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今週の相場観:2019年5月第2週

先週はFOMCや米雇用統計を受けたFRBによる利下げ期待が交錯して、値動きも混乱気味。

 

市場の反応としては、インフレ率が落ち着いている中、最終的には利下げとの見方が勝りやや米ドル安となりました。

 

 

利下げ示されず上昇したドル円

ドル円は、110.60近くでスタート。

月曜日は日本が大型連休入りをしている中で円高懸念もありましたが、落ち着いた動きでスルスルと110.90まで上値を伸ばしました。

 

しかし米インフレ関連指標が弱く失速、水曜日のISM製造業も予想を下回る結果となり、FOMC前に111円手前まで下落しました。

 

さて注目のFOMCですが、予想通り政策金利据え置き。パウエルFRB議長からは「インフレ率の低下は過渡期的な効果もあり、一時的に低下している」との見方が示され、明確な利下げシグナルとドル安を期待していたプレイヤーは失望。。。ドル円も反転上昇で111.60台まで上昇しました。

その後は111.50を挟んだ静かな値動きで米雇用統計を迎えました。

 

結果は263千人の雇用者増と190千人の予想を上回り、失業率も予想3.8%のところ、3.6%と相変わらず堅調な結果に。

ドル円も一度111.70台まで上昇しましたが、その後キレイに反転下落となりました。

 

インフレに影響の大きい週平均賃金が前年3.2%と予想の3.3%を下回ったことや、ISM非製造業指数が弱かったことで結局、111.10近くまで売られて引けました。

 

米経済指標で上下したユーロドルと他国通貨

ユーロドルですが、1.1150近くからスタートして弱めの米経済指標を受けて1.1250まで上昇しました。

 

その後、パウエル議長の発言を受けたドル買いで1.1190まで下落すると、その後は株価の下落を受けたユーロ円の売りに押されて1.1140台まで下値を切り下げて雇用統計を迎えます。

 

雇用統計は上述の通りで、発表直後のドル買いでユーロも1.1130台まで下落しましたが、その後の買戻し一辺倒で結局1.1200まで上昇して金曜クローズ。

 

ポンドドルも週前半からFOMCまでは上昇。

1.2900近くからスタートし、あっさりと1.3000を回復するとさらに上値を伸ばし1.3100まで到達しました。

 

FOMC後のドル買いで一旦は下落基調となり、1.3000まで戻しましたが、米雇用統計後の買戻しで怒涛の上昇を見せ、1.3170台で引けました。

 

オーストラリアドルは0.7040台からスタートし、0.7070と0.7030のレンジ推移で方向感が出ないままFOMCを迎えました。

ドル買いに押されて0.700ちょうどまで下落、その後も米中貿易協議が難航、とのニュースから0.6980台まで下値を切り下げ、米雇用統計後は買い戻され0.7020で終えました。

 

景気後退によるドル安はまだ先か

さて、FRBの次の一手が利下げなのかどうか、という思惑が交錯しています。

 

今のところ、インフレに明確な上昇が見られない中、景気後退が視野に入ってくれば利下げとみる動きが優勢です。

 

確かに企業決算を見ますと、売上の伸び悩みも見られていることや、自動車ローンの延滞率の上昇、家計債務の増加などが目についてきていますので、ここからの大幅な景気回復は期待薄に見えます。

FRBは最終的には利下げに追い込まれいずれかの時点で利下げ、米ドル安も視野に入ってくるかもしれませんが、もうちょっと先のイメージでしょうか。

 

週末、トランプ米大統領が米中貿易協議の遅い進展に業を煮やして、関税引き上げを示唆する発言をツイッターで行い、ドル円、クロス円が下げて始まっています。

 

本格的な株安に繋がるかどうか判断しにくいところですが、今週は貿易協議ネタで値動きが荒くなりそうです。

ポジション量に注意していきましょう。

 

それでは皆様、GW明けもグッドラック!

 

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