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今週の相場観:2020年1月第4週

前週は米大手銀行の決算が良好な結果となる中、米株が再び堅調に推移しました。

 

米中の第一弾合意も事前予想通りに調印され、市場は総じて楽観ムードとなりドル円はじり高に。

 

弱い景気指標が相次いだ英国で利下げ観測が台頭しポンド売りが見られ、つられてユーロも軟調でした。

 

強い経済指標に110円を突破したドル円

ドル円は、109.40台からスタート。

日本が休日でアジア時間は静かでしたが、株式市場が良好な中、欧州時間から買われ始め110円手前まで上昇しました。

 

火曜日の東京時間はストップを付けて110.20台まで上昇するも、勢いは続かず109円台に押し戻されました。

NY時間に弱めのインフレ指標が出たことや、「第一弾合意後も対中関税は継続」との報道から上値は重い状態。。。

 

水曜の米中第一弾合意、木曜日の強めの小売指標、製造業関連指標を受けて再び110円を突破、最後まで株式市場は崩れず110.10台で週末を迎えました。

 

米ドル買いに押され下落したユーロドル

ユーロ・ドルは、1.1120台からスタート。

ユーロ圏独自の材料が見られない中、好調な株式市場の支えられたユーロ円の買い主導で月曜日に1.1140台までじり高ni

 

火曜日は対中関税の継続報道を受けて弱く推移し1.1100手前まで下げましたが、そこがサポートされると反転上昇木曜日には向けて上昇機運を保ち1.1170台まで上値を伸ばしました。

 

木曜日の好調な米景気指標で米ドル買いが優勢になるとユーロは下げ始め1.1120台まで押し戻され、金曜日も押され続けて1.1090台で引け。

 

弱い経済指標に下落したポンドドル

ポンド・ドルは、週末の金融当局者の緩和的な発言で前の週の引けの1.3060台から下に窓を空けて1.3030台からスタート。

月曜日に発表されたGDP統計が弱く1.2960台まで売られました。

 

火曜のインフレ指標も弱く1.2950台まで下値を伸ばしました。

その後クロス円の買いもあって徐々に上昇し、金曜日には1.3100を上回る水準まで上げましたが、週末に向けて米ドル買いが優勢となり結局1.3010台まで押し戻されて週末クローズ。

 

オーストラリア・ドルは、0.6890台からスタート。

月曜は堅調に推移しましたが、火曜日に中国に対する関税は継続との報道でやや下げて一時0.6880台まで下げました。

 

クロス円の買いで再び上昇し0.6930台まで上げましたが、木曜の米指標を契機に米ドル買いが優勢となり、木曜金曜と連続で下落、0.6870台で引け。

 

景気後退観測はどこまで持ちこたえるか

さて、米中の第一弾合意は証明されたわけですが、すぐには関税撤廃とはならず、第二弾合意に向けた具体的な動きが出てくるまでは、クロス円の一段の上げとはならない模様です。

市場の反応はやや冷めたものに見えました。

 

とは言っても、JPモルガンなどの米大手銀行の良好な決算にけん引されて上昇を続ける米株市場の動きは、基本的には米ドル資産への資金流入を通じた米ドル買いに繋がりやすいという展開になっているように見えます。

 

米中会談に大きな後退が見られなければ米ドルが強い時間帯が長引くかもしれませんね。

 

年後半に向けて景気の鈍化観測が強いわけですが、社債市場では格付けの低いいわゆる、ジャンク債市場への資金流入が順調に見られており、資金繰りの苦しい企業の再調達も順調ですので倒産が激増という事態は回避されそうです。

 

どこまで米株、米ドルの上昇が持ちこたえるのか、乗っかることができるまで乗っかるしかないですよね……。

 

一方、今週はECBの戦略的見直しがラガルド新総裁から発表されますので、こちらは非常に注目。

 

日本国債やドイツ国債の金利が静かに上昇してきておりますが、マイナス金利政策の限界について言及しようものならば、ユーロの長期的な上昇につながる可能性も出てきますので、木曜日のユーロの動きは要注意です!

 

一方で、経済指標が急速に悪化している英国の利下げ可能性も出てきましたので、ポンド安が一段進むかもしれません。

欧州諸国との貿易交渉という重い課題を今年片付けなくてはならないこともあり、当面の上値が重くなる可能性もありますので、こちらも注目ですね。

 

年初の中東混乱を経て、そろそろ大きなトレンドが発生してくるのかもしれません。

じっくりと機会を伺いビッグウェーブに備えましょう!

 

それでは皆様、今週もグッドラック!

 

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