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今週の相場観:2019年9月第3週

先週は、米中協議の進展に対する期待感やECBの緩和に打ち止め感が出てきたとの観測から欧米主導で金利が上昇。

 

ドル円、クロス円が買い進まれる展開となりました。

 

 

米中協議進展への期待で上昇したドル円

ドル円は、106.90近辺からスタートし、株価が堅調であったことや火曜日にムニューチン財務長官、トランプ大統領から米中協議の進展を匂わす発言が聞かれてさらに上昇基調となり107.50まで上値を伸ばしました。

 

水曜日はECB会合前のポジション調整なのか、8月に急低下した債券買いの利食いなのか、欧米で債券金利が上昇しドル円の買い支えられる展開となり、木曜日東京時間には香港のメディアが米中合意の可能性について報じたこともあり108円台乗せを達成しました。

 

さて注目されたECB会合ですが、予想されていた通り政策金利を-0.4%から-0.5%と0.1%引き下げた他に、債券買入を月に200億ユーロのペースで再開すると発表しました。

 

量的緩和の再開とあって発表された直後はユーロドル、ユーロ円が下落した影響でドル円も下落となり、107.50まで押し戻されました。

 

しかしその後のドラギECB総裁の会見で、追加緩和についてドイツやフランスといった主要国から異論が出ていた模様で、両国を完全に説き伏せてはいるわけではないとの模様がうかがわれました。

 

市場では、ECBの緩和もこれが最後、または今後の追加緩和へのハードルは高いと見て欧州債の金利が急上昇、ユーロドル、ユーロ円を急速に買い戻す動きとなりドル円も併せて急騰し108円台を回復と激しい値動きとなりました。

 

金曜日も欧米債券の金利上昇は止まらずドル円も上値を伸ばすように思われましたが、急速な金利上昇に株価が伸び悩んだことでドル円もじりっと売られて108.10近くで引けました。

 

ECB内容で激しく上下したユーロドル

ユーロドルは、ECB会合を前までは非常に狭いレンジで動きました。1.1030近くでスタートし、一旦クロス円の上昇に伴って1.1070まで上昇しますが、そこから上値は重く水曜日の会合前には1.1000割れまで下落と方向感はでませんでした。

 

若干切り返して1.1030近くとほぼ週初と変わらない水準でECB会合を迎えました。

 

上記の通りまずは債券買取を再開したことでECBの緩和スタンスが確認され急速に下落、1.0920台まで下値を伸ばしました。

しかし、一旦1.0900の大台を死守し、ドラギ総裁の会合で独仏が追加緩和に対してやや懐疑的であることが伝わると、緩和に打ち止め感が出て急速に買い戻しが入り一気に1.1080台まで上昇と激しく動きました。

 

金曜日も上昇は継続し一時は1.1110近くまで上昇、一旦は達成感から売り戻されて1.1070近くで引けました。

 

ポンドドルは、「合意なき離脱」が遠のいているとの見方から今週も堅調に推移しました。

 

ジョンソン英首相からEU側と国境問題について合意し、合意のある離脱を目指す旨の発言が聞かれたことで月曜日から上昇、1.2280近くからスタートし1.2390近くまで上値を伸ばしました。

 

その後は大きなニュースのない中で方向感が出ない展開が続きましたが、金曜日には16日に予定されるジョンソン首相とユンケルEU首相との会談への期待感やクロス円の上昇に主導される形で大きく上昇しついに1.2500台に到達して引けました。

 

オーストラリア・ドルは、米中協議に対する期待感から終始買い支えられる展開で、0.6840近辺でスタートし、じり高となり一時0.6890台まで上昇しました。

ただ決定的な材料が出なかったことからそこから上は勢いが出ず0.6880台で引けとなりました。

 

米ドルは利下げ予想も底堅い動きか

さて、夏休みシーズンを終えて年末に向けて大詰めを迎えるわけですが、まずは債券市場の金利が急騰という動きが見られました。

 

ドラギ総裁のもと緩和一辺倒だったECBからラガルド新総裁へとバトンタッチが近づいて来ているせいでしょうか、ドイツ、フランスが追加緩和に慎重となれば為替市場でもユーロ高になる可能性もありますので要注意です。

 

ただ本質的な経済の力強さという面では、はやり米国に軍配が上がると思いますので今後のFOMCの政策に依存する面が大きいでしょう。

 

今週は注目のFOMCですが、依然として0.25%の利下げが予想されているわけですが、経済指標が崩れているわけでもないので、パウエル総裁からそれほど緩和的な発言が聞かれるとも思えず、米ドルも底堅い動きになるのではないでしょうか。

 

英国からも合意なき離脱が遠のいてきている感じの雰囲気が伝わってきますし、ドル円、クロス円の上昇トレンドが出るかもしれない局面です、と思っていたら、週末にサウジの石油生産施設が攻撃されるという地政学リスクが勃発しました。

 

世界景気を揺らすほどの影響は出ないとは思うのですが、今年は週末のニュースで窓を空けるパターンが多くて疲れますね。。。

 

基本的にはそれほど景気は崩れずドル円、クロス円が持ちこたえるといった展開を念頭に臨もうかと思います。

 

しかし、ヘッドラインに振らされることが多いので、引き続き生き残り重視の戦略ですね!

最後まで頑張って参りましょう!

 

それでは皆様、今週もグッドラック!!

 

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