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今週の相場観:2019年4月第4週

先週週前半は世界景気の先行きを占う上で重要な中国の鉱工業生産、小売売上、GDPといった指標が堅調な結果となったことを受けて再びリスクオンムードが市場を支配しました。

 

ただ株式市場の伸びが継続した割にはドル円やクロス円の上値は重く、イースター休暇を前にしたポジション調整もあってか方向感が出ない展開。。。

 

イースター休暇控えて動かないドル円

ドル円は前週後半に怒涛の上昇を見せて112円にのせて引けたわけですが、今週は一転して値幅が全く出ない不思議な展開でした。

 

112円近辺でスタートし、世界的に株価は堅調ながら全く方向感は出ず、非常に狭いレンジで推移。水曜日までは111.85から112.17までという記録的な値幅のなさでした。

 

木曜日に、前回世界的な株価下落を招いたドイツ製造業PMI指数が再び予想の45を下回る44.5となったことでクロス円の下落に合わせて、111.77まで売られましたが、結局そこが下値となり多少買い戻されて111.90近くで引けました。

 

ドイツ指標で調整入るユーロ円

ユーロ・ドルは、1.1300近くでスタート。中国の指標が強めに出たこともあり、中国景気の回復の恩恵を欧州製造業が受けるとの思惑で堅調に推移し、直近のレンジ上限の1.1320を何度が打診する動きが見られました。ただ、なかなかその水準をブレイク出来ません。。。。

 

噂されたのは、1.1320、その少し上の水準に大量に設定されているオプションと、その防戦売りでした。結局1.1320近くを上値として、木曜日の弱めのドイツ製造業PMI指数をきっかけに調整売りが入り、下値は1.1230割れとなり、多少戻して1.1240台で引けました。

 

ポンド・ドルは、1.3070近くでスタートし、週初は合意なき離脱の回避が歓迎されてかやや上昇。

するすると1.3120まで上値を伸ばしましが、1.3100に控えているとされるオプション関連の売りや離脱期限の延期はされたものの、結局のところ「英政府と労働党との協議は行き詰っている」との報道が重石となりダラダラと下落。下値は1.2980となりましたが、多少買い戻されて1.3000ちょうど近くで引けました。

 

オーストラリア・ドルは、0.7170近くでスタートし、週初は中国の指標好転を受けて0.7200越えまで上昇と景気のいいスタート。ただ0.7200は2月後半以来のレンジの上限で売りも厚く、綺麗に抜けるには材料不足でした。翌日も雇用統計も強い内容でしたが0.7200前で押し戻され、結局一旦調整し0.7150台で引けました。

 

オプション取引がドル円の狭い値幅の原因?

さて、中国の指標回復と米株式市場の最高値を狙う値動きでイースター休暇を前に市場はリスクオンムードが継続しました。

 

それにしてはクロス円やドル円の上値が重いという噛み合わない展開ですし、ドル円の値幅の出なさも話題です。

一般的に言われているのは、オプションが溜まっており、そのオプション絡みの取引が市場の変動率(ボラティリティ)を下げているというものです。

さまざまな水準で設定されているオプションの防戦売り・買いが値幅を極端に狭いものしている、という説が広く言われています。

 

ただ一旦そのレンジがブレイクされるとどちらかに大きく動くエネルギーが溜まっているということなので、慎重に見極めた方が良さそうです。日米貿易協議では今のところ為替に関する言及は大きくなさそうな雰囲気ですね。市場は次の大きな材料を探すための小休止、といったイメージでしょうか。

 

イースター休暇が明けて、いよいよ今年の市場も中盤戦を迎えてきます。日本は逆に大型連休を迎えるので、「また海外勢が仕掛けるのでは?」とのトークも聞かれますので、無理せず見極めの時期でしょうか。米株が崩れなければ本格的なドル円の調整はないという見方を維持しつつ、休暇前は軽めに参りましょう!

 

それでは皆様、今週もグッドラック!!

 

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