先週は、米株式の上昇にけん引されて市場全般でリスクオンムードの中、ドル円がじり高となりました。
その一方で、欧州通貨に関してはBrexitを巡る議論に大きな進展がない中膠着状態が継続しました。
ISM製造業を受け上昇したドル円
ドル円ですが、110.80近くからスタート。株式市場が堅調となる中、東京時間に軽々と111円を回復、と順調な滑り出し。
NY時間に入ると指標で上下する展開に。
小売り統計が弱い結果となると、一時110.80まで売り戻されましたが、その後発表のISM製造業が強い結果となったことや株高で111.40台まで上値を伸ばしました。
火曜日以降は非常に狭いレンジ内での取引が継続しました。
米中貿易協議の進展や株高で下値の堅さが意識されますが、上値も非常に重く抜けきらない状態でした。
再び市場で話題となったのはオプションの存在です。
111.50から111.70は行使期限の近いオプションが詰まっていることや112円にもオプションがあり、膠着相場が続きそうといった見方で、実際そのような動きでした。
木曜の引けにやっと111.60まで到達し、金曜日の雇用統計を迎えました。
さて、米雇用統計ですが雇用者増減は市場予想を上回りましたが、平均時給は予想を下回るというミックスな結果で市場の反応も限定的でした。
111.50と111.80を上下して終了、結局111.70台前半で金曜クローズを迎えました。
Brexitに影響を受け不安定なユーロドル
ユーロ・ドルは、Brexitを巡るポンドの動向に追随して上下する不安定な展開で、大きな方向感が出ない状態が続きました。
1.1220近くでスタート後、月曜日のオープンは週末の中国PMIが良好な結果となったことによる株高、ドル円、クロス円の上昇につられて1.1250までの上昇を見ましたが、NY時間には英国議会で離脱協議の難航が聞かれる中、1.1200まで下落と力強さを欠きました。
火曜日も下値を探る動きで1.1180台まで売られましたが、そこでメイ首相筋から「合意なき離脱」を避けるための短期間の延期をEUに要請するとともに、労働党と英国の意思を一本化できる離脱条件を練る協議に入ると示唆。
労働党のコービン党首も「メイ首相に会うのはとてもうれしい」と前向きな発言、ポンドの上昇につられてユーロも上昇を開始し水曜には再び1.1250台を回復しました。
ただそこでなかなか協議が進まないとの報道でポンドが失速するとユーロもだらりと1.1200近くまで下落。
米雇用統計では小さな上下に留まり、結局ほぼ変わらずの1.1210台で引けました。
政治ヘッドラインで上下するポンドドル
ポンド・ドルは、1.3030台からスタート。月曜日は世界的にリスクオンが先行する中、1.3150まで上昇しましたが、英議会に協議難航が伝えられると1.3050割れまで下落と脆弱。。。
ただ上述のように火曜NY時間に労働党との協議が伝えられると上昇を開始、1.3200近くまで上昇しました。
しかし、そこで弾切れ、再び協議が難航との報道で1.2990まで下落しました。
底割れするかに見えましたが、EUサイドから助け舟報道!
「EUトゥスク大統領から1年の延期提案」との報道が聞かれると持ち直し、1.3040とほぼ変わらずで引けました。
オーストラリア・ドルは0.7100近辺からスタートし、週末に発表された中国PMIの持ち直しを受けて0.7130まで上昇。
米株の持ち直しと共に火曜日までは0.7140まで上値を伸ばす堅調な展開でした。
火曜日の政策金利据え置きと共に発表された声明がハト派よりとの見方で0.7050まで下落、その翌日発表の小売り統計が良好で0.7130回復と落ち着かない動きでした。
しかし水曜日、ニュージーランド中銀がこれまた明確にハト派転、次のアクションは利下げ公算が高いと示唆するとニュージーランド・ドルの大幅下落につられてオーストラリア・ドルも一気に0.7070まで下げました。
その後は落ち着きを取り戻し週末に向けて0.7100近くまで買い戻されて引けました。
当面は米ドル買いが無難か
さて、3月末に市場を騒がせた逆イールドはなりを潜め、現在は順イールドを回復しています。
雇用統計がまちまちの結果となる中、FEDはしばらくは政策金利を据え置くと見られますので、米株式市場の上昇もうなづけます。
景気底割れの心配が薄れてきていますので、ドル円もじり高展開が継続するかもしれないですね。
そしてBrexitですが、大詰めを迎えています。
今週の臨時EU首脳会談で再び離脱延期が認められるのか、認められなければ「合意なき離脱」、それともトゥスク大統領が提案するとされる1年の長期延期で延命か、いずれにせよユーロ、ポンドとも動きが激しそうなので注意です。
米中貿易協議もそれなりに進展との報道が聞かれていますので、当面は米ドル買いが無難な選択と言えそうです。
欧州もイタリアのGDP見通し大幅引き下げもあり、ECBのハト派姿勢は維持されるでしょうしね。
いやー、米国一強状態がいつまで続くのかなーとは思いますが、やっぱ米ドル回帰ですかね。
英離脱協議が落ち着いてからユーロ・ドルの動きを見極めて、ついていきたいところです。
そろそろトレードチャンスがやって来そうな時期と思いますが、それまではひたすら我慢でしょうか。長いです……。
それでは皆様、今週もグッドラック!
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