先週は、金曜日にジャクソン・ホールでのパウエル議長の講演が控えていたため、それまではポジション調整メインで全般に小動きでした。
ジャクソンホール公演当日、ややハト派的と解釈されたパウエル議長の発言から小幅ドル安に。
ただその後の、米中関税トークのヘッドラインで一気にリスクオフとなり、米株と共にドル円、クロス円が大幅に大幅下落!
結局はトランプ劇場の影響が大きい週となりました。。。
パウエル議長とトランプ大統領発言でドル円は暴落
ドル円は、106.40近くからスタート、週末の材料に向けて狭いレンジでの推移となりました。
106.7台から106.1台を行ったり来たりしましたが、株価も堅調に推移していたこともあり、やや上値を狙うような値動きに。
待ちに待った金曜日のパウエル議長講演ですが、米経済は好調としつつも…
「通商政策を巡る不確実性は、世界経済の減速や米国における製造業と設備投資の弱さの一因となっている」
「インフレを伴う景気拡大の維持に向け、適切に行動する」
と述べ、引き続き緩和姿勢を維持したことからハト派と受け取られ、ドル円は106.60近くから106.30台へと低下しました。
そこで再びトランプ氏の関税ツイートが炸裂。
同日のNY株式市場オープン前に発表された中国の報復関税に対する「報復」を発表するとツイート。
これを受けて株式市場は暴落モード、ドル円も一気に106円をした抜けて105.20台までの下落、その後、多少戻して105.40近辺で週末を迎えました。
米ドル売りで上昇した欧州通貨
ユーロ・ドルは、1.1090近辺からスタート。非常に鈍い値動きでしたが、イタリアの政治的な混乱が見られていることや、「9月のECB会合に向けた追加緩和が大規模なものとなるのでは」との憶測もあり終始上値は重く、金曜日のイベントまでは時折1.1120手前まで上昇するもじり安で1.1070近くでパウエル議長の講演を迎えました。
上記の通り公演はハト派と受け止められたことから、ユーロは上昇基調に。
またトランプ・ツイートを受けた一段の米ドル売りで一気に苦労していた1.1120を上抜けると一時1.1150まで上昇、多少売られて1.1140台で引けました。
ポンド・ドルは、1.2150近くでスタート。特にBrexit情勢に進展が見られない中で火曜には1.2060台まで売られましたが、そこから反転上昇を開始。
木曜日には以前は離脱条項の改変を断固拒否していたマクロン仏大統領が離脱条項の改変に言及し、メルケル独首相も「30日以内にバックストップの対案を提出」することを英国に要請しました。
ジョンソン英首相が快諾とのニュースで「合意なき離脱」のリスクが薄れたかという楽観的な見方から急速に買い戻しが発動。1.2120近くから1.2270台まで上昇を演じました。
やや売り戻されたものの、金曜日のトランプ砲で再び上昇し、1.2280台で引けました。
オーストラリア・ドルは、0.6780台からスタート。
米中協議に進展見られないまま0.6760と0.6800に囲まれた狭いレンジでやや下げ基調でした。
金曜日に中国の報復関税が発表されると一時0.6740割れまで下落。その後のトランプ砲で買われる場面もありましたが、豪ドル円のクロス円売りもあり、結局0.6750台と小幅下落で週を終えました。
貿易戦争が世界経済へのさらなる重しに
さて、米中協議ですが、金曜日の株式市場終了後に中国が発表した報復の報復として、10月1日より現状25%の関税がかかっている中国製品2500憶ドル(第1弾から第3弾の関税政策)に対する関税を30%に引き上げ、9月1日から10%の関税をかけることになっている2700憶ドル(第4弾該当分)に対して税率を15%へ引き上げることが発表されました。
世界経済の見通しと株式市場に対してさらに重石となりそうです。
今回のやり取りでわかることは、表面上何かする姿勢が見られたとしても本質的な妥協はどちらからも出る可能性は低いということでしょうか。
中国もすでに次期大統領との交渉を見据えて安易な妥協をするつもりは全くないでしょうし、結局2020年の大統領選終了までは表面上のやりとりはありつつ、結局大きな進展がないというのがメインシナリオに見えます。
そうすると必然的にFEDの利下げは継続、米ドル安ということになりますが、相変わらずでどの通貨を買うか悩ましいですね。。。
ユーロは緩和モード、ポンドはBrexitを抱えるとなると、市場は円やスイス・フランを選好となりがちに見えます。
日本も現在日韓問題を抱えているわけですが、経済の大きなインパクトはなさそうですし、介入などがなければまたずるずる円高かもですね。
何にせよ、報復の報復関税が市場終了後に発表されているだけに、月曜日の出だしがどうなるか心配ですね。
ここは、激しい値動きになりそうです。
ドル安を念頭に生き残ることだけを重視した慎重なポジション繰りでやり過ごしてじっとチャンスを待つ時間帯でしょうか。
しかし本当に政治の年、いやツイッターの年ですね!
「経済データでGO!」ということが本当に少ない年です。
といいつつ、まだまだトランプ大統領の任期はこれが続きますので、慎重なポジション繰りでいかないと、ですね!
もうすぐ夏休み明け、相場も年末に向けて最後に盛り上がりを見せる時期です。
頑張って参りましょう!
それでは皆様、今週もグッドラック!!
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