退が意識され易いということになります。
ハト派に転じた欧米と比較して緩和余地の少ない日本円が買われ易い環境が徐々に整ってきたように思われます。
ドル円の戻り売り姿勢でしばらくは臨もうかと思います。ユーロ・ドルはポンドの値動きも入ってきてしまうのでわかりにくいですねー。
ただポンドが4月12日には「合意なき離脱」かどうか方向が見えていると思いますので、その後の値動きについていきたいなと意識しています。
まだまだ英国を巡って値動きは激しい環境が続きますので要注意して参りましょう!!
それでは皆様、今週もグッドラック!
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