先週は、「米中共に9月1日に予定通り関税引き上げ」というニュースを受けて、ドル円、クロス円はやや下げてスタート。
が、1週間終わってみれば貿易協議の進展に関して市場はやや楽観に傾きリスクオン気味の雰囲気となり、ドル円も底堅く推移しましたね。
市場は楽観ムードで底堅く推移
ドル円は、前週の引けの106.30から、106丁度近辺と小幅に下に窓を開けてスタートしました。
ただ前の週にも見られたショートカバーの買いが市場で警戒されていることもあるのか、結局下を攻める動きは優勢とはならずNY時間前まではじり高。
その後は米国が休日であったこともあり、失速して106.20近くでダラダラとした動きでした。
火曜日はポンド主導でクロス円が下げたのに引きずられて再び106円割れ。
その後戻すも、ISM製造業指数が予想の51.3に対して49.1と景気後退を示唆する水準まで低下したことから105.70台まで売られました。
ただ思いのほか株式市場が米中協議に楽観的な見方を維持しており、ドル円もじり高の展開へ。
木曜日にはADP雇用統計や非製造業のISM指数などが強い結果となりリスクオンに拍車をかけて久しぶりに107円をブレイク!107.20台まで上昇しました。
金曜日は本家の雇用統計が発表され結果はミックス。。。
雇用者増は160千人の予想に対して130千人とやや弱いが、平均時給は前年比3.0%増の予想に対して3.2%増と良好な結果でした。
全体に指標は強弱入り混じるも9月のFOMCでは引き続き予防的な0.25%の利下げの見方が優勢となって多少ドル売りとなり106.90台で引けました。
ユーロ・ドルは、ポンドやクロス円全般の影響を受けた値動きが主体で上下しました。
週初は関税引き上げが想定通り行われてしまったことのクロス円売りから上値が重く、月曜日は1.0980から1.0960までじり安。
火曜は英国の政治混乱を受けたポンド安につられて1.0920台まで下落しました。
しかし、そこを何とか持ちこたえるとクロス円上昇に主導されて切り返し、水曜日には1.1085まで大幅に上昇しました。
その後は一旦調整モードとなり1.1030近くまで売り戻されて引け。
「合意なき離脱」遠のいてリスクオン
ポンド・ドルは、激しく上下!
週前半は、解散総選挙の後「合意なき離脱」に至るとの思惑で下落を開始、1.2160からスタートし月曜日の欧州時間からスルスルと下落し1.2100を下にブレイク。
火曜日には節目の1.2000を割り込んで1.1960台まで下落しました。
その後多少戻した後に、「ジョンソン首相率いる保守党議員が造反」との飛び込んできたニュースが。
英保守党は過半数を失う結果となり、結局合意なき離脱は遠のく形となりました。議会はEU離脱延期法案を審議することを可決、ジョンソン首相の総選挙動議は否決され、またもや振り出しに戻ったように見えます。
合意なき離脱が遠のいたとの思惑でポンドは急速に買い戻され、水曜、木曜で1.2350台まで上昇しました。
その後は売り戻されて1.2280台で金曜クローズへ。
オーストラリア・ドルは、週初は関税発動、クロス円売りで0.6730から0.6700割れまで下落。
その後は何となしに楽観的な見方が市場を支配し、クロス円の買いにサポートされ終始上昇、0.6840台まで上値を伸ばして引けました。
今後の焦点はFOMC
さて、10月末の離脱期限に向けてまた英国議会の動きに注目が集まって参りました。
ジョンソン首相が急速に政治的な力を失う中、果たして離脱にこぎつけることはできるのでしょうか。
議会は「合意なき離脱」には大反対のようですし、EUサイドは基本的に条件変更には否定的と思われますので、まだまだ荒い値動きに備える必要がありそうですね。
そろそろ日本の18日深夜のFOMCが目に入ってきます。
経済指標を見る限り、米経済が本格的な景気後退に陥るリスクは今のところそれほど大きくないように見えます。
米経済を支える非製造業部門が元気でいる間は持ちこたえるというのが大方の見方と思われますので、あくまで小幅の要望的な利下げに留まる可能性が高いと思われます。
ということは前回と同様にタカ派的な利下げとなり、結局は米ドル高に振れるのではと考えられますし、米中協議の邪魔が入らなければ、多少米ドル強気で押してみるのもいいのかなと年末に向けて思います。
ドル円もじりじりと上昇しており、まだ強烈なショートカバーといった値動きになっていません。もう一段上値余地があると見えます。
ポンドの動きは全くの予測不能ですが、その辺りに気を付けつつやや米ドル高、リスクオンのスタンスで臨んでみようと思います。
夏休みが明けて年末に向けて最後のシーズンに入ってきますね。最後まで頑張って参りましょう!それでは皆様、今週もグッドラック!!
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