先週は、7月5日に発表された米雇用統計が良好な結果であったことを受けて、パウエルFRB議長の議会証言前まではポジション調整で米ドルのショートカバーが優勢。
週後半が議会証言での利下げ示唆を受けて米ドル安が主要通貨間での大きな流れでした。
パウエルFRB議長の議会証言でドル売り
ドル円ですが、108.40近くからスタート。
上述のように前の週に発表された良好な米雇用統計と一時中断となった米中交渉を受けて、「本当に利下げすべき局面なのか」という疑問も持たれ始め、米ドルの買い戻しが優勢となりました。
月曜日には108.80まで、火曜日には109円直前までじりじりと上値を伸ばす展開。
水曜日東京時間にも109円直前まで上昇しますが、上値のブレイクには失敗。。。そのまま109円手前の水準で注目のパウエル議長の議会証言を迎えました。
その内容ですが、前回のFOMCから得られた情報では景気見通しは「依然、不透明」としました。
金融政策へのスタンスは「変わっていない」とし、従来通り米中問題、Brexit、政府債務上限といったリスクは解決されておらず「必要に応じて行動する」とのコメントを繰り返しました。
これで7月のFOMCでの利下げはほぼ確実との見方が優勢となり、ドル売りが再開!水曜日中に108.40まで下落、木曜日の東京時間には108円割れ、107.80台まで下値を伸ばしました。
そこで一旦止まると、達成感からかするすると上昇を開始。
米国時間に30年米国債の入札が不調ということもあって米国債金利が上昇すると共に一気にショートカバーが進み108.50まで上伸、東京時間には108.60までの上昇を見せました。
前日のパウエル発言後の動きと真逆となり、なんとも読みにくい展開でしたね。。。
金曜日はまた米ドル売り再開となり結局107.90台と108円を割って週末を迎えました。
ドルに釣られる欧州通貨
ユーロ・ドルは、1.1220台からスタート、良好な米雇用の勢いを受けた米ドル買戻しで週初はじり安の展開。
火曜日には一時1.1200割れまで下値を拡大しました。水曜日はパウエル議長の議会証言を受けて上昇となり1.1260越えに。
木曜日には1.1280まで一時上値を伸ばしました。その後ドル円と同じく米ドルのショートカバーが入り1.1250割れまで下落、金曜日も1.1280と1.1240のレンジ内推移となり大きな方向感は出ないまま1.1270近くで引けました。
ポンド・ドルは1.2520台でスタート後は、他通貨同様に米ドル買に押されて火曜日までに一時1.2440まで下落しました。
パウエル氏の議会証言を受けた利下げ観測で1.2520まで上昇、木曜日も1.2570まで上値を伸ばしました。
しかし、その後は他通貨同様に米ドルの買い戻しで一旦1.2510まで下落、金曜日は米ドル売り再開で1.2580まで上昇して引けました。
オーストラリア・ドルは、0.6980からスタート。
週初の米ドル買いで0.6920割れまで売られ、議会証言後の買いで0.6960を回復。
その後も米中協議でネガティブなニュースが聞かれなかったことで買い戻しが継続し0.7020台まで上値を伸ばして週末を迎えました。
市場はFOMC待ち
さて、そろそろ7月末のFOMCが目に入って来ます。
パウエル議長の議会証言を受けて、0.25%の利下げ実施はほぼ確実というのが市場の見方ですが、当初は0.5%の利下げもあり得るとの見方を背景として強烈な米ドル売りの流れがあっただけに利下げ実施方向とは言え、一気に米ドル売りが進む局面でもなさそうです。
一段の利下げを織り込むには米中協議の難航、イラン情勢の一段の悪化、政治サイドからの圧力の強まりなどが必要と思われます。
ユーロも緩和余地が米国より少ないという点から見るとユーロ・ドル買い目線なのですが、「ラガルド新ECB総裁がどのような政策を打ち出すか」も大きな要因であり、市場ではハト派と目されておりますので、ユーロが下落に傾く局面も見られるでしょう。
ポンドは党首選後のBrexitの動向によりけりですが、「合意なき離脱」の可能性も相応に高く、下値余地もありそうです。オーストラリア・ドルは米中協議次第でしょうか。
そう考えていくと、円が消去法的に先行される気もするのですが、参院選後の日米貿易交渉ありとなかなか何を買うのが決めきれない局面のように思われます。
基本的には複数回の利下げ余地を残す米ドル売りが強まるとの予想ですが、夏休みシーズということもありますので、無理はせず押したところでうまく米ドル売りを仕込みたいところですね。
引き続き頑張って参りましょう!それでは皆様、今週もグッドラック!!
≪おすすめの海外FX業者≫
■超人気海外FXブランド XM
XMの口座開設はこちら
■初心者向けの固定スプレッド業者 IFCMarkets
IFCMarketsの口座開設はこちら
■低スプレッドが人気の秘密 Tradeview
Tradeviewの口座開設はこちら