先週は、月末の開催されるFOMC前のポジション調整の動きがメインという感じの相場でした。
米経済指標が強めに出たこともあり、やはり0.50%の利下げはないとの見方が優勢となり米ドルの買い戻しが進んでいます。
強い経済指標に上昇したドル円
ドル円は、107.70近辺からスタート。米株や日本株が小幅ながら少々を続けたことや0.50%の利下げ観測が遠のく中、じわじわと上昇して月曜日には108円を突破。
水曜日までに一時108.20越えまで上昇しました。
木曜日に発表された米国の耐久財受注や資本財受注統計が強めの結果となったことで108.80手前まで上昇しました。
金曜日にはクドロー米国家経済会議(NEC)委員長から、ドル安誘導の為替介入を否定する発言が聞かれたことで一時108.80円越えまで上昇しました。
しかし、109円ブレイクに失敗すると小幅に売り戻されて108.70近辺で週末を迎えました。
ECBの緩和姿勢に売られたユーロドル
ユーロ・ドルは、1.1220近くからスタート、木曜日のECB会合を控えて何らかの緩和措置が発表されるとの思惑から終始売りが優勢となり、月曜日に1.1210、火曜日に大幅に下げて1.1150、水曜日には1.1130と徐々に下値を切り下げていく展開となりました。
注目のECBですが、まず発表された声明文において、
「必要なら、長期に渡って現行か、さらに低い金利水準を予想」
「ECBは金利階層化を含む選択肢の検討を指示」
「もし利上げを開始しても保有債券償還金の再投資を長期に渡り継続」
と引き続き長期的に緩和姿勢を保つことが示唆され、ユーロ売りで反応、1.1102と年初来の安値を更新しました。
ただ一旦1.1100がサポートされると、ドラギ総裁の会見待ちの状態となり若干買い戻しが入りました。
注目のドラギ総裁会見ですが、「世界成長の減速や貿易が景気見通しにとって重石」「大規模な金融緩和が必要」としながらも、
「利下げについて、本日は議論しなかった」
「資産買入についても詳細などは議論せず」
と具体的な緩和については論じていないことが示唆され、サプライズ利下げまで織り込んでいた市場は若干肩透かしをくらった感じとなりユーロ買いで反応。
1.1190近くまで急速に上昇しました。
ただその後は詳細がどうなるにせよ9月には緩和パッケージが発表されるのだから、いずれにせよユーロ安との思惑から徐々に売りが入りはじめ、木曜日には1.1150、金曜日には1.1130近辺までじり安で引けました。
合意なき離脱への警戒で売られたポンドドル
ポンド・ドルは1.2500近くからスタート。
ボリス・ジョンソン氏の就任発表を控えた警戒もあり売り優勢で火曜には1.2420割れまで下落、その後ジョンソン氏就任が発表されると、出尽くしで1.2520越えまで一旦買い戻されました。
ただ議会における就任演説では議会内の意見が全くまとまっていないことが露見したことや、EUサイドが引き続き「これ以上の交渉の余地なし」のスタンスであるため「合意なき離脱」可能性が一段高まったと判断され売り再開、1.2380台まで売られて引けました。
オーストラリア・ドルは、0.7040台からスタート、米中協議に大きな進展が見られない中、引き続き利下げ観測は強くダラダラと売られつづけて0.6910まで下げて引けました。
市場はFOMCと雇用統計待ち
さて、今週は待ちにまったFOMC会合、米雇用統計と米国のイベントが盛りだくさんです。
今までの連銀総裁の発言や経済指標などを総合しますと、景気指標は悪くないが、米中協議のおける不透明感と景気減速リスクに応じて予防的に0.25%の利下げ実施がメインシナリオと考えられ、市場は概ねその結果を織込んでいます。
ポイントは今後の方向感として、引き続き利下げの姿勢が見えればドル売り、今後はあくまで指標データ次第といった姿勢が示されればドルの買い戻しといった感じでしょうか。
それにしても他の主要通貨でもECBの9月緩和に向けた地ならし報道、当然ながらBrexitに向けたヘッドラインニュースなどが予想され、落ち着かない展開となりそうです。
加えて夏休みシーズンですので、かなりトレードの環境としては読みにくい。。
そう考えると一番安定しているのは日本でしょうか。
10月に消費税引き上げが予定されているわけですが、地方銀行が低金利環境に喘ぐ中、日銀としては緩和余地が少ないとの見方が優勢ですので、何かのきっかけで円高が進むかもしれません。
しかし、米株が強い間は本格的なリスクオフにはならないので、結局は米中協議の行方次第ということになってしまのでしょうか。
まだまだ大きなトレンドは発生には時間がかかりそうですね。
生き残るように頑張って参りましょう。
それでは皆様、今週もグッドラック!!
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