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今週の相場観:2020年10月第4週

為替市場の材料は引き続き、大統領選挙、Brexit交渉、米国の追加財政政策協議、コロナ関連のヘッドラインでした。

 

コロナ関連では欧州で状況が悪化してきており、英国やフランスで再度外出制限へ。

Brexitを巡る交渉が引き続き難航していることもあり、欧州通貨は米ドルに対して軟調でした。

 

ドル円は、米大統領選を控えてか大きな方向感は出ず小動きに終始していました。

 

105円台で小幅に上下したドル円

ドル円は、105.70近くからスタート。

米国休場で特に材料もない中でじり安、一時105.25まで下落しました。

 

火曜日は、ジョンソン&ジョンソン、イーライリリーといった大手製薬会社から、「患者の容体を理由にコロナ治験を一時休止」とのヘッドラインが。

ややドル高となる中、一時105.60まで上昇。

 

水曜日には「大統領選前の追加財政の合意は困難」との報道で、ややリスクオフへ。

105ちょうど近くまで下落しましたが、結局は105円がサポートされると、あまり材料のない中でジワリと切り返しとなり、105.40近くで週末を迎えました。

 

英欧交渉進展せず上値が重い欧州通貨

ユーロ・ドルは、1.1820近くからスタート。

 

月曜日は方向感出ずレンジ推移のままでした。

火曜日にはフランスから漁業権問題、英は補助金問題で譲らずBrexit交渉が難航と報じられると、1.1730台まで下落。

 

水曜日は一時1.1720まで下落後、「英国が設定した15日の期限以降も交渉は継続」との報道で、1.1700台まで切り返しました。

しかし、木曜日15日、翌金曜日も貿易交渉に大きな進展なしのため、1.16900台まで続落。。

その後交渉は依然継続との見方で切り返して1.1740まで上げるも上値は重く1.1710台まで押し戻されて引けました。

 

ポンド・ドルは、英欧の貿易交渉のトークで値動きが荒い展開。

月曜日は1.3030台からスタートし、特に材料がない中、一時1.3080まで上昇と安定していました。

 

火曜日、上記の英欧とも譲歩せずNo-deal Brexit懸念から1.2920台まで急落。

水曜日は一時1.2860台まで下げますが、15日後も交渉を継続との報道で1.3050まで切り返しと非常に荒い値動きでした。

 

ただ15日木曜日も協議に大きな進展なし、ロンドンでロックダウン実施の報道で週末にかけて下げて1.2910台での引け。

 

オーストラリア・ドルは、0.7220台からスタート。

月曜日は特に材料がない中じり安、火曜日は中国が豪州産の石炭輸入を一時停止との報道で0.7160台まで下落する場面もありました。

 

英欧の交渉行き詰まりやコロナ感染者の増加報道などでリスクオフ気味の中、ロウ豪中銀総裁からハト派的な発言が聞かれて、木曜日に大幅に下落、一時0.7050台まで下落しました。

多少戻して0.7080台で引けております。

 

リスクオフの米ドル買い発生か

さて、再び市場の材料に浮上してきている英欧の貿易交渉ですが、相変わらず双方とも譲歩を引き出そうと強気の姿勢を崩さない展開。

 

最終的に何かしらの合意に至るとの見方が強いとは思うのですが、まだまだポンドの値動きは安定しなさそうです。

ロンドンでのロックダウンを巡るデモなどが報じられており、また欧州でもコロナ感染が再度拡大していることから内政、外政共に厳しい状況で欧州通貨の上値が重そうです。

 

一方の米国も、大統領選を巡るヘッドラインリスクを抱えていることや、コロナ拡大、大手製薬会社の治験中止とやや株式市場の警戒感も強くなってきています。

FEDとしては、こうした環境下で政策金利を引き上げる姿勢はしばらくとれないとは思いますので、その点はドル安材料ながら、やはり市場がリスクオフになった時の米ドル逃買いの方が威力はあると思います。

 

貿易協議を巡る欧州通貨の不安定さを考えると、対欧州通貨で米ドルをロングする戦略を当面メインに考えていこうかと思います。

ドル円は、リスクオフのドル買いとリスクオフのクロス円売りに挟まれてなかなか方向感が出なさそうで難しいので、ちょっとお休みでしょうか。

 

そろそろ冬の備えが必要な気候になって来ましたね。

Stay warm & safeで何とか2020年、残りを乗り切りましょう!

 

それでは皆様今週もグッドラック!

 

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