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今週の相場観:2019年9月第4週

サウジの油田攻撃からスタートした週でしたが、FOMC前にして下げ渋りました。

 

そして注目されたFOMCは事前予想通りの0.25%の利下げ実施へ。

ただ前回同様に米景気見通しに対してそれほど弱気ではないこともあり、無条件に利下げするわけではない姿勢が伺えたため米ドル高で反応しました。

 

週末に向けて、「中国代表団が米国の農場訪問をキャンセル」との報道でリスクオフ雰囲気が優勢となって週末クローズに。

 

予想通りのFOMC結果に一旦は上昇したドル円

ドル円は、サウジの石油施設攻撃の報道を受けて、前週引けの108.10近くから107.60に下に窓を空けてスタートしました。

東京市場が休場であっただけにフラッシュクラッシュ的な動きが心配されましたが、やはり市場が警戒している時は起きないものですね。

 

時間の経過と共に、「サウジの生産は比較的早く回復が可能」といった報道に後押しされて株価も徐々に回復、ドル円もNY時間には108円台を回復しました。

その後、FOMCを控えて狭いレンジ推移して108.10台でイベントを迎えました。

 

結果は上述の通り、市場の予想と同じ0.25%の利下げ。

景気見通しについてそれほどネガティブでなくドル買戻しとなり108.50直前まで上昇しました。

 

翌日もその勢いが続くかと思いましたが東京時間から円買いが活発化、日銀政策にも変化なく緩和の姿勢が見られなかったことも一因となったか107.80まで下値を伸ばしました。

 

金曜日、108円台を回復していましたが、上記の中国の代表団が米農場視察をキャンセルとの報道でリスクオフ、107.50台と下値を拡大して引け。

 

Brexit関連発言で上下した欧州通貨

ユーロ・ドルは、1.1075近くからスタート。

 

サウジ関連の報道でユーロ円売りとなったことからじり安傾向、NY時間に入ってFOMC前の思惑からか米ドルの買い戻しもありスルスルと1.1000割れまで下落します。

 

火曜日は一転持ち直し、水曜日も堅調に推移して1.1070近辺でFOMCを迎えました。利下げ実施となったものの、米ドル買いとなりましたので1.1010台まで売られました。

 

木曜日はユンケル欧州委員長から「Brexitを巡り合意出来る」との発言が聞かれポンドと共に上昇し、再び1.1070台を回復。

しかし、金曜日は米中関連の報道からクロス円売りとなり再び下落。。。

一時1.1000を割り込み、1.1020近くまで買い戻されて引けました。

 

ポンド・ドルは、1.2500近くからスタート、週初はサウジ関連のクロス円売りで1.2400まで下落しました。

火曜日はユーロ同様に一転して持ち直し1.2500台を回復。

 

FOMCで多少売られますが、木曜日の上記ユンケル欧州委員長の発言で合意に向けて動いているとの期待感で上昇し、1.2550をブレイクしました。

金曜日も上昇トレンドは継続し一時1.2580を超えましたが、アイルランド外相から「依然として大きな問題がある」との発言が出て尻すぼみ、1.2480近くまで売り戻されて引けました。

 

オーストラリア・ドルは、0.6870と前の週の引け0.6880から小幅に下に窓を空けてスタート、その後もじり安の展開でした。

木曜日に発表された雇用統計では正規雇用者の減少が見られて一段売られて0.6780まで下値を伸ばし、金曜日は中国ネタで再度売られて0.6760台で引けました。

 

底堅さから米ドル高の傾向か

さて、注目のFOMCを終えましたが大きなトレンド発生には繋がっていません。

 

ただ、じりじりと米ドル高の動きに強まっている感じがします。

トランプ大統領がいくら「FEDは仕事をしていない、もっと利下げすべきだ!」とツイートしても、米経済の底堅さは他国と比較して一枚抜きんでているように思われ、予想以上の利下げと米ドル安というシナリオにはなりにくくなっています。

 

雇用が崩れない中、消費者の購買意欲は底堅いということでしょう。

 

ただ依然として中国リスクはあるわけですが、これはすぐには解決しない感じがします。

 

どちらも国家戦略上引けない戦いとなっていますし、特に大統領選挙といったイベントがない中国はより長期的な視点で動けますので、安易な妥協はしてこないでしょう。

結局しびれを切らしたトランプ大統領が再度関税引き上げなどに動き、お互い行くところまで行くしかないのではと思います。

 

リスクオン、リスクオフが交互にやってくる相場がしばらく続くという心づもりが必要ですので、ポジション量に注意しつつ、経済の底堅さを背景とした米ドル高にベットするところでしょうか。

 

日本ですが、消費税の増税を控えており、景気が上向く可能性は低いように見えます。

また月曜日に発表されたドイツの製造業PMIはかなり弱い内容で、ユーロ圏も厳しそう。。

 

消去法的に米ドル買いの時間帯ではないでしょうか。

 

ポンドはBrexit交渉が一応前向きに進んでいるようですので、押し目買いのスタンスでいいかもしれませんが。

まだ、これで”done deal”というにはほど遠い状況ですので10月末寸前まで落ち着いて待つのがいいかと思います。

 

しかし、疲れる相場が続きますね!

年末まであとわずか、頑張って参りましょう!

 

それでは皆様、今週もグッドラック!!

 

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