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今週の相場観:2019年4月第1週

先週は、米ドルが堅調な展開でした。

 

明確にハト派に転じたFOMCからするとやや不思議なことではありますが、英国議会の混乱や欧州景気の下振れが意識される環境下で、消去法的に米ドル買いといったところでしょうか。

 

不安定な欧州通貨を受けて買われたドル円

ドル円ですが、109.90近くからスタート。前週の世界的な株安を受けて月曜日の株式市場は軟調にスタートしたことで、東京時間から売り圧力強く109.70まで下落しました。

結局、月曜日に日経平均株価指数は3%下落しましたが、ドル円の下値は一旦109.70でサポートされた形となりました。

 

NY時間に入り注目の米株市場がスタート、やや軟調な展開となる中、一旦ドル円も109.70まで下落しましたが、そこで再度買い手が現れた模様で、反転上昇。

月曜日のNYクローズで110円を回復した後は、じり高の展開でした。

 

上記の通りBrexit絡みで弱含む対欧州通貨で市場全般に米ドルが買いが優勢となったことや、米株市場が持ち直しを見せたことでドル円は終わってみれば110.80台まで回復し週末を迎えました。

 

ユーロ・ドルは、1.1300近くからスタートし、月曜日はほぼ横ばいで推移。

その後は前週に発表された独製造業指数が記録的な弱さを見せたことがプレッシャーとなり上値が重い展開でした。

 

またBrexitに絡むヘッドライン、トルコ・リラの混乱も下押し要因となり終始弱含み、特に良いところなく1.1220近くで引け。

 

Brexitをめぐり落ち着かないポンドドル

ポンド・ドルは、引き続き落ち着かない動きを見せました。

1.3210近くでスタート後、メイ首相の離脱案が3度目の採決にかかる・かからないといった憶測で1.3150から1.3260のレンジ内で上下を繰り替えしました。

 

水曜日には英下院において、メイ首相の離脱案に変わり何か代替案はあるか、8つの案に対して法的拘束力のない示唆的投票が行われましたが、結局どの案も過半数に達することなく再びポンド売りに繋がり1.3270から1.3150まで下落。。。

 

その後木曜日にメイ首相が自分の離脱案が採決されれば辞任をするとし、政治宣言を除いた離脱案の採決を金曜日に行われると報じられましたが、3度目の投票とはいえ旗色が悪いことに変わりなく、ポンドは下値を1.3050まで伸ばしました。

 

金曜日の採決を控えて一部反対派だった議員が賛成に回ると報じられると一時1.3130まで上昇する場面も見られましたが、結局否決なると失望売りから1.2980まで下落。

するとさすがに「合意なき離脱」回避されるとの市場の思惑なのか、1.3030台まで買い戻されて週末を迎えました。

 

オーストラリア・ドルは0.7080近辺からスタート、米株の持ち直しと共に火曜日までは0.7140まで上値を伸ばす堅調な展開でした。

 

しかし水曜日、ニュージーランド中銀がこれまた明確にハト派転、次のアクションは利下げ公算が高いと示唆するとニュージーランド・ドルの大幅下落につられてオーストラリア・ドルも一気に0.7070まで下げました。

その後は落ち着きを取り戻し週末に向けて0.7100近くまで買い戻されて引け。

 

本格的なドル売りはまだ先か

さて、市場を騒がせた米国の長短金利差の逆転「逆イールド」が発生していますが、米株市場はいまだ堅調を維持といった週でした。

 

歴史的には逆イールドの発生から12か月程度で景気後退が訪れるとのことですので、すぐに株価調整とはいきませんでしたね。

 

FOMCはハト派に転じているわけですが、今週発表の製造業ISMや米雇用統計といった主要指標で明確に弱さが見られないうちは本格的な米ドル売りとはならないのかもしれません。

 

いよいよ最終局面を迎えるイギリス

英国はそろそろBrexit最終局面です。

メイ首相の離脱案が3度否決されたことで、英議会は週明けに今後の方針について協議、EUとの交渉となります。

 

現実的な代替案がない中で選択肢としては、「合意なき離脱」、長期の延長要請、総選挙&延長要請といったところが予想されています。

 

EUサイドは4月10日に臨時首脳会議の開催を発表。

そこで以前に設定された4月12日の離脱期限前の最後の判決を下すといったスケジュール感です。

 

市場の予想は引き続き合意なき離脱の回避ではありますが、ちょっとポンドに手を出すのは危険な感じがしますね。

 

またユーロも結局ポンドの影響を受けてしまうので、米ドルに回避というのが今の市場の流れに見えます。

 

米株市場の先行きは心配ではありますが、まだ経済指標に特段の弱さは見えていないので、米株、米ドルの買いシナリオで良いのかと思います。

 

そういった意味では今週の米雇用統計は非常に重要な意味を持ちそうです。

弱い内容となればハト派転しているFOMCに利下げ実施を促す材料となりますので。

 

そんな中、無風なのが日本円なのでしょうか。。

どちらかというと円はこの局面買いやすい通貨に見えます。

 

ただドル円に関しては米国の動きがほとんどなので、引き続き米株市場見ながら目先はドル買いが無難そうです。

 

合意なき離脱あるんでしょうか。。。。トレードのチャンスかもですね!

それまでは手は出さないで我慢!

 

それでは皆様、今週もグッドラック!。

 

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