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今週の相場観:2019年5月第5週

先週は、引き続き米中貿易戦争の激化が株式市場に重くのしかかりました。

 

一番の話題は中国の通信大手ファーウェイの締め出し措置で、トランプ大統領の取引禁止令以降、各国の大手も呼応してファーウェイ関連の製品の発売延期などを発表し事態は深刻化しているように見えます。

 

そんな中ですので、クロス円の上値が重く、いままで比較的持ちこたえてきたドル円も耐え切れず下落といった流れとなりました。

 

利下げ観測で下落したドル円

ドル円ですが、週明けは110.10近くでオープン後、貿易戦争懸念で軟調となった株と歩調を合わせてNY時間に109.80まで下落。

しかし、最近の傾向である米ドル高のせいか、一旦サポートされるとドル円はショートカバーを巻き込んでスルスルと110.70手前まで上昇しました。

 

ただしここからは株式市場の動きが鈍い中伸び悩み、じり安へと反転。

木曜日に発表された景気指標が大きく下振れたため、米中戦争の激化の影響で米国のビジネスセンチメントも下落します。。。

やはり、次の一手は利下げとの見通しが強まり一気に米ドル売りの流れとなりました。

 

木曜日には109.50割れまで下落、金曜日も続落となり109.30近くで週末を迎えました。

 

米指標の弱さに反転上昇したユーロドル

ユーロ・ドルは、1.1160近辺でスタート後、クロス円の動向につられて狭いレンジで上下。

 

火曜日に一旦ポンドにつられて1.1180を超える上昇を見せましたが、米ドル高のトレンドの中、じりじり売られていき木曜日には年初来安値の1.1107まで低下しました。

そこでサポートされると同時に、上述の弱い米指標と米利下げ観測で一気に反転上昇し、1.1180越えを達成。

 

金曜日もじり高となり1.1200台で引けました。

 

ポンド・ドルは1.2720近くでスタート。火曜日にメイ首相が何らかの発表をするということで一時思惑買いから1.2800越えまで上昇しましたが、結局、Brexitを巡る膠着を破る提案はなされず、すぐさま反転下落で1.2700。翌水曜日もじり安となり1.2600近くまで下落しました。

 

メイ首相の退陣報道が出だすと、出尽くし感からか多少反転、木曜日からの米ドル売りもありじり高となり1.2720台で引けました。

 

与党勝利で上昇も上値が重いオーストラリア・ドル

オーストラリア・ドルは、選挙で与党が予想外に勝利したことで政権の安定が期待され前週の引け0.6870近くから、0.6900と小幅に窓を空けて上昇スタート。

月曜日には0.6930越えを達成しました。

 

ただ米中貿易戦争懸念による売りは根強く、火曜日には0.6870割れまで売り込まれました。

木曜日以降は上述の米ドル売りの裏で上昇し、0.6930近くと大きく値を戻して金曜クローズに。

 

FRBは利下げに向かうのか

さて、市場は引き続き米トランプ大統領の発言に神経を尖らせながらの展開が継続しています。

 

しかし、米中貿易戦争は明らかに激化してきており、ファーウェイ排除の世界的な動きに対して中国がどのような反撃を見せるか、はたまた妥協するのかが今後の注目となりそうです。

 

その折、トランプ大統領が日本を訪問中です。

週末には安倍首相とゴルフ、相撲観戦、六本木でディナーと相変わらず親密関係をアピールしました(アメリカのメディアでは、トランプ大統領は観光客と揶揄されているようです)。

 

「日本は貿易黒字を多少是正すべし」、ぐらいの話ですので、中国ほどに貿易で対立する可能性は低いように思います。

 

何といっても次世代5G覇権をかけた知的財産権を巡り、米中双方ともに譲らない姿勢を見せるのでしょうから、米中企協議はなかなか進まない可能性が高いと思われます。

 

そんな中、米国で利下げを織り込みに行く動きが急速に見られました。

 

経済指標が悪化してくれば今までの米ドル一強状態で積みあがったロングの外しが巻き起こる可能性もあるので要注意、ますます混迷を極めてきましたね。。

 

値動きも不条理で荒いものが続きそうですね。。

慎重に臨みたいところです。

 

それでは皆様、今週もグッドラック!!

 

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