為替市場の材料は相変わらず米大統領選挙、米追加財政政策を巡る動向、Brexit交渉を巡るヘッドライン、コロナ第2波懸念といったものでした。
Brexit交渉は事前に言われていた10月15日の交渉期限を延長して11月も交渉継続へ。
この期待感からポンド、ユーロは堅調に推移しました。
ドル円は、トランプ米大統領と民主党候補のバイデン氏の最終討論会が実施されましたが、特に大きな材料とはならず。。。
トレンドに変化なく米ドル安の流れの中で下落となりました。
大きな材料なく小幅に上下したドル円
ドル円ですが、105.40近くからスタート。
米大統領選の最終討論会に注目が集まる中で、月曜火曜は105.30～105.75と非常は狭いレンジで上下しました。
水曜日、米国発の材料はありませんでしたが、バルニエEU首席交渉官が「EUと英国が互いに妥協の姿勢を示せば、合意は間近」と発言。
これを受けてポンドが対米ドルで上昇し、米ドル安の流れとなりドル円も大幅に低下、一時104.40割れまで下落となりました。
その後は、多少の巻き戻しを経て注目された大統領選討論会も、やはり互いの非難合戦の様相が強く、大きな材料となることはなくドル円も方向感の出ないまま。
結局、104.70近くで引けました。
ドル売りと交渉進展期待で上昇した欧州通貨
ユーロ・ドルは、1.1710台からスタート。
フランス、イタリア、スペイン等でコロナ第2波懸念が報じられますが、追加財政政策の協議が難航している米ドルを売る流れがやや優勢となりユーロは買い支えられました。
月曜日に1.1790台、火曜日には1.1840台、Brexit交渉の継続期待でポンドが大幅に上昇した水曜日には1.1890近くまで順調に上値を伸ばしました。
木曜日には一旦米ドルの買い戻しで1.1810台まで下落。
金曜日も一時1.1800割れまで下落しましたが、一旦サポートされると1.1860まで買い戻されて週末へ。
ポンド・ドルは、1.2910近くからスタート。
引き続きBrexitの貿易交渉で上下する展開で、月曜日は交渉継続の期待から1.3020台まで上昇後、ゴーブ英内閣府担当相から「EUとの交渉は無意味」「EUは根本的に変わる必要」とネガティブな発言が。。。
これが呼び水となりポンド売りとなり1.2950まで下落しました。
火曜日は大きな動きはなく、水曜日に今度は欧州のバルニエ主席担当官が上記の通り、「お互いが妥協すれば合意は間近」との楽観的な発言。
これでポンドは大幅に上昇、一時1.3170台まで上値を伸ばしました。
交渉継続への期待は維持されましたが、その後は具体的な妥協案や主要なヘッドラインもなかったことでずるずると売られて、1.3040台で週末クローズです。
オーストラリア・ドルは、0.7080台からスタート。
月曜日は一時0.7110台まで上げますが米財政政策の協議に進展なく0.7060台まで押し戻され、火曜日は豪中銀のケント総裁補佐が更なる利下げやQE拡大を示唆したことで、一時0.7020台まで下落しました。
しかしその後は、豪州独自の材料がない中で、主に対欧州通貨で米ドル売りの流れとなり、オーストラリア・ドルも順調に買い戻されて0.7140近くまで上げて引けました。
大統領選は依然バイデン氏優勢か
さて、英欧のBrexitに係る貿易交渉は結局協議を延長。
次の注目タイミングは11月中旬とのことですが、結局年末ギリギリまで双方の瀬戸際戦略を繰り返しそうで、またポンドの値動きは荒いままとなりそう。
ポンドのポジションはあまり大きく持たないことをおすすめします。
米大統領選挙は、最終討論を経ても民主党バイデン氏の優勢動かずといった感じです。
このまま無風で終わるのか、トランプ大統領に突風が吹く可能性があるのか、楽しみではあります。
バイデン氏勝利となれば、財政支出の規模は拡大されますが、同時に法人税率の引き上げが見込まれますので、株式市場にはややネガティブとの見方は強い模様です。
バイデン氏勝利の場合は財政拡大期待で一段のドル安トレンドが出るかに引き続き注目しましょう。
欧州では再びロックダウンも
欧州のコロナ第2波懸念も一段と深刻化してきました。
スペインも夜間外出禁止の発表をするなど、フランス、イタリアに続いて状況は悪化しているようです。
ただワクチンを一時中断していたジョンソンエンドジョンソンが治験を再開などの報道もあり、ゆっくりとではありますがワクチン開発は進展しておりますので3月のような混乱は回避出来るものと見ます。
ただ、ユーロも当局がややけん制気味ですので独自で大きく上昇するのも難しく、結局は米国発の材料が今後の指針を決めるうえで重要なことに変わりはないようですね。
今週は、大統領選直前でポジション調整など、一時的におかしな値動きも出そうですので、基本様子見ですかねー。
あんまり頑張らない方が賢明な気がします。
今年最後のビッグイベント大統領選に向けて、ゆっくり休みましょう！
それでは皆様今週もグッドラック！
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