FXコラム

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今週の相場観:2019年9月第1週

先週は月曜日の朝から激しい展開でした。

 

前の週末の引け後に発表された米国の報復関税、税率引き上げ報道を受けてドル円、クロス円が下に窓を開けてスタート。

このままリスクオフかと思いきや、月曜日のうちに中国が「交渉のテーブルにつくために、米国に電話協議の申し入れをしてきた」とのトランプ大統領のツイッターで切り返すという、またもやヘッドライン相場で荒れた展開でした。。。

 

各通貨の動きを以下で見ていきましょう。

 

米中緊張が取引材料に

ドル円は前週の引けの105.40から下に窓を開けて105円を下回ってスタート。

朝方にクロス円の売りを巻き込んで104.40台まで下落しました。多少戻していたところに、中国側の劉鶴副大統領から「貿易戦争の激化を望まない」旨の発言が聞かれたのと、トランプ米大統領が「中国側から電話協議の申し入れあり」とツイート。105.20台から105.80まで急騰しました。

 

しかし、報道が中国側によって否定されると再び下落。トランプ氏が協議に前向きなツイートでそれを打ち消すとまた上昇と激しく上下。。。

結局市場は楽観論に傾きNY時間には株価上昇を伴い106.40までの上昇を演じました。

 

その後は追加の協議進展報道も見られなかったことで一旦売り戻され火曜日には105.60まで下落。でも、下では買い戻しで106円台を回復といった展開を何度も繰り返しました。

週末に向けては再び楽観論から買われて木曜日に106.70近くまで上昇、金曜日は9月1日からの追加関税実施が意識されてか売り優勢となり106.30近辺で激しい一週間を終えました。

 

ラガルド次期ECB総裁がハト派発言

ユーロドルは、関税引き上げ報道を受けた米ドル売りでやや上に窓を開けて1.1150近くからスタート。

1.1165まで上昇しましたがその後のドル吹き戻しであっさりと1.1130まで下落。以降もダラダラと下落を続ける展開となります。

 

一部ECB高官から量的緩和に対して否定的な見解が見られたことで買い戻される場面もありましたが、ECBのラガルド新総裁から「ECBの政策金利はまだ下限に達していない」と追加緩和について前向きな姿勢が発表されたことで下押し圧力が継続。

金曜日にはついに節目の1.1000を下回ると一気に1.0960台まで下落しますが、多少買い戻されて1.0980台で引けました。

 

英議会閉会を巡る動きに注目

ポンドドルは、1.2270台と多少上に窓を開けてスタート。

ただユーロ同様長続きせず月曜のうちに1.2200近くまで下落しました。火曜日は一部議員の間で「合意なき離脱」を何としても阻止しようとの動きが活発化しているとの報道で1.2310まで一転上昇、しかしその翌日ジョンソン首相がその動きを封じるために女王陛下と議会の休会について協議との報道で1.2150台まで急落を演じました。

 

その後、議会の休会がBrexit期限の10月末をまたがないことから、買い戻しが入りましたが週末に向けてはユーロ同様に上値が重く、結局1.2140台と安値圏での引けとなりました。

 

オーストラリア米ドルは、0.6740台と下に窓を開けてスタート、クロス円の売りもあり0.6690まで下落。

その後中国から電話協議申し込みとのトランプツイッターで0.6760まで買い戻し、その後も0.6790まで上昇しました。

ただ期待感だけで上昇したものの、実際の協議の具体的な進展が見られなかったことや、9月1日の関税実施に向けた警戒売りでじり安となり0.6730台で週末を迎えました。

 

FX市場ではトランプ劇場が継続中

さて、相変わらず米中協議、というかトランプ米大統領のツイッターに振り回される日々ですが、週末9月1日に予定通り第4弾の関税が実施されたことや協議進展の報道がないことから週明けのドル円はやや上値が重くなりそうです。

 

ユーロドルの下落を見て、トランプ大統領は相変わらず「FEDは何もしていない(十分な利下げをしていない)」と批判。。

大きな材料にはならないと思いますが、9月はECB、FOMC双方から利下げが予想されていますので、引き続き高官の発言に注目ですね。

 

ラガルド新ECB総裁からは追加緩和にかなり前向きな姿勢が見られますので、ユーロの下値余地が意外に大きいのかもしれません。節目の1.1000を割り込み新たな下値を模索でしょうか。

ドル円も普通に考えれば下値を模索する動きが強まりそうですが、消費税引き上げを控えて政権としては円高、株安の展開は避けたいところです。

 

下に突っ込む局面では日銀の介入観測や、公的年金のよる円売りといった思惑ニュースが出てきて下値を抑えそうな雰囲気です。何とも分かりにくいです。

ここは短期的な時間軸のトレードを徹底して、ツイッターは介入観測といったヘッドラインで急速に動くのを回避するのが生き延びる最良の策では。

 

夏休みシーズンが終わり年末に向けて追い込みどころです。

大きなトレンドが果たして出るのか出ないのか身をかがめながら、様子をうかがいつつ勝負したいところです!それでは皆様、今週もグッドラック!!

 

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