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今週の相場観:2019年8月第4週

先週は、ドル円、クロス円が突発的に上昇する画面が何回か見られ、典型的な「夏休み相場」といった感じでした。

 

引き金になるのはやはり米中協議を巡る報道ということに変わりはありませんでしたが。。

全般的に米ドルの買い戻しが進み、主要通貨ではポンドが唯一対ドルで上昇しましたね。

 

関税延期で大幅に上昇したドル円

ドル円は105.70近辺からスタート、週明け東京が休日であったことから年初のフラッシュクラッシュが想起されましたが、特に大きな動きは見られずほっと一安心。

 

ただ米中協議の難航が意識されてか欧州時間からリスクオフ的な下落が再開、105.05まで下落しました。

一旦は105.50越えまで切り返すも火曜日に再び欧州時間に105.05まで下落と、105円割れは時間の問題かと思われました。

 

しかし、米通商部から「スマートフォン、ノートパソコン、玩具等の一部特定品目への第4弾関税発動を12月15日まで先延ばし」との報道、また近いうちに米中電話協議が行われるとの報道から一気に買い戻しが進み、短時間のうちに105円前半から107円手前まで上昇!

 

しばらくして107円がブロックされると、翌日水曜日は一転して中国の鉱工業生産や小売り統計の結果が悪かったことと米株価下落を手掛かりに105.60台まで下落と激しい動きとなりました。

 

この日市場では米国国債の2年物と10年物の利回りが逆転、いわゆる逆イールドカーブの発生が話題に。この現象は景気後退の前兆と言われ、米株を大きく押し下げる結果となりました。

 

木曜日は特に材料のない中、105.90前後から一瞬で106.80手前まで買われるという不可解な動きが。

上昇した後はじりじりと下落に転じましたが、この日は米国の小売売上が強い結果となりドル円は買い基調、週末に向けてもじり高となり、106.40台で金曜クローズ。

 

離脱延期への期待から上昇したポンドドル

ユーロ・ドルは、1.1200近くからスタート。何度もトライしていた1.1250の上抜けに失敗するとじり安の展開となりました。

ドイツのGDPが予想を下回ったことや、レーン・フィンランド中銀総裁から「9月に大規模緩和を実施する必要がある」との発言が下落を加速させ節目の1.1100を再度割り込み、1.1090台で引け。

 

ポンド・ドルは、1.2030近くでスタート。

節目の1.2000割れが回避されると反転上昇を開始、英議会が10月末の離脱期限を先延ばしする法案が検討されているとの報道が聞かれると上昇基調が維持され、1.2150近くまで上げて週末へ。

 

オーストラリア・ドルは、0.6780からスタート、週明けは米株の下落でやや0.6740台まで下落していましたが、上記の関税発動延期の報道を受けて0.6820手前まで一気に上昇。その後下落とドル円と似た動きとなりました。

 

週末に向けて米株の買い戻しに支えられじり高基調でしたが、結局は米中双方ともに本質的な妥協は難しいとの見方もあり、上値は重く0.6780と、前週とほとんど変わらない水準で引けました。

 

ドル円の不可解な動きに注意

さて、ドル円で普段見られない激しい上昇がいくつか見られました。

 

105円に大きなオプションがあり、それを死守する動きとか、日本の公的年金が静かにドル円を買い支えているなど、様々な思惑報道が飛び交っています。

直接のきっかけは米国の関税延期報道でしたが、双方が本格的に歩み寄るにはまだ時間がかかると見るのが安全でしょう。

 

トランプ大統領は年末に向けて米農産物を中国に買ってほしいために一時的に引いて見せただけと思われます。

 

中国も「関税発動で約束を破ったのは米国」とコメントしており、結局は全く妥協しないように思われます。

 

ただドル円の不可解な動きが気になり売り込みにくい雰囲気になっていますし、ユーロも9月の緩和を控えて買いにくい。

ポンドは結局Brexit絡みのヘッドライン次第。。。

と、安定する通貨は見当たりません。

 

円と並ぶスイス・フランが一番買いやすいということかもしれないですね。

 

逆イールドの影響どこまで

米株市場の動きですが上記逆イールドの発生がどこまで効果があるのか、引き続き注目です。

個別で気になるのは、製造業大手のGEの株価が急落したことでしょうか。

 

マドフのネズミ講的なスキームを指摘したことで有名なチームが、GEが不正会計していると指摘し、一時株価が急落。

その後持ち直してはいますが、万が一GEが倒産危機などという話になると一気に雰囲気が悪化するかもしれません。

可能性は低いとされていますがまずは注意でしょう。

 

また香港のデモも大きなリスクでしょうか。

中国がどこまで激しく介入してくるか、貿易協議に絡める動きもありますので、目が離せません。

 

完全に政治、突発的な報道が主導する相場です。急な値動きが多く引き続き夏休み相場ですね。

 

生き残りに注力して無理はしないようにいきましょう!

それでは皆様、今週もグッドラック!!

 

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