先週は、G20で米中の貿易戦争が一時中断となったことでリスクオン的にスタート。
週末の米雇用統計まではポジション調整、結果を受けて米ドルが上昇というのが主な流れでした。
強い雇用統計に上昇したドル円
ドル円ですが、週末に行われたG20で、米国が第4弾の追加関税実施を見送りと貿易戦争は一時中断となったため上に窓を開けてスタート。
前週の引け、107.80近くから108.20と窓を開けてスタートした後は、月曜日のうちに上値を108.50まで伸ばしました。
しかし火曜日以降は、結局7月のFOMCで利下げ実施との見方を背景とした米金利の低下や、弱めの民間ADP雇用統計を受けてスルスルと107.50近くまで売られる局面も見られました。
木曜日の独立記念日を明けて金曜日、堅調な株価を背景にドル円もじりじりと上昇を開始し、108円を超えた水準で注目の雇用統計本番!
さて結果ですが、非常に強いものとなりました。
予想の16万人を大きく上回る22.4万人の雇用増(強)、労働参加率が上昇した上でのわずかな失業率上昇(中立)、平均時給はおおむね予想通りと労働市場が依然として堅固であることが示されています。
米金利は大きく上昇し、ドル円も上昇を開始、節目の108.50もブレイクし上値を108.65近くまで伸ばしました。
その後、多少売り戻されて108.40台で引け。
ハト派のECB次期総裁にユーロドルは下落
ユーロ・ドルは、1.1370近くからスタート、G20後のドル高で一旦1.1320まで売られるもNY時間には再び1.1360まで買い上げられやや粗い値動き。
ただ1.1400の大きなオプション越えに失敗すると急速に値を下げ始め、なんと月曜日のうちに1.1300を割り込みました。
その後は、米雇用統計まで狭いレンジ内での推移、木曜日にECBの次期総裁にフランスのラガルドIMF理事の名前が挙がると、現在のハト派スタンスの継続が想起され売りが終始優勢に。
金曜日に入り、米ドルじり高のなか1.1260台で雇用統計を迎え、強い米雇用と米ドル買いを受けて一段下落、一時1.1210割れまで下値を更新。
かろうじて1.1200割れを回避すると、1.1220台まで小幅に買い戻されて週末を迎えました。
ポンド・ドルは、10月末の離脱期限に向けて徐々に時間がなくなって来ていますが、相変わらずメイ首相後の党首選をしているので進展なし、ほぼユーロを追随する展開。
1.2700近くでスタートした後、週初から米ドル買いに押されて火曜日には1.2600割れまで下値を拡大します。
その後レンジ推移し、金曜日の米雇用統計で一段売られて一時1.2480台まで下落、多少買い戻されて1.2520台で引けました。
オーストラリア・ドルは、前週の引け0.7020から小幅に上に窓を開けてスタートしましたが、米ドル買いの勢いに押されて月曜日に0.6960まで下落。
火曜日の政策会合では1.25%から1.00%への利下げが実施されましたが、その後の追加利下げについては、「状況によりけり」との連続利下げが既定路線ではないスタンスが示されたことで反転上昇を開始します。
木曜日には一時0.7050近くまで上昇しました。
しかし米雇用の後の米ドル買いで結局売り戻され、0.6980近くまで下げて週末を迎えました。
今後も利下げ継続でドル安シナリオ
さて、強めの雇用統計を受けて積極的な米リスク・シナリオに一旦待ったがかかった前週の相場ですが、やはり緩和の余地という観点からすると米ドル安シナリオがメインで良い気がします。
今週は、パウエルFRB議長の議会証言が予定されていますが、月末に予定されているFOMCに向けて今までと同じく、「必要ならば行動する」というトーンを繰り返すものと予想されます。
株価も高値を更新してきていますので、関税措置などが実体経済にそれほど顕著にネガティブに効いてきていない今時点では、それほどハト派的な発言にはならないでしょう。
恐らく0.25%の利下げが月末に行われるように思います。
米中貿易協議が大きく前進とならない限り、FOMCはじりじりと鈍化する景気を支えるために利下げ継続へと導かれると思われます。
米企業の4-6月期決算発表が本格化してきます。
ここで、企業決算に陰りが見えてくれば、それが利下げへ向けたシグナルとなる可能性もありますので注目しておきたいところですね。
特に米経済を支えている小売り・サービス業、メーシーズといった旧業態の小売りからアマゾンなどのEコマース企業まで幅広く観察し今後の見通しの手掛かりが掴めればと見ます。
今のところは米ドルを軽く売っておくのが心地良い感じでしょうか。
夏休みシーズンでやや値動きの荒くなる時期に入ってきます。
引き続き命を取られないように気を付けて参りましょう!
それでは皆様、今週もグッドラック!!
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