前週は米・イランを巡る中東情勢の緊迫化を受けて、ドル円、クロス円の上値が重い感じのスタート。
米トランプ大統領から本格的な軍事力行使は望まないとの発言もあり、リスクオンモードに転じました。
結局ドル円は109円後半まで回復して一週間を終えています。
中東情勢への一旦の安心感から上昇したドル円
そのドル円ですが、中東情勢のへの懸念から107.90台と小さく下に窓をあけてスタート。
108円より下では買い意欲が強いのかじりじりと上昇開始、米株式が反転上昇を始めるとNY時間には108.50まで回復しました。
火曜日も特に中東情勢に進展のない中、株式市場をはじめリスク資産は持ちこたえてドル円も108.60へ小幅に上昇。
水曜日の東京時間に、イラクの米軍基地がイランの攻撃を受けているとの報道があり、ドル円は急降下。。
一気に108円を割り込み一時107.60台まで下げました。
そこで、トランプ米大統領から状況の把握に努めているが被害は軽微、一段の軍事力行使を望まないとの発言が聞かれると一気に反発を開始。
NY時間には株式市場の反発、米国債金利の大幅な上昇を見ながら、109.20台突破までの大幅上昇を演じました。
木曜日もリスクオンモードが継続し109.60台まで上昇、高値圏のまま金曜日の米雇用統計イベントを迎えます。
結果はやや弱い内容、16万人の増加が見込まれる中、14.5万人の増加にとどまり、平均時給の上昇率も3.1%予想の中、2.9%の上昇でした。
インフレ圧力はそれほど感じられず、FRBの利上げは遠いとの見方から発表直後は109.60台から109.50割れまで低下しましたが、政策金利据え置きは結局株にポジティブとの見方で反転し109.70台まで上値を伸ばしました。
しかし、週末を前に株式市場にも利食い売りが入り、ドル円も失速、109.40台で週末引け。
貿易交渉懸念で下落した欧州通貨
ユーロ・ドルは、1.1160台からスタート。
月曜の立ち上がりは非常に静かでしたが、特に中東情勢悪化のニュースもない中、株が反転を始めるとクロス円の買いにつられて1.1200越まで一気に上昇しました。
ただその後は、英国と欧州諸国との貿易交渉が難航を懸念するポンドの売りにつられて上値が重く、じりじりと売られる展開が継続し、火曜には1.1140、水曜には1.1100丁度まで下落。
その後も下値を模索する状況が続き1.1080台まで下げましたが、弱めの米雇用統計をきっかけに買いに転じ、1.1120台で引けました。
ポンド・ドルは、1.3090台からスタート。
ユーロ同様にクロス円の買いに支えられて月曜日は1.3170台まで上昇、火曜日も一時1.3200を超える水準まで上昇しました。
その後は今後のEUとの貿易交渉懸念、木曜日にはカーニー総裁の追加緩和を匂わせる発言で1.3010台まで下落と奮わずとなりましたが、米雇用後の買い戻しで1.3060台まで上げて引けました。
オーストラリア・ドルは、0.6950台からスタート、月曜日から上値が重く火曜日からクロス円の売りに押されて下落を開始、水曜日には0.6850ちょうどまで売られました。
ただそこからは、米中合意前のサポート買いもあって底値は堅く、米雇用後の買いもあり0.6900ちょうどまで戻して週末へ。
政治ヘッドラインで読みづらい相場
さて、中東情勢の緊迫という波乱の幕開けとなりましたが、一応軍事力行使の激化という最悪の事態はさけつつ水面下で話し合いが続いているというのが現状でしょうか。
ただイラン側で民間機を誤って撃墜するという大失態があり国際的な批判を浴びています。
また反政府デモも起こっている模様で落ち着かない状況ですが、米国との戦争というシナリオにはならないと思われますので、市場への影響は限定的でしょうか。
決算発表シーズンを前にして米株市場は好調を維持しています。
KohlsやJCPennyといった昔ながらのデパートは引き続き売上減少に悩み株価は低迷しておりますが、やはりテクノロジー株を中心に地力があるということなのかと思います。
本格的なリスクオフモードは米中協議の行く末にかかると思われますが、大統領選の年ですので基本的には交渉が継続され、何らかの合意をだましだまししていくという展開ではないでしょうか。
そうなると最終的にはドル円は上昇ということなのかもしれません。
ユーロ、ポンドは英国との貿易交渉関連のニュースで上下しそうですね。
こちらもファンダメンタルズとは無縁の政治的なプレイも多く出てきそうですので先は読みにくいです。
次のトレンドがどの通貨ペアで出てくるのかを注意しつつ、ちょっと様子見の時間帯かもしれません。
生き残るために我慢、我慢……。
それでは皆様、今週もグッドラック!
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